訪問日:令和4年10月21日(金)
出 発:神戸電鉄「鵯越駅」
到 着:神戸市営地下鉄「新神戸駅」
第2回目は「鵯越」から「市ヶ原」までを歩きます。六甲全縦のコースとしては比較的短い距離ですが、「菊水山」と「鍋蓋山」の2峰はそれなりの難コースです。また、公衆トイレはスタート直後に1カ所、自動販売機はゴール手前の大龍寺までありませんので要注意です(コースを外れればいくつかありますが)。最後は「布引貯水池」「布引の滝」の風景を楽しみながら神戸の町まで抜けようと思います。ぼちぼち山が色づき始めましたね。
今日のコースです(菊水山頂に設置された案内図を拡大したものです)。今日は鍋蓋山がすごそうです。
前回のゴールである神戸電鉄「鵯越駅」が今日のスタート。ずっと神戸の町を歩いているので乗り換えもスムーズです。新開地方面からですと降りたホーム(有馬温泉方面)にトイレがあります。六甲全縦は到着ホームと反対側になりますので、一旦改札を出て踏切を渡って駅の東口へ(構内の連絡通路は閉鎖されています)。この後すぐ山歩きです。給水・トイレはここで済ませておきましょう。駅前に自動販売機があります(コンビニ・商店はありません)。
東口横の狭い坂道が六甲全縦です。ちょうど良いスペースがありました。前へ前へと身体を押しやる歩紀はふくらはぎや足の甲に負担がかかりますが、全体重(+荷物)を垂直に押し上げ、受け止める山歩きは膝から上と足首に大きなダメージがあります。その辺を意識しながら準備体操をし、午前8時45分、今日も元気にスタート。ここは「神戸市長田区」。
鵯越駅のホームが途切れたところで「鵯越市民公園」に突き当たるので案内表示に従って右折します。六甲全縦は公園内ではなく公園前の階段を降りたところですので間違えないように。写真のコンクリート階段の前にもう一つ階段がありますのでその下です。
さすが鵯越ですね。右側は急な崖です。
何でもない道が続きますので「あれ?間違えたかな」と不安になりそうですが心配いりません。すぐに舗装道路と合流し案内表示が立っています。左「菊水山」方向に曲がります。
しばらくして「神戸市水道局烏原(からすはら)ポンプ場」に突き当たります。(午前9時54分)
途中、案内表示に従い右に折れ坂道を下っていきます。
ポンプ場から3分ほどで舗装道と交わります。六甲全縦は左に進むのですが、ポンプ場の裏にレトロな放水門があるというので右に曲がりコースを外れましょう。
小さな橋で烏原川を渡り2つ目の橋の左側に放水門がありました。ポンプ場とは反対側にあり、この山の後ろには「烏原貯水池」があります。ポンプ場ではなく烏原貯水池の施設のようですね。(午前9時59分)
放水門の前の橋(堰)もレトロですね。烏原貯水池は、以前「兵庫区編」で訪れた「立ケ畑堰堤(明治38年竣工)」の貯水池です。レトロなはずです。そしてもう兵庫区に入っています
Uターンし六甲全縦に戻って烏原川に沿って進みます。
山麓バイパスの高架をくぐれば左側に不動明王様を挟んで左右にお地蔵様が祀られています。お参りしましょう。
さらに進めば「神戸市建設局中央水環境センター鈴蘭台処理場」に突き当たります。(午前10時9分)
この施設のトイレは午前9時から午後5時まで公衆トイレとして開放されているようです。この後、ゴールまで公衆トイレはありません。
処理場を右に見ながら六甲全縦は進みます。
その先で金網の門が道を塞ぐのですが、これでもかというように案内表示がありますので、それに従ってフェンスの右から六甲全縦に入ることができます。
気をつけましょう。
進んで行くと左に先ほど乗ってきた神戸電鉄の線路が見えます。
その先に「石井ダム・神戸電鉄鈴蘭台駅」への分岐点が現れます。往復で30分ほどのロスになるので今日は訪れません。鈴蘭台駅はすでに閉鎖され金網で囲まれているそうです。
神戸電鉄のガードをくぐれば小さな橋を渡ります。菊水山頂まで1kmの地点です。(午前10時20分)
橋を渡ってすぐに急な階段がありますが、その後は何でもない山道を進みます。
橋から10分ほどで「休憩所」の看板があり、いくつかベンチがあります。ちょっと休憩しましょう。できればもう一度ストレッチ体操をしておきましょう。(午前10時31分)
なぜなら、ここからは険しい山道が続くのです。
大部分は階段ですが、結構きつい階段が続きます。
どんぐりの季節ですね。
急坂は続きます。ただ路面はしっかりしているのでトレッキングポールがあれば、地面に手をついたり木の幹を掴まなくても2本の足で登ることができます。
私も娘から誕生日プレゼントでもらったモンベルの2WAYグリップを持ってきたので手袋はつけませんでした。
急な坂道をどんどん登って行きます。
右に景色が開ければ間もなく山頂です。
鵯越駅から1時間20分ほどで「菊水山(458.8m)」に到着しました。石碑の後ろには大きなアンテナが2つ立っています。アンテナがあるということは電波の通りが良いのでしょうね。(午前11時5分)
石碑とアンテナの間に三角点がありました。
頑張ったおかげで景色は最高です。神戸市街と大阪湾の展望が広がります。「町と海と島が見えるぞ」
アンテナの1つは展望台になっており、明石海峡大橋と淡路島をバックに前回歩いた山々を見下ろすことができます。
ここでミニ羊羹を1つ食べました。さあ午前11時20分出発です。ここからは徐々に高度を下げていきます。
実は菊水山のすぐ北側には「鈴蘭台」という大きなニュータウンが広がっており、鈴蘭台から続く住宅街から20分ほどで菊水山まで登って来ることができるそうです。何か拍子抜けしちゃいますね。300mほどでトイレがあるようです。六甲全縦は真っ直ぐ進みます。
この道は「城ケ越」と呼ばれるそうです。
コースからはこんな感じでニュータウンが見えます。
後半、岩場の下りが続きますので足元に注意して歩きましょう。
小さな板橋を渡ると右に砂防ダムの貯水池が見えてきます。
しばらくすると大きな吊り橋が見えてきました。「天王吊橋」です。(午前11時49分)
菊水山とこれから登る鍋蓋山との谷間に架かる橋です。谷間には天王谷川という川が流れていますが、川に沿って国道428号線が走っているので「山の吊り橋」というよりは国道を渡る歩道橋という感じですね。ただ結構高さはありますよ。国道428号線は「有馬街道」です。
橋を渡ればまた上りです。
鍋蓋山までは崖のような急斜面が続きますので手袋をつけましょう。
心が折れるような道が続きます。
この階段を登ってもまだ頂上ではないようです。
振り返れば先ほど登った菊水山が見えます(アンテナがある山)。右にはニュータウン。
この案内表示を過ぎれば高圧鉄塔の下をくぐります。(午後0時10分)
あのてっぺんが鍋蓋山でしょうか。もうちょっとあるな。
空が開け、頭上から陽が差し込み始めると「鍋蓋山(486.5m)」に着きました。菊水山から1時間。ここにも三角点があります。とりあえず飯にしよう。(午後0時20分)
今日は自宅近くのセブンイレブンで買ったおにぎり2個とゆで卵です(合計355円)。基本、私が山に入るときの弁当はおにぎりです。
山に入るときには簡単な救急用品や非常食も携行しています。非常食はカロリーメイトと栄養補助バー。行動食ではないので非常時以外には食べません。
山頂は展望台になっており、ここからの景色も最高です。
食後ちょっと休憩をして午後0時40分出発。六甲全縦はこの看板の横から続きます。
この後は、ゴールまでほぼ下りです。
この辺りからは中央区のはずですが。
今回は登りませんが、このすぐ北側には「再度山(470m)」という山がそびえます。六甲山系では結構有名な山なのですが、山自体より車で行ける山麓の「再度公園」の方が一般的かもしれませんね。「再度」と書いて「ふたたび」と読みます。
やがて「再度越分岐」に出ます。「大龍寺」方向に進むのですが、案内表示にも書かれているように300mほど歩けば、公園として整備されている「修法ケ原(しおがはら)池」の駐車場に公衆トイレがあります。我慢できない方はどうぞ。往復で10分くらいかな。(午後1時1分)
200mほどで「大龍寺」への分岐に出ますが、この道は近道で途中から境内に入ることになるので真っ直ぐ進みます。
次のこの案内表示で左(市ヶ原・新神戸駅方向)に入りましょう。
すぐに広場あり、そこに自動販売機があります。
そして左を向けば階段の上に門があるので上りましょう。大龍寺の仁王門です。簡素な造りですが金剛力士像が並びます。2体1組のため「仁王」と呼ばれるそうです。
ここの金剛力士像は何か迫力があるな。「阿(あ)」
「吽(うん)」
大龍寺は、神護景雲2(768)年、和気清麻呂によって開かれたと伝わる東寺真言宗別格本山のお寺です。再度山の南麓に開かれた広大な境内に入って行きましょう。
そして本堂である大師堂。御本尊様は「聖如意輪観世音菩薩」。摂津國八十八ヶ所の第82番札所でもあります。中風の平癒にご利益があるそうです。(午後1時19分)
大龍寺にはトイレがありますが、参拝者用トイレであり公衆トイレではありません。
お参りを終え先ほどの仁王門まで戻り広場を抜ければ六甲全縦の案内表示があります。右の山道ではなく左の舗装道が六甲全縦です。
そして坂を下れば山門が建ちます。立派な山門ですね。
山門の真ん前にはバス停。大龍寺は三宮からバスで10分ほどで来られるそうです。ずっと山道を歩いてきましたが、結構近くまで自動車道が走っているんですね。
バス道を渡ったアスファルト舗装の下り坂が六甲全縦です。川に沿って坂を下っていきます。間もなくゴールです。
途中から地道に変わります。
山林を抜けると広い河原に出ました。「市ヶ原」です。六甲全縦の南側に広がる河原に入って行きましょう。
デイキャンプやバーベキューが楽しめるのですがおそらく直火は禁止だと思います。また管理されたキャンプ場ではないので本格的なキャンピングもできないと思います。
しかし所々直火でバーベキューをした跡が見られました。キャンプをして夜中に騒ぐ人たちもいるそうです。残念なことですね。
河原の南端は「市ヶ原堰堤」という砂防ダムです。
先ほどの六甲全縦に戻り階段を上れば「櫻茶屋」。今日はお休みのようですね。一応、今回の歩紀はここがゴールです。時間は午後2時8分。次回はここからスタートしましょう。ただ、付近には公共交通機関がありません。ここから神戸市営地下鉄の「新神戸駅」まで歩きますので、もう少しお付き合いください。
なお櫻茶屋のすぐ北側に自動販売機と公衆トイレがあります。私の個人的な考えなのですが、確かに寺社にお参りをし賽銭を投げれば参拝者、コンビニで100円のミネラルウォーターを買えばお客さん。参拝者やお客さん用のトイレを使っても良いと思います。しかし、5~6人(またはそれ以上)のグループでやってきて「ここで休憩します。トイレに行きたい人はここで済ませてください」というのは公衆トイレか利用する交通機関のトイレだけですよね。
さあ無駄口はここまで。櫻茶屋から南へ坂道を下って行きましょう。2~3分で「紅葉の茶屋」というお店があります。そこを過ぎて右の車止めのある小径に入ります。
階段を下りていきます。写真では結構明るく写っていますが、実際には街路灯が点くほど薄暗いです。
川に沿って進めば「締切堰堤」。布引水源地の施設で明治41年に造られたものだそうです。フェンスで囲まれていたのでうまく撮れなかったのですが国の重要文化財に指定されています。(午後2時19分)
公園なので案内表示は整備されています。
そのまま進んで行けばやがて赤い鳥居が見えてきました。そして右には大きな湖が。「布引貯水池」です。
生田川を堰き止めて明治33(1900)年に造られたダム湖で、120年以上を経た現在でも神戸市民の水源として市民生活を支えています。
そしてその水を堰き止めているのが布引ダム。正式には「布引五本松堰堤」というそうです。イギリス人技師バルトンによって設計され、佐野藤次郎ら日本人技師により建設された日本最古の水道用重力式コンクリートダムです。(午後2時31分)
堤高33.33m、堤長110.3m。国の重要文化財に指定されています。
堰堤の真下には「五本松かくれ滝」。貯水池がオーバーフローしたときだけ落ちる幻の滝だそうです。ここもフェンスに阻まれうまく撮れませんでしたが、今日はチョロチョロと流れていました。
その下流には「谷川橋」。大正初期に造られた鉄筋コンクリート製アーチ橋で、この橋も国の重要文化財に指定されています。
そのまま川に沿って下って行くと右に「猿のかずら橋」。平成の時代に入って、元々あった橋を吊り橋風にアレンジし、山で取り除いたツルを巻き付け「祖谷のかずら橋」に似せて作ったそうです。
ここから「布引の滝」を楽しみます。もう目の前には神戸の中心地が望めます。
布引の滝は「雄滝」「夫婦滝」「鼓ケ滝」「雌滝」の4つに分かれるそうです。案内表示に従って右へ(写真は振り返って撮影していますので左と表示されています)。
階段を下り茶屋を過ぎれば雄滝。「おんたき」と読みます。(午後2時52分)
高さ43mで「日本の滝百選」にも選ばれています。
その滝つぼから落ちるのは「夫婦滝」。二又に分かれた滝が1つになることからそう呼ばれるそうです。
雄滝と夫婦滝のツーショット。外国人の男性がこの景色をずっと眺めていました。
付近は昔から美しい渓谷美が見られたのでしょう。いくつかの句碑・歌碑を見ながら下って行きます。
続いて「鼓ケ滝」。角度的に展望台から滝の全容は望めませんが、鼓のような滝の音を楽しみましょう。だから鼓ケ滝というのでしょうか。
途中、案内表示に従って鋭角に曲がれば100mほどで「雌滝」。「めんたき」と読みます。(午後3時5分)
そして滝壺には「雌滝取水堰堤」。
台上に造られたドーム状の石造物は制水弁と呼ばれ、これも国の重要文化財に指定されているそうです。
元の道に戻りさらに進めば「砂子橋(いさごばし)」という橋を渡ります。レンガ造りの水道橋で国の重要文化財に指定されています。
欄干には神戸市章が。
橋を渡って左に進んで行き、二又に出れば右に公衆トイレが見えます。用がなければ左に進みましょう。
そして渓流を跨ぐように建つ大きな建物は何と新幹線「新神戸駅」。新幹線の駅といえば都心にあるという印象がありますが、新神戸駅はこんな山の中にあるのです。わずかな平野部分は古くから港町として栄えたためこのような立地になったのでしょうね。
駅をくぐって南側に出れば神戸の中心部「三宮」へと続きます。以前「中央区(旧葺合区)編」で、すぐ前の生田川公園(連翼亭)を訪れました。
新幹線の新神戸駅地下にあるのが今日のゴール神戸市営地下鉄「新神戸駅」です。時間は午後3時23分。本日の歩紀「24549歩」(16.69km)。ここから次の三宮駅で阪急神戸線に乗り換え大阪梅田駅まで約45分(530円)。豊かで時には厳しい自然の中で素晴らしい風景や歴史を感じさせるレトロな建造物に癒やされた1日でした。
今日の打ち上げは川西能勢口駅の高架下にある「串かつ あさひ」。尼崎の老舗だそうです。
今日もよく歩いたな。串かつ盛り合わせ(950円)と冷た~い生中(550円)で「乾杯」。
出 発:神戸電鉄「鵯越駅」
到 着:神戸市営地下鉄「新神戸駅」
第2回目は「鵯越」から「市ヶ原」までを歩きます。六甲全縦のコースとしては比較的短い距離ですが、「菊水山」と「鍋蓋山」の2峰はそれなりの難コースです。また、公衆トイレはスタート直後に1カ所、自動販売機はゴール手前の大龍寺までありませんので要注意です(コースを外れればいくつかありますが)。最後は「布引貯水池」「布引の滝」の風景を楽しみながら神戸の町まで抜けようと思います。ぼちぼち山が色づき始めましたね。
今日のコースです(菊水山頂に設置された案内図を拡大したものです)。今日は鍋蓋山がすごそうです。
前回のゴールである神戸電鉄「鵯越駅」が今日のスタート。ずっと神戸の町を歩いているので乗り換えもスムーズです。新開地方面からですと降りたホーム(有馬温泉方面)にトイレがあります。六甲全縦は到着ホームと反対側になりますので、一旦改札を出て踏切を渡って駅の東口へ(構内の連絡通路は閉鎖されています)。この後すぐ山歩きです。給水・トイレはここで済ませておきましょう。駅前に自動販売機があります(コンビニ・商店はありません)。
東口横の狭い坂道が六甲全縦です。ちょうど良いスペースがありました。前へ前へと身体を押しやる歩紀はふくらはぎや足の甲に負担がかかりますが、全体重(+荷物)を垂直に押し上げ、受け止める山歩きは膝から上と足首に大きなダメージがあります。その辺を意識しながら準備体操をし、午前8時45分、今日も元気にスタート。ここは「神戸市長田区」。
鵯越駅のホームが途切れたところで「鵯越市民公園」に突き当たるので案内表示に従って右折します。六甲全縦は公園内ではなく公園前の階段を降りたところですので間違えないように。写真のコンクリート階段の前にもう一つ階段がありますのでその下です。
さすが鵯越ですね。右側は急な崖です。
何でもない道が続きますので「あれ?間違えたかな」と不安になりそうですが心配いりません。すぐに舗装道路と合流し案内表示が立っています。左「菊水山」方向に曲がります。
しばらくして「神戸市水道局烏原(からすはら)ポンプ場」に突き当たります。(午前9時54分)
途中、案内表示に従い右に折れ坂道を下っていきます。
ポンプ場から3分ほどで舗装道と交わります。六甲全縦は左に進むのですが、ポンプ場の裏にレトロな放水門があるというので右に曲がりコースを外れましょう。
小さな橋で烏原川を渡り2つ目の橋の左側に放水門がありました。ポンプ場とは反対側にあり、この山の後ろには「烏原貯水池」があります。ポンプ場ではなく烏原貯水池の施設のようですね。(午前9時59分)
放水門の前の橋(堰)もレトロですね。烏原貯水池は、以前「兵庫区編」で訪れた「立ケ畑堰堤(明治38年竣工)」の貯水池です。レトロなはずです。そしてもう兵庫区に入っています
Uターンし六甲全縦に戻って烏原川に沿って進みます。
山麓バイパスの高架をくぐれば左側に不動明王様を挟んで左右にお地蔵様が祀られています。お参りしましょう。
さらに進めば「神戸市建設局中央水環境センター鈴蘭台処理場」に突き当たります。(午前10時9分)
この施設のトイレは午前9時から午後5時まで公衆トイレとして開放されているようです。この後、ゴールまで公衆トイレはありません。
処理場を右に見ながら六甲全縦は進みます。
その先で金網の門が道を塞ぐのですが、これでもかというように案内表示がありますので、それに従ってフェンスの右から六甲全縦に入ることができます。
気をつけましょう。
進んで行くと左に先ほど乗ってきた神戸電鉄の線路が見えます。
その先に「石井ダム・神戸電鉄鈴蘭台駅」への分岐点が現れます。往復で30分ほどのロスになるので今日は訪れません。鈴蘭台駅はすでに閉鎖され金網で囲まれているそうです。
神戸電鉄のガードをくぐれば小さな橋を渡ります。菊水山頂まで1kmの地点です。(午前10時20分)
橋を渡ってすぐに急な階段がありますが、その後は何でもない山道を進みます。
橋から10分ほどで「休憩所」の看板があり、いくつかベンチがあります。ちょっと休憩しましょう。できればもう一度ストレッチ体操をしておきましょう。(午前10時31分)
なぜなら、ここからは険しい山道が続くのです。
大部分は階段ですが、結構きつい階段が続きます。
どんぐりの季節ですね。
急坂は続きます。ただ路面はしっかりしているのでトレッキングポールがあれば、地面に手をついたり木の幹を掴まなくても2本の足で登ることができます。
私も娘から誕生日プレゼントでもらったモンベルの2WAYグリップを持ってきたので手袋はつけませんでした。
急な坂道をどんどん登って行きます。
右に景色が開ければ間もなく山頂です。
鵯越駅から1時間20分ほどで「菊水山(458.8m)」に到着しました。石碑の後ろには大きなアンテナが2つ立っています。アンテナがあるということは電波の通りが良いのでしょうね。(午前11時5分)
石碑とアンテナの間に三角点がありました。
頑張ったおかげで景色は最高です。神戸市街と大阪湾の展望が広がります。「町と海と島が見えるぞ」
アンテナの1つは展望台になっており、明石海峡大橋と淡路島をバックに前回歩いた山々を見下ろすことができます。
ここでミニ羊羹を1つ食べました。さあ午前11時20分出発です。ここからは徐々に高度を下げていきます。
実は菊水山のすぐ北側には「鈴蘭台」という大きなニュータウンが広がっており、鈴蘭台から続く住宅街から20分ほどで菊水山まで登って来ることができるそうです。何か拍子抜けしちゃいますね。300mほどでトイレがあるようです。六甲全縦は真っ直ぐ進みます。
この道は「城ケ越」と呼ばれるそうです。
コースからはこんな感じでニュータウンが見えます。
後半、岩場の下りが続きますので足元に注意して歩きましょう。
小さな板橋を渡ると右に砂防ダムの貯水池が見えてきます。
しばらくすると大きな吊り橋が見えてきました。「天王吊橋」です。(午前11時49分)
菊水山とこれから登る鍋蓋山との谷間に架かる橋です。谷間には天王谷川という川が流れていますが、川に沿って国道428号線が走っているので「山の吊り橋」というよりは国道を渡る歩道橋という感じですね。ただ結構高さはありますよ。国道428号線は「有馬街道」です。
橋を渡ればまた上りです。
鍋蓋山までは崖のような急斜面が続きますので手袋をつけましょう。
心が折れるような道が続きます。
この階段を登ってもまだ頂上ではないようです。
振り返れば先ほど登った菊水山が見えます(アンテナがある山)。右にはニュータウン。
この案内表示を過ぎれば高圧鉄塔の下をくぐります。(午後0時10分)
あのてっぺんが鍋蓋山でしょうか。もうちょっとあるな。
空が開け、頭上から陽が差し込み始めると「鍋蓋山(486.5m)」に着きました。菊水山から1時間。ここにも三角点があります。とりあえず飯にしよう。(午後0時20分)
今日は自宅近くのセブンイレブンで買ったおにぎり2個とゆで卵です(合計355円)。基本、私が山に入るときの弁当はおにぎりです。
山に入るときには簡単な救急用品や非常食も携行しています。非常食はカロリーメイトと栄養補助バー。行動食ではないので非常時以外には食べません。
山頂は展望台になっており、ここからの景色も最高です。
食後ちょっと休憩をして午後0時40分出発。六甲全縦はこの看板の横から続きます。
この後は、ゴールまでほぼ下りです。
この辺りからは中央区のはずですが。
今回は登りませんが、このすぐ北側には「再度山(470m)」という山がそびえます。六甲山系では結構有名な山なのですが、山自体より車で行ける山麓の「再度公園」の方が一般的かもしれませんね。「再度」と書いて「ふたたび」と読みます。
やがて「再度越分岐」に出ます。「大龍寺」方向に進むのですが、案内表示にも書かれているように300mほど歩けば、公園として整備されている「修法ケ原(しおがはら)池」の駐車場に公衆トイレがあります。我慢できない方はどうぞ。往復で10分くらいかな。(午後1時1分)
200mほどで「大龍寺」への分岐に出ますが、この道は近道で途中から境内に入ることになるので真っ直ぐ進みます。
次のこの案内表示で左(市ヶ原・新神戸駅方向)に入りましょう。
すぐに広場あり、そこに自動販売機があります。
そして左を向けば階段の上に門があるので上りましょう。大龍寺の仁王門です。簡素な造りですが金剛力士像が並びます。2体1組のため「仁王」と呼ばれるそうです。
ここの金剛力士像は何か迫力があるな。「阿(あ)」
「吽(うん)」
大龍寺は、神護景雲2(768)年、和気清麻呂によって開かれたと伝わる東寺真言宗別格本山のお寺です。再度山の南麓に開かれた広大な境内に入って行きましょう。
そして本堂である大師堂。御本尊様は「聖如意輪観世音菩薩」。摂津國八十八ヶ所の第82番札所でもあります。中風の平癒にご利益があるそうです。(午後1時19分)
大龍寺にはトイレがありますが、参拝者用トイレであり公衆トイレではありません。
お参りを終え先ほどの仁王門まで戻り広場を抜ければ六甲全縦の案内表示があります。右の山道ではなく左の舗装道が六甲全縦です。
そして坂を下れば山門が建ちます。立派な山門ですね。
山門の真ん前にはバス停。大龍寺は三宮からバスで10分ほどで来られるそうです。ずっと山道を歩いてきましたが、結構近くまで自動車道が走っているんですね。
バス道を渡ったアスファルト舗装の下り坂が六甲全縦です。川に沿って坂を下っていきます。間もなくゴールです。
途中から地道に変わります。
山林を抜けると広い河原に出ました。「市ヶ原」です。六甲全縦の南側に広がる河原に入って行きましょう。
デイキャンプやバーベキューが楽しめるのですがおそらく直火は禁止だと思います。また管理されたキャンプ場ではないので本格的なキャンピングもできないと思います。
しかし所々直火でバーベキューをした跡が見られました。キャンプをして夜中に騒ぐ人たちもいるそうです。残念なことですね。
河原の南端は「市ヶ原堰堤」という砂防ダムです。
先ほどの六甲全縦に戻り階段を上れば「櫻茶屋」。今日はお休みのようですね。一応、今回の歩紀はここがゴールです。時間は午後2時8分。次回はここからスタートしましょう。ただ、付近には公共交通機関がありません。ここから神戸市営地下鉄の「新神戸駅」まで歩きますので、もう少しお付き合いください。
なお櫻茶屋のすぐ北側に自動販売機と公衆トイレがあります。私の個人的な考えなのですが、確かに寺社にお参りをし賽銭を投げれば参拝者、コンビニで100円のミネラルウォーターを買えばお客さん。参拝者やお客さん用のトイレを使っても良いと思います。しかし、5~6人(またはそれ以上)のグループでやってきて「ここで休憩します。トイレに行きたい人はここで済ませてください」というのは公衆トイレか利用する交通機関のトイレだけですよね。
さあ無駄口はここまで。櫻茶屋から南へ坂道を下って行きましょう。2~3分で「紅葉の茶屋」というお店があります。そこを過ぎて右の車止めのある小径に入ります。
階段を下りていきます。写真では結構明るく写っていますが、実際には街路灯が点くほど薄暗いです。
川に沿って進めば「締切堰堤」。布引水源地の施設で明治41年に造られたものだそうです。フェンスで囲まれていたのでうまく撮れなかったのですが国の重要文化財に指定されています。(午後2時19分)
公園なので案内表示は整備されています。
そのまま進んで行けばやがて赤い鳥居が見えてきました。そして右には大きな湖が。「布引貯水池」です。
生田川を堰き止めて明治33(1900)年に造られたダム湖で、120年以上を経た現在でも神戸市民の水源として市民生活を支えています。
そしてその水を堰き止めているのが布引ダム。正式には「布引五本松堰堤」というそうです。イギリス人技師バルトンによって設計され、佐野藤次郎ら日本人技師により建設された日本最古の水道用重力式コンクリートダムです。(午後2時31分)
堤高33.33m、堤長110.3m。国の重要文化財に指定されています。
堰堤の真下には「五本松かくれ滝」。貯水池がオーバーフローしたときだけ落ちる幻の滝だそうです。ここもフェンスに阻まれうまく撮れませんでしたが、今日はチョロチョロと流れていました。
その下流には「谷川橋」。大正初期に造られた鉄筋コンクリート製アーチ橋で、この橋も国の重要文化財に指定されています。
そのまま川に沿って下って行くと右に「猿のかずら橋」。平成の時代に入って、元々あった橋を吊り橋風にアレンジし、山で取り除いたツルを巻き付け「祖谷のかずら橋」に似せて作ったそうです。
ここから「布引の滝」を楽しみます。もう目の前には神戸の中心地が望めます。
布引の滝は「雄滝」「夫婦滝」「鼓ケ滝」「雌滝」の4つに分かれるそうです。案内表示に従って右へ(写真は振り返って撮影していますので左と表示されています)。
階段を下り茶屋を過ぎれば雄滝。「おんたき」と読みます。(午後2時52分)
高さ43mで「日本の滝百選」にも選ばれています。
その滝つぼから落ちるのは「夫婦滝」。二又に分かれた滝が1つになることからそう呼ばれるそうです。
雄滝と夫婦滝のツーショット。外国人の男性がこの景色をずっと眺めていました。
付近は昔から美しい渓谷美が見られたのでしょう。いくつかの句碑・歌碑を見ながら下って行きます。
続いて「鼓ケ滝」。角度的に展望台から滝の全容は望めませんが、鼓のような滝の音を楽しみましょう。だから鼓ケ滝というのでしょうか。
途中、案内表示に従って鋭角に曲がれば100mほどで「雌滝」。「めんたき」と読みます。(午後3時5分)
そして滝壺には「雌滝取水堰堤」。
台上に造られたドーム状の石造物は制水弁と呼ばれ、これも国の重要文化財に指定されているそうです。
元の道に戻りさらに進めば「砂子橋(いさごばし)」という橋を渡ります。レンガ造りの水道橋で国の重要文化財に指定されています。
欄干には神戸市章が。
橋を渡って左に進んで行き、二又に出れば右に公衆トイレが見えます。用がなければ左に進みましょう。
そして渓流を跨ぐように建つ大きな建物は何と新幹線「新神戸駅」。新幹線の駅といえば都心にあるという印象がありますが、新神戸駅はこんな山の中にあるのです。わずかな平野部分は古くから港町として栄えたためこのような立地になったのでしょうね。
駅をくぐって南側に出れば神戸の中心部「三宮」へと続きます。以前「中央区(旧葺合区)編」で、すぐ前の生田川公園(連翼亭)を訪れました。
新幹線の新神戸駅地下にあるのが今日のゴール神戸市営地下鉄「新神戸駅」です。時間は午後3時23分。本日の歩紀「24549歩」(16.69km)。ここから次の三宮駅で阪急神戸線に乗り換え大阪梅田駅まで約45分(530円)。豊かで時には厳しい自然の中で素晴らしい風景や歴史を感じさせるレトロな建造物に癒やされた1日でした。
今日の打ち上げは川西能勢口駅の高架下にある「串かつ あさひ」。尼崎の老舗だそうです。
今日もよく歩いたな。串かつ盛り合わせ(950円)と冷た~い生中(550円)で「乾杯」。
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