先日、熊本市現代美術館で見た「グレン・グールド 写真による組曲」という写真集の話を書いたが、実は当日もう一つ心に残った写真集があった。それは岡田三郎助の図録だった。東京本社勤務時代、よく昼休みに訪れたブリヂストン美術館には岡田三郎助の作品も何点か展示されていたが、なかでも「婦人像(紫調べ)」に一番心惹かれた。以前このブログにも取り上げたことを思い出し、一部修正して再掲することにした。
ブリヂストン美術館(東京都中央区京橋)は2019年7月に「アーティゾン(ARTIZON)美術館」に改称して再オープンしたが、そのアーティゾン美術館の所蔵品の中で、好きな作品の一つがこの岡田三郎助の「婦人像(紫調べ)」だ。岡田は佐賀県出身で、明治から昭和にかけて活躍した洋画家である。女性像を得意としている。
副題の「紫調べ」というのは、鼓(大鼓、太鼓、小鼓)で使用される紐、「調緒(しらべお)」のことで、小鼓の調緒は縦横に入っており、調緒の握りで音色を変化させることもできる。調緒の色は朱色が一般的だが、上級者は上の絵のような紫色を使う場合もあるという。岡田三郎助が明治40年(1907)の東京勧業博覧会で1等賞を受けた作品。
ブリヂストン美術館(東京都中央区京橋)は2019年7月に「アーティゾン(ARTIZON)美術館」に改称して再オープンしたが、そのアーティゾン美術館の所蔵品の中で、好きな作品の一つがこの岡田三郎助の「婦人像(紫調べ)」だ。岡田は佐賀県出身で、明治から昭和にかけて活躍した洋画家である。女性像を得意としている。
副題の「紫調べ」というのは、鼓(大鼓、太鼓、小鼓)で使用される紐、「調緒(しらべお)」のことで、小鼓の調緒は縦横に入っており、調緒の握りで音色を変化させることもできる。調緒の色は朱色が一般的だが、上級者は上の絵のような紫色を使う場合もあるという。岡田三郎助が明治40年(1907)の東京勧業博覧会で1等賞を受けた作品。
私の絵心は乏しいものですが、「婦人像(紫調べ)」は、日本画のような題材を洋画の作品にしているところが目を惹く気がします。
婦人の目と鼓を打つ右手の指から調べが聞こえてきそうです。
「調緒の握りで音色を変化させる」「上級者は紫色を使う場合もある」など、FUSAさんの造詣の深さを尊敬するとともに、ちょっとついていけない気もしてきます(笑)
有難うございました。
岡田の絵はたしかに洋画なのでしょうが日本人にしか描けない繊細な表現が見られるところが大好きです。
鼓を打つ方が近くにおられたおかげで、自分はできないのに裏話には詳しくなりました。