上は2月9日に御岳山から撮ったもの。このように都内や山梨から何度も見た筑波山。900mにとどかない標高なのに、これだけ良く見えるなら、向こうから東京や富士を見るとどんな眺めなのか、実際に見てみたいと何度も思ったが、埼玉を越えて行くとなると、勢い、踏ん切りが必要だ。その機会のないまま時間が過ぎていた。
そんなとき、掲示板に筑波山から撮ったキレイな富士の投稿があった。昨年9月に三ツ峠でお会いした茨城県在住の方からだった。これはチャンス!背中を押してもらったように感じた。
この方のようにTEX日帰りで行くことも考えたが、せっかく行くなら、日の入り、日の出の一番キレイな時間帯を過ごしたいので、タントで行くことにした。そこで苦労したのが、宿探しだ。ユースホステルを当てにしていたのだが、前日19時頃電話してみるとた、昨年末でユースを止めてしまったとの返事だった。その情報はネットに載っていなかったと思うが、チェックが甘かったと言うことだろう。
仕方なく、『筑波 宿泊 安い』のようなキーワードを入れてググってみた。旅行サイトには2000円台の表示があるものの、実際にあたってみると、「その値段はツインで泊まった場合の一人分です」などと言われて、5000円を切る宿は無かった。4件目でようやく4000円の宿を見つけ、そこにお世話になることにした。(後編に載せます)こんなことをやってから準備を始めたので、ベッドに入ったのはもう23時。ちょっと遅くなってしまった・・・
当日は4時起床。朝食を済ませ、出はイマイチだったが、とにかく5時丁度に出発することが出来た。タントで東京以北に行ったことは無いため、どんなルートで筑波に向かうのか、ちっともイメージが出来ていない。『ナビ様の言うとおり』に行くしか無かった。
5:22に国立府中から中央高速、5:39永福から首都高へ・・・小菅、加平から常磐道に入ったことは覚えているが、レポを作りながらマップルを見直してみてもその過程を思い出せない。ナビ任せとはいえ、地図を見直しても分からないのだ。ああ情けない。
そして、東京に住んでいても首都高を走ったのは多分3,4回目。それも今回が一番長かった気がする。分岐と合流の連続は冷や冷やもので緊張の連続だった。何事も慣れが必要なのだろうが、首都高は苦手だ・・・
走りながら思った。「帰りは絶対に通らないぞ!」
横風が強く、形状的に煽られやすいタントはもろに影響を受けた。首都高を抜けても緊張は続いた。
緊張するとトイレに行きたくなるが、なかなかナビにSAのマークが表示されず、じりじりしながらの運転だった。
ようやくトイレ休憩に寄ることが出来たのは利根川を越えて、茨城県に入った守谷SAだった。外に出て風が強いことを実感した。今日の登山はキツイかも・・・
リスタートして数分、常磐道からも筑波山が見えてきた。谷田部ICを降りたのが6:46。下道もナビ任せ。『○○研究所』という表示を見ながら、筑波に来たことを実感しながらの運転だった。
7:25 県道14号のローソンでトイレ休憩。いや、筑波山を撮りたかったので、トイレに寄ったのかもしれない。近くで見ると結構雪が付いている感じだ。アイゼンは持ってきているので、大丈夫だろうが・・・
県道42号を進み、神社手前の第二駐車場へ到着したが、ここは駐車料金が500円だ。このページを前日に調べたが、第一だけは無料だったはず。節約したいので、第一駐車場を探して数分間ウロウロしたが、梅祭り開催のためここも有料との表示を見つけて諦めた。結局最初にみつけた観光案内所に近い第二駐車場に停めることにした。
7:50 トイレに寄ったが、ここも眺めが良さそうでは無いか。
いきなりデジイチタイム!
霞んでいるが、富士が、見えた。
そしてスカイツリー。
タントに戻ったところで、軽トラのおっちゃんに「オニーチャン、アイゼン持ってるか?」と大きな声で聞かれた。持っていると答えると、「そうか、持ってねぇと無理だからな」と念押しされた。想像するに、アイゼンを持たずに上で苦労するハイカーが多いのだろう。地元の方々はトラブったハイカーがいると手助けにかりだされるとか・・・
年配の観光案内所の係員さんが駐車料金を徴収に来たので、500円を支払い領収書(駐車券)をフロントガラスの内側に置いた。ついでにいくつかある登山コース(こちら)の内、何処から登り、何処から降りるのがオススメか尋ねてみた。こういうことは地元の人の言うとおりにした方が良いと思う。結果的に「岩がちな御幸ヶ原コースを登り、ケーブル駅から女体山を往復、男体山を回って白雲橋コースを下山する」という事前にイメージしていた通りの答えが返ってきた。
オニギリを食べ、スパッツを履いてとゆっくり準備にとりかかった。2台隣もハイカーだったが、あっという間に出発していった。まあ良い。今日もマイペースで行こう。
8:21 スタート!
鳥居をくぐる。山頂が見えている!
今回も山行の無事と、○○をお願いした。 8:36 ここから登山道だ。ステッキを出し、登りで暑くなることを予想し、フリースを脱いだ。
木々の枝が張り出しているが、歩きやすい登山道。このような表示が300mごとに設置されていた。
百名山だけあってハイカーが多い。おしゃべりしながら歩く男女のグループを抜かしたが、ソロの方数人に抜かれた。
今週も聴いていた永さんのゲストは松島トモ子さん。彼女が話していた91歳のピアニスト、室井摩耶子さん(youtube)の話はなかなか興味深かった。
9:13 ケーブルカーのすれちがいポイント付近から雪が目立つようになってきた。この付近はたいしたことなかったのでそのまま進んだ。
岩がちで傾斜もきつい。このコースを登りに使って正解だと思った。
9:27 もう降りてくる人が・・・早~~~い
上画像の先で、壮年の夫婦がアイゼンを装着している所にたどり着いた。彼らに倣うことにした。この付近は日陰で結構寒く、足を止めたら汗をかいた背中が急に冷たく感じた。
もたもたしている間に、大人数に抜かれた。まあイイさ、競争じゃないのだ。
おお、デカイ!
う~ん、こうして撮るだけじゃ大きさが伝わらないか・・・
丁度良く、次の若いハイカーが追いついてきたので、彼にシャッターをお願いした。少なくとも太さは分かってもらえただろうか。
百名山らしく過剰なほどに整備されていているがそれなりに傾斜がある道を進む。 この木段って苦手なんだよな。
この付近から徐々にペースダウン。睡眠不足かそれとも運転の疲労か、原因は分からないが力が出ない。ソロ男性、夫婦、若者グループ、オバチャン達・・・ぞくぞく抜かれてしまった。とりあえずポケットのチョコなどを食べたり、テルモスの紅茶を飲んだりしてみたが、これだけでは回復せず、ヘロヘロ状態で進んだ。
前を行く(数分前に抜かれた)オネーチャンの「きゃあ、すてきぃ~」という声で顔を上げた。木々に付いた雪が舞い、なんとも言えない景色の中を進んだ。
10:21 御幸ヶ原到着。CT90分を15分ほどオーバーしたわけだ。雪道とは言え、ヘロヘロ具合がわかるってもんだ。
とりあえずトイレへ行きたかったが、この案内のすぐ側のトイレは使えないと表示が有り、数十m離れた所にあるトイレまで歩かされる波目になった。トイレの前には『アイゼンを外して下さい』と目立つ文字で表示があった。そりゃそうだと思った頃に、売店のオヤジさんに「アイゼンを外して下さいね~」と念押しされた。当たり前のことだろうと思いつつも、それを守らないハイカーが多いことの表れだろうなと思った。
御幸ヶ原は展望が良い。主に北側を撮影してみたが、簡単な地図しか持っていなかったし、展望盤のようなものも見つけられなかったので、山座同定は諦めた。
結構高そうな山だが
これから登る男体山。直ぐそこなのだが、結構雪があるかな・・・
登る前は男体山か女体山の山頂で食べるつもりだったが、もう元気が出ないし、アイゼンを履き直すのも面倒だ。フリースを着て、ここでカップ麺タイムにした。
暖かいモノを食べたら元気が出てきた。アイゼンを履き直し、11:00にリスタート
雪はあるものの、凍ってアブナイ所はなく、むしろアイゼンを履いて岩を登る方が面倒だった。続々降りてくるハイカーとすれ違った。アイゼンの装着率は半々という感じか。
10分ほどで山頂へ。ここは山頂と言うよりも神社の本殿がメイン。地面はコンクリでバッチリ固められていて、三ツ峠の鷹ノ巣山のようだった。(ちょっと違うか)先ほどの御幸ヶ原で昼飯を食べて正解だったかな。
建物の裏はそれほどスペースが無かったが、せっかくここまで来たのだ。デジイチタイム!
スカイツリーは辛うじて見えている
麓を写すとなかなかの高度感!
神社の氷柱をズームで
山頂滞在10分ほどで御幸ヶ原に戻ることにした。
続々と登ってくるハイカーと出会った。中には靴に縄を縛り付けて滑り止めにしている人も居た。なるほど、そういう工夫もありなのか。
数分前の登りでもランチタイムを楽しむグループが気になっていたが、今度は近寄ってみることにした。彼らの向こう側は展望が良さそうだ。
N「うわ、ここから太平洋が見えるんですか?」
「いや、違うよ、あれは霞ヶ浦だ」
N「あ、そうでしたか。初めて見ました。大きいですね~」←ネタじゃありません。ホントですよ~
御幸ヶ原に戻り、今度は女体山を目指す。前を行く若者は腰パンにスニーカー。山をなめてるな~
小学校低学年くらいの男の子が目の前で思い切り転んでいた。多分ロープウェーとケーブルカー利用で来たのだろうが、気をつけないと怪我をするぞ・・・
セキレイ石 ガマ石
ガイドブックなどに出ている有名な石はこれか~と思いながら、パッと撮るだけで先へ。仲間と来ていれば記念撮影大会になりそうだが、今日はどうでもイイのだ。
茶屋を過ぎると、ベンチがあり、数人が休んでいた。ちゃんと確認しなかったが、ここからロープウェー駅に行けるらしい。
(左)その直ぐ先にまたお社が見えた。どうやらあれが山頂だ。
(右)ここ女体山は先ほどの男体山より3m標高が高い。『日本百名山』と書かれた立派な標柱があった。
男体山より山頂っぽい!
ものスゴイ強風で立ってられない。柵に寄りかかりながらデジイチタイム~
東側 麓にはケーブルカーの駅が見える。ここから時計回りに撮ってみた。
先ほどまで居た男体山
麓を見下ろす・・・
強風にさらされるのもこの辺が限界だ。もう降りることにしよう。
78回とはスゴイね。今日はスゴイ人手で、これだけあちこちに道案内が出ている登山道だ。これで迷うとはどういう状況なのだろう?
12:23 下山開始。こちらのコースも結構岩がちで、降りるときには気を遣う。続々と登ってくるハイカーと出会った。中には小学校低学年くらいの子供も居た。登れても、降りるときはアブナイと思うが、親御さんはどうするつもりなのか。
屏風岩・直ぐ上はロープウェー 『天にそびえ立つ』北斗岩
裏面大黒 出船入船・岩に付いた雪が風で舞っていた。
イヤホンのラジオが久米さんに変わる頃、アイゼンを外した。振り返ってみれば屏風岩から下はもう要らなかったかな。
『母の胎内くぐり・岩を抜けることで生まれた姿にたちかえる』とある。チャレンジ!
『弁慶七戻り・頭上の岩が落ちそうで弁慶も七戻りした』とある。大きめに貼ってみた。
最近、北関東を震源とする地震が多いらしい。もし、大地震があったら落ちてきそう・・・
弁慶七戻りからほんのわずかでロープウェー(つつじヶ丘)と神社への分岐に到着。数人が休んでいた。
13:17 画像右奥の神社方面・白雲橋コースで下山。
日陰には雪が残っていたが、アイゼンを履くことはせず、慎重に降りた。
十数分間は誰にも会わなかった。距離の短いつつじヶ丘へのコースへ降りた人が多いように思う。先ほどの御幸ヶ原コースよりも人気が無いのだろうか。
14:00頃パンを食べテルモスの紅茶を飲み、一休み。休んでいる間に若者のグループに抜かれた。
14:26 つつじヶ丘から降りてくるコースと合流。
14:33 舗装道へ。ステッキとスパッツを仕舞った。
数分で神社へ。行きは気づかなかった樹齢800年、樹高32mの大杉をパチリ。
14:50 タントへ。
下りもCTが95分のところを127分もかかってしまった。標高差610mやCTを見て、それほどでも無いと思っていたのだが、こんなにヘロヘロになるとはね(T-T)
後編に続きま~す
大好天は頑張った御褒美ですねー
私たちが歩いたのと同じコース・・・
登りは結構タフですよね。
でも、あの関東平野の開放感はいいですよね!
だけど、筑波山って遠いですね(笑)
私たちはTXで行ったけどなかなか着かなかったもの。
高速でどうやっていくのか私も分かりません^_^;
そうそう、この辺りって宿が少ないのよね。
つくばマラソンのときに前泊したのだけど、
駅からバスで15分行ったところしか空いてなくて参りました。
続きも待ってますね。
http://kornblume.exblog.jp/15570947/
神社から御幸ヶ原まで60分と記述もありましたが、私はその倍の時間をかけてしまいました。(T-T)
お二人が次回行くことがあったら是非車移動で、夜景もごらんになって下さい。今回私が撮ったへたくそな画像よりも肉眼で見てほしいです。
掲示板に書き込みありがとうございました
相変わらず頑張ってますね
ブログ拝見しました
’10年5月に私も登りましたがその時と同じコースのようです、
5月ですから雪はありませんでしたが
http://fujinito.com/100509tukubasan.html
5月は随分雰囲気が違いますね。ニリンソウやミツバツツジを見ながら歩くのも楽しそうです。
次回は是非夜景をごらんになって下さい。私も違う季節に訪れてみたいです。
山に着く前から、ヘトヘトだったんですね(笑)
それでも、登ってしまうんですから、やはり…
ド○なんですね。
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