上州からの山旅

凡人noyamaの山旅の記録

中山道69次を歩く (新町宿~松井田宿)

2023年01月21日 | 街道を歩く





【5日目 上州 群馬県】 令和5年(2023)1月17日(火)晴れ
 宿場距離:新町宿---6.7km---倉賀野---4.8---高崎----8.1---板倉----3.3---安中---9.7---松井田 合計32.6km 
 歩行距離:新町駅~松井田駅 38.6km(累計162.1km) 
 行  程:前橋駅5:31==6:05新町駅06:11---08:17倉賀野宿常夜灯08:18----9:32高崎宿----11:47八幡大門前バス停----13:00板鼻宿13:03----13:58安中宿----16:27松井田駅16:38====17:36前橋駅

 本日は宿場間距離32.6km、歩行距離38.6kmで1割8分増し(日本橋・新町間2割6分増162.1/130.3=1.24)
 
 


 【新町駅6:10出 倉賀野宿まで6.7km 】


 中山道ウオークも今日で5日目、いよいよ我が上州である
 毎回、前橋駅を同じ始発で出かけるので前橋に近づくにつれ歩き始めの時間が早くなる
 本日は6時10分発、未だ夜明け前、暁(あかつき)の時間帯


新町駅前


駅前を中山道の信号まで進み、前回の続きを歩き始めると
民家のブロック塀の前に味気ない標柱と解説版


小林本陣跡 愛想のない表示板


温井川にかかる弁天橋
スリーデーマーチ発祥の記念碑と北方の山々の展望図がある
残念ながら、まだ東雲(しののめ)の時間帯、眺望はきかない




新町駅から1km程の所に神社
ここのキツネ、なんだか薄ら笑いをしている様に見える


伊勢神社


その先に蔵で囲まれたような家が
国指定の有形文化財だそうだが住んで維持し続けるのに大変そうだ


川端家住宅


川端家住宅の近くに、烏川(からすがわ)の氾濫で亡くなった人々を供養した大洪水溺死請聖霊供養塔等がある信迎庵がある


信迎庵



烏川の堤を歩き始めると時刻は6:59、空は曙から日の出へ、赤城山が見えてきた



北西方向に富士山に似た浅間山



烏川を柳瀬橋で渡り対岸の土手に入ると岩鼻樋管というのがある
ここが、烏川の舟渡場だったらしい



群馬県道13号(前橋長瀞線)と交わ信号付近は工事中で
交差点にある子育北向観音には直接上がれない



信号を越えて右に入ると岩鼻陣屋跡
寛政五年(1793)に上野、下野、武蔵の幕府直轄領を管轄する岩鼻陣屋(代官所)がここに設置された
明治元年から4年まで埼玉県北部から群馬県南部を管轄する岩鼻県庁が置かれた
陣屋内には天神山古墳があり、頂に天満宮が祀られている



県道121号線(和田多中倉賀野線)



【倉賀野宿8:17着 新町駅から8.1km2:00 高崎宿まで4.9km 】



倉賀野宿道標常夜塔 後ろは焔魔堂






倉賀野宿の旧家 倉賀野だけあって蔵がたくさんある



蔵を利用した店舗 敷地内にある双体道祖神2基



店舗の駐車場にある勅使河原本陣跡



町御傳馬人馬継立場跡碑 



須賀庄兵衛脇本陣跡



高札場跡 この辺り正面に浅間山が見える
高札には「ばてれん訴え人 銀500」など手配書きや禁止事項など書かれている




安楽寺 本堂裏は古墳
境内の異形板碑は板仏、平仏、板石塔婆とも呼ばれる卒塔婆の一種
二基の板碑は、将棋の駒型で普通の板碑より厚みがあり、梵字で阿弥陀三尊が刻まれている




【高崎宿9:32着 新町駅から13.0km3:20 板鼻宿まで8.5km 】



高崎駅南の上信電鉄踏切附近
この辺りが高崎宿の江戸口らしい




真言宗吠瑠璃山延養寺
上野國真言宗三名刹(滝の慈眼寺、玉村町五料の常楽寺)一つ
真言宗のお寺らしく弘法大師の立派な像がある
3時間余り歩いたので本堂前で休ませてもらい持ってきた行動食を食べた



伊香保の名物、湯の華饅頭の清芳亭
高崎に1年ほど勤務したことがあったがこの店は知らなかった
ホームページに
「創業昭和1941年伊香保温泉清芳亭支店として、高崎市本町通りに店を構えて81年」
とあった。自分より年季が入っている。



本町一丁目信号
この辺りが高崎宿京口らしい(10;20着 新町駅から15.0km 4;10)




曹洞宗恵徳寺(えとくじ) 高崎の地名の名づけ寺
ずらっと並んだ観音様の石像は皆背景に様々な竹が彫られている
東寺と竹は何か関係があるのだろうか
本堂隣の社殿は、高崎の総鎮守高崎神社



曹洞宗赤坂山長松寺(ちょうしょうじ)賀藩の茶屋本陣を務めた
本堂の天井画が素晴らしいがよく見えなかった

境内に咲く白梅



天明七年(1787)創業の老舗、岡醤油醸造 
店舗前の自販機が無い方が景色が良い




山田文庫 高崎都市景観重要建築物等に指定
(財)山田文庫は、昭和49年に山田勝次郎・とく夫妻によって私財を投じ創設された
山田勝次郎は大正11年に東京大学農学部を卒業、大正14年に京都大学農学部助教授に就任
その後高崎製氷冷蔵㈱社長、会長に就任。高崎倉庫㈱会長を歴任した学者で経営者



謎の天守閣


謎の天守閣から国道18号を抜ると


萬日堂
高崎市指定重要文化財「みかえり阿弥陀像」が祀ってあるが中は見られない
重要文化財らしい解説版も欲しいところ



国道に登ったところにある和洋折衷の民家 高崎名物達磨製造販売店



石神社



榛名草津道追分 左が中山道、右は榛名草津道
分岐点には自然石の信州分去れ道標「右はるなみち、くさつみち」

分岐を中山道へ進むと


八坂神社と安山岩製尖塔角柱の道標「榛名山草津温泉 かわなか かわらゆ温泉 はとのゆ」



若宮八幡宮
永承六年(1051)源頼義、義家父子が奥州安倍氏反乱を鎮圧する途中に戦勝を祈願して建立



神明宮 庚申塔(寛政元年(1789)の建立)



豊岡は達磨の産地



飯野茶屋本陣、上豊野は高崎宿と板鼻宿の中間に位置し間の宿
高崎市により公有化され一般公開されているが本日休館



金ケ崎不動尊
飯野本陣から300m離れているがここまで飯野家の土地



左に藤塚の一里塚(日本橋から28里) 右は浅間神社

群馬県下唯一現存する藤塚の一里塚、樹齢200年以上のエノキ(群馬県指定史跡)
日本橋からここまで歩いた距離はのべ144km、28里は約112km、3割増しくらいの寄り道


浅間神社
一里塚の向いの浅間神社、藤塚の一里塚の北塚跡



浅間神社の先にある天照皇大神宮
洪水や地すべりの被害に遭った歴史が刻まれている



目立つ達磨屋
一里塚方面を振り返る



時は11時50分、ここまで新町駅から21.5km、5時間40分歩いてきた
丁度お昼時、いつもは混んでいる安中市板鼻の八幡庵運よく席が空いたので昼食
チラシ蕎麦(1300円)を頂き40分程休息



寒念仏橋供養塔
板鼻宿本陣の当主木嶋七郎左衛門が寒念仏供養によって得た報謝銭を貯め、享保二年(1717)念仏供養二万日を達成した記念供養に、石橋を改修



男女双体祝言道祖神と天満宮石塔




【板鼻宿12:55着 新町駅から24.0km6:45 安中宿まで3.3km 】


板鼻二丁目交差点 板鼻宿江戸口
榛名道道標 文政十年(1827)建立 
道標の正面には「やはたみち」右面「はるな くさつ 河原湯 かねこ 沢たり 志ぶ川みち」と刻む


 
板鼻公民館前に板鼻宿本陣跡標柱(木嶋本陣跡)


板鼻公民館の敷地奥に皇女和宮宿泊の書院



お世話になった「いたはな公園」 
公園向いの広場に猿田彦大神、青面金剛文字庚申塔、寛政九年(1797)建立の男女双体道祖神
仏教の青面金剛と神道の猿田彦が併存
 庚申塔:「十二支の組み合わせによって六十日に一度巡ってくる庚申の日を庚申待ちといい、人間の体内にいる三尸(さんし)の虫が寝てしまうと天帝にその人間の悪業を告げてしまうからので、仏教では帝釈天や青面金剛、神道では猿田彦を祀り一夜を明かす行事で」



国道18号鷹巣橋手前の鷹巣神社


鷹巣橋上流側が板鼻宿渡し場跡



中宿信号 後ろが諏訪神社 



中宿の一里塚跡(日本橋より29里)
13:25 新町駅から25.5km 7時間15分



庚申塔道標「従是一宮大日街道」享和二年(1802)、上野の国一之宮富岡貫前神社への道標



道祖神と左側が養蚕の守護神蠶養神(こがいしん) 


三面六臂馬頭観音像(あまり見ない)、寛政十年(1798)建立




【安中宿13:50着 新町駅から27.4km7:40 松井田宿まで9.8km 】


この辺りが安中宿の江戸口



熊野神社参道 西廣寺



安中郵便局敷地内にある須藤本陣跡碑


本陣跡から街道を外れ右(北)に入った所に安中市指定重要文化財を修理復元された


旧安中藩郡奉行役宅(旧猪狩家)


旧安中藩武家長屋


武家長屋から街道に戻る途中に


日蓮宗法昌山蓮久寺 明応年間(1492~1501)の創建、子宝安産の鬼子母尊神を祀っている



便覧舎址標石、明治五年(1872)湯浅治郎は私財を投じて日本初の私設図書館を創設
高崎の山田文庫など群馬県には誇れる私設図書館があったのだ



有田屋は創業天保三年(1832)の味噌醤油醸造所
三代目の湯浅治郎は安中で最初に洗礼を受けた三十人の一人で、新島襄がもっとも信頼した後援者
山田文庫の近くにも老舗の岡醤油醸造があった、醤油醸造と私設図書館は関係があるのか?



安中上野尻郵便局の敷地内に史蹟安中大木戸趾碑、安中宿の京口



愛宕神社の献燈、奥の古墳の上に愛宕神社



新島襄先生旧住宅入口碑 道祖神弘化四年(1847)建立
新島襄は教育とキリスト教の布教に勤め、京都に同志社英学校(同志社大学)を設立



昭和8年指定、天然紀念物安中原市杉並木碑
ここから京に向かって並木があったが今は見える範囲には1本も無い


国道18号線を横断すると残された杉並木が現れる
反対側から見るとスギ花粉いっぱい



稲荷神社 京側の天然記念物碑



原市村戸長役場跡
明治四年(1871)それまでの町村役人を廃して戸長と改称



(15:00 新町駅から22km 8時間50分)
明治天皇御小休所碑 五十貝茶屋本陣跡
明治天皇が訪れる都度、史蹟として記念碑が建てられたのだろうか?



御神燈と石祠
向かいには真言宗豊山派真光寺 見た目にはかなりオープンな寺



安中原市郵便局の所に山本有所旧宅跡標識
山本有所は天保八年(1837)原市に生まれ、磯部温泉を紹介したガイドブック磯部鉱泉繁盛記を著した
群馬県に住んで数十年「磯部鉱泉繁盛記」を知らずにいた
それにしても安中の史蹟は郵便局に多い



八本木旧立場茶屋 と向かいにある八本木地蔵


本尊は百年に一度開帳される秘仏


境内には安中市最古の庚申塔がある



ひっくり返っている石は道祖神 道祖神と石祠:明和九年(1772)建立



真言宗豊山派自性寺  道祖神と百番供養塔、安永三年(1774)建立



郷原村の高札場跡 この辺りが郷原の一里塚(日本橋より31里)
現在15:35 新町駅より35km 9時間25分



道祖神 道祖神と馬頭観音




【松井田宿16:20着 新町駅から37.4km10:10 坂本宿まで8.9km 】


松井田の下町交差点 この辺りが松井田宿の江戸口
太陽も傾いてきたのでここから松井田駅へ向かう
 



 いよいよ我が上州へ入った
 安中市の日本初の私設図書館「便覧舎」、今なお続く高崎市の「山田文庫」など
 群馬県に誇れる私設図書館があったことを初めて知った
養蚕業が盛んだった上州らしい道祖神と共に祀られた養蚕の守護神蠶養神(こがいしん)というのも初見
 養蚕業は女手が必要なせいか
 上州に入った途端、男女が並ぶ双体道祖神が多いことに気づいた
 新島襄などキリスト教の影響もあったのか廃娼運動も早かった

 上州名物「かかあ天下 と からっ風」は文化と女性を大切にする風土なのだ


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 地図








【1日目 武蔵国 東京都・埼玉県】 2023年1月4日(水)晴れ
 計画距離:日本橋---10.8km---板橋---9.3---蕨---4.7---浦和 合計24.8km 
 歩行距離:東京駅~日本橋~浦和駅 30.3km(累計30.3km) 
 行  程:前橋駅5:31==8:12東京駅--08:39日本橋--10:48ときわ食堂11:30----高岩寺(とげぬき地蔵)---12:09観明寺(板橋宿江戸口)12:14----12:27文殊院12:28----12:32ふれあい橋12:32----12:38縁切り榎12:38----13:10志村一里塚13:11---13:17清水坂13:17----14:19戸田の渡し跡14:27----15:05蕨宿15:14---15:25万寿屋15:50---15:50三学院---16:00蕨宿上木戸----16:20辻の一里塚----17:05調(つき)神社---17:16浦和駅17:25===19:23前橋駅 


【2日目 武蔵国 埼玉県】 令和5年(2023)1月5日(木)晴れ
 計画距離:浦和宿---6.1km---大宮宿---8.4---上尾宿---3.7---桶川宿 合計18.2km 
 歩行距離:浦和駅~桶川駅 25.7km(累計56.0km) 
 行  程:前橋駅5:31==7:26浦和駅07:32--09:26さいたま新都心駅09:32---10:44氷川神社10:44---11:30麺匠たかや----13:00順風満パン(宮原)----13:51下町愛宕神社13:52----14:07氷川鍬神社14:09----14:18遍照院14:20----15:10木戸跡15:11----15:31中山道宿場館15:31----15:51中山道宿場館15:51----15:58桶川稲荷神社15:59----16:08浄念寺16:08----16:13桶川駅16:25===18:00前橋駅 


【3日目 武蔵国 埼玉県】 令和5年(2023)1月6日(木)晴れ
 計画距離:桶川宿---8.3km---鴻巣宿---15.6---熊谷宿 合計23.9km 
 歩行距離:桶川駅~熊谷駅 27.7km(累計83.7km) 
 行  程:前橋駅5:31==7:01桶川駅07:09----浄念寺07:09----07:13中山道宿場館07:20----08:19多聞寺08:23----08:43東間浅間神社08:43----9:15珈琲館9:45----10:10鴻巣市産業観光館10:10----10:19鴻巣公園10:19----10:25勝願寺10:25----10:48鴻神社10:52-----11:00池元院11:02-----11:39箕田観音11:40----11:4台湾料理興福順12:10----12:23龍昌寺12:24----12:31箕田氷川八幡神社12:32----14:17権八地蔵14:19----16:0桶川駅16:21===17:36前橋駅 


【4日目 武蔵国 埼玉県】 令和5年(2023)1月6日(木)晴れ
 宿場距離:熊谷宿---11.8km---深谷宿---11.0---本庄宿----8.9----新町宿 合計31.7km 
 歩行距離:熊谷駅~新町駅 39.8km(累計123.5km) 
 行  程:前橋駅5:31==6:36熊谷駅06:44----07:02高城神社07:15----07:21熊谷宿本陣跡碑07:25----07:27伊奈利神社07:27----10:09旧深谷宿 東常夜燈10:09----10:31深谷駅11:03-----12:43滝岡橋12:43----14:11仲町愛宕神社古墳14:11----14:17旧本庄市歴史民族資料館14:18----14:21旧本庄商業銀行煉瓦倉庫14:21----14:30金鑚神社14:34----16:08神流川古戦場跡の碑16:08----16:36新町駅16:53====17:36前橋駅





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