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今は「しばざくら」の季節ではない。春の1,2週間
だけきれいに庭を飾ってくれる。手入れをしているう
ちに、枯れ葉や草を除いてやるとよいことに気付いた。
それで季節外でも手まめに世話をしていた。

ところが、職場の係りの人が雑草と共に刈り取ってし
まった。第一の災難である。彼の仕事だからと諦めた
が、第二の災難が続いた。いのししが来て、ミミズな
ど虫を求めてひどく掘り返してしまったのである。

わたしはめげずに、ほかの場所から少しずつもってき
て植えて抵抗している。

わたしの動機は、職場(大学)の環境が暖かみに欠け、
女子学生を招くには花や植木が必要、と人が言うのを
聞いて、それなら多少咲いている芝桜をきれいに咲か
せてみよう、と思ったわけであった。あまり褒められ
た動機でないかもしれない。それでも自分や学生たち
のいる環境を美しくしたい、とゴミや吸殻を拾うこと
もするようになった。

(昔、キンボール大管長が街をきれいにするよう勧め
ていたこと、創世記で園をきれいに手入れするようと
いう記述があることが心の片隅にあるのかもしれない。)



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