愛知川(えちがわ)に琵琶湖の固有種ビワマスの産卵場を広げようと、簡易魚道づくりのイベントが支流の渋川(東近江市相谷町)で10月21日開かれ、約50人のボランティアが参加した。
↑写真:滋賀報知新聞より
愛知川漁業協同組合が、東近江市民に愛知川の自然に関心をもち愛着をもってもらおうと、2021~24年度の計画で毎年秋設置しているもので、今年度の簡易魚道は来年2月中頃に撤去する。
設置したのは、産卵のため琵琶湖から遡上してきたビワマスが、高さ2・5mの砂防ダムを越えられるよう、単管パイプとプラスチック製のU字溝でつくった魚道。
この日は、単管パイプの骨組みに、U字溝で全長25mの魚道を設置し、遡上しやすいこう配に調整したり、魚道の中にたまり場をつくる仕切り板を1mごとに設置した。
朝からの作業は、昼前にめどがつき、上流の取水口でせきとめていた土のうを取り除いて通水。勢いよく水が流れるのをみて、参加者から歓声が上がっていた。
東近江市内から夫婦で参加した辰巳栄吉さんは、「東近江市内にビワマスが遡上する川があるのを知り、応援したくて参加した。人と共存できる環境が作れたらいいですね」と話していた。
同漁協組合長の村山邦博さんは、「沢山のビワマスがふるさとの川をめざして遡上して来て欲しい。そして多くの人に観察して貰い、どうやって美しい川を次の世代へ引き継ぐのか考える材料にして欲しい」と期待していた。
ビワマス産卵の観察会
開催日時: 10月28日(土)10:00、11月4日(土)14:00
場所: 愛知川漁業協同組合(東近江市永源寺相谷町1378)
その他: 参加者は同漁協に集合。無料。長靴持参。
問い合わせ: 愛知川漁業協同組合(TEL050―8034―7897)
<滋賀報知新聞より>