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大谷翔平と井上尚弥に共通したメンタルの強さと家庭環境・・・ジョー小泉著「ボクシングは科学だ」

2024年09月21日 08時06分35秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
大谷翔平や井上尚弥など、海外で活躍するプロアスリートの出現に隔世の感があるのはわたしだけではないだろう。
本書はわたしと同世代のボクシング経験者なら誰もが読んだ革新的な教本なのだが、日本人ボクサーが世界で評価されない理由として以下のようなことが書かれている。
 
①精神論が優先する練習環境
②強烈なパンチを生む上半身の筋力が劣る体型
③和食は水分が多いのでボデイが打たれ弱い
 
以上から日本人ボクサーが海外で認められるチャンピョンになるには合理的な練習をして、ファイティング原田のような無尽蔵のスタミナとフットワークとデイフェンスを駆使したボクサースタイルと結論していた・・・40年前に読んだのでうる覚えだけどw
今となっては②と③は古臭く感じるが、①に関してはごもっとも。
 
しかしメンタルの弱さについては、精神論に支配されて緊張しすぎとくらいまでしか書かれてはいなかった記憶がある。
 
本書はかって日本人プロ野球選手が、大リーグで活躍できなかった時代に書かれていて、そのままプロ野球にも当てはまるだろう。
 
大谷や井上のみならず、最近のオリンピックで活躍する日本人選手は、傲岸不遜な言動がないこととメンタルが強いことで、それら資質を生んだ円満な家庭環境が共通しているのではないか?
 
特に槍投げで金メダルをとった女子選手の天真爛漫な立振る舞いに、どんな家庭で育ったのか興味が湧く。
 
スポーツだけでなく、今の日本社会はこの人たちのメンタルの強さと家庭環境を学ぶべきなのかも知れない。
 
ちなみに本書の著者のジョー小泉さんは、出版当時は英語・スペイン語・タイ語に堪能で海外にネットワークをもつ謎のプロモーター兼トレーナーとして知られていて、東南アジアっぽい容貌と本職は三菱重工の役員を勤める工学博士という噂もあったので「得体の知れない怪人物」とボクシングマガジンに書かれていた。
 
90年代に衛星放送で解説をするようになり、ダジャレ好きな気さくな人柄が知られるようになり、得体の知れない怪人ではなくなった。
 
世界屈指のボクシング映像のコレクションを誇る研究家、語学力を駆使した試合レポートと解説、プロモーターとしての功績を認められ、ファイティング原田、具志堅用高とならんでボクシングの殿堂入りをした。