「野里町歩紀 ~思いつくままに~」

野里町歩紀 ~摂河泉をゆく~ に次ぐ第二歩です

新聞購読

2024-12-06 21:18:45 | 日記
 私は長年「新聞」を購読してきました。「A紙」「S紙」「Y紙」を経て最終的にはこの内の一つに落ち着きました。


 しかし最近ではスマホひとつあれば最新の情報が得られるということで定年退職を機に定期購読を止めたのです。実際、私の娘夫婦はふたりとも最初から新聞は購読していませんし、職場でも若い人たちはほとんど新聞は読んでいませんね。老眼のためメガネを頭に引っかけている姿と相まって、新聞はもはや「老人の象徴」「昭和の遺物」になってしまったようです。ただスマホ画面を見るときもメガネは頭に引っかけるのですが(笑)

 ただこれは表向きの理由で最も大きな理由は退職による「収入減」。一応、贅沢をしなければ趣味でも外食でもそれなりの生活はできるのですが、やはり切り詰められるところは切り詰めなければ。たかが月4000円ちょっとですが、そのひとつが「新聞購読」だったのです。これが平均的な国民の現実でしょうか。

 私は新聞が大好きだったので、やはり新聞がない生活は淋しく時々コンビニで購入したり、飲食店や喫茶店で備え付けの新聞を読み漁ったり、わざわざ図書館に新聞を読みに行ったこともありました。しかし5年も過ぎると新聞のない生活にも慣れてきました。

 ところが先日、以前購読していた新聞販売店の勧誘員が自宅の玄関先にやってきたのです。夏の暑い日のことでした。最近はどの業種でも同じだと思いますが新聞も集金や販売拡張は販売店の店主や店員さんじゃなく委託を受けた別の会社の人が来るんですね。その時ちょっと雑談をしたのですが、やはりこの業界は厳しいようです。間もなく新聞購読料も値上げするそうですし、構造的な不景気。SNSの普及。真っ先に間引きされるのが新聞のようです。

 勧誘員は若いお兄さんでした。職を転々とし、以前は「たこ焼き屋の店長」をしていたというフリーターで、一度「セールス」の経験をしたいということでこの業界に飛び込んだそうです。まあセールスマンの話ですので全てを信じているわけではありませんが、まだ仮採用で契約が取れなければ採用してもらえず、まだ一件も契約が取れていないとのことでした。別に汗をボタボタ流しているお兄さんに同情したわけではありませんが、怪しい商品の勧誘でもないし3カ月という約束で、年末年始を挟んだ11月から1月までの購読契約を交わしました。

 おそらく3か月後には「継続契約」の話を持ってくるでしょう。その時にはもうこのお兄さんはいないかも知れません。販売店としてはまた委託した別の勧誘員に依頼すれば済むだけの話です。それがこの国の現状です。ただ、あのお兄さんがセールスの経験を活かし、より立派な「フリーター」になっていることを願います。

 ところでやはり新聞のある生活は良いですね。時代遅れと言われる「紙媒体」ですが、SNSの様にピンポイントで情報検索するのとは異なり「斜め読み」ができます。私は「経済面」と「スポーツ面」には興味がないのですが、それでも視覚を通じて頭に入ってきます。折り込みの求人広告を見れば社会の情勢も感じられます。おそらくSNSより情報量は多いでしょうね。語学を学んだ人はわかると思いますが、電子辞書で単語検索するのではなく、その単語に行きつくまで辞書に付く手垢と比例して単語を覚えるのと同じです。まあ先日も某県知事選挙でSNSの影響力が話題になっていましたが、どこまで信頼できる情報なのでしょうか???

 そんな中、年金生活者として微々たる金額でも社会に還元し、なかなか定職に就けない若者世代にエールを送る意味で3か月後には継続契約をしようと思います。頑張れ「日本」じゃないぞ。頑張れ「日本人」。しっかりしろ「日本」。
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