晴天が続いた日和を縫って、知人が某海岸で漂石ヒスイを拾った。
去年の夏に東京の友人のSさんを親不知でダイビングに案内したら、彼はヒスイを探し始めて5分も経たない内に「これはヒスイですか?」と滅多に拾えないレベルの素晴らしいヒスイを拾ったことがあった。
海岸で拾ったヒスイは「漂石ヒスイ」といって、長い間に自然に研磨された海擦れという独特の風合が珍重される。
一般に川原で拾ったヒスイは加工されて高価に売買されるようになるが、漂石ヒスイは別で、加工されてしまうと価値はグンと落ち、原石のままでヒスイ業者やマニアさん垂涎の的となる。
漂石ヒスイは、海擦れを愛でるところに価値を置かれるのである。
Sさんは無欲なナイスガイなので、そのことを説明した上で、原石のままの方がいいのか?それとも希望すれば孔を開けてペンダントにしてあげるけど、どっちがいいのかを聞いてみた。
Sさんは鉱物マニアではないし、糸魚川の海で潜った記念にペンダントにしたいと希望したので、帰りにぬなかわヒスイ工房によってペンダントに仕立てたのが下の写真。もちろん研磨はしておらず、孔を開けただけだ。
さて、知人が拾ったヒスイは、小さいけど珍しい宝石質のラベダーヒスイだ。
俺はSさんのことがあったので、「綺麗だねえ、いらなかったら工房に飾るから頂戴!」と知人に気軽に聞いてみた。
「馬鹿いえっ!業者に見せたら10万円で売って欲しいと言われたんだよ~!」
ゲッ、煙草の箱より小さい手のひらに乗るヒスイがじゅうまんえんっ!
原石が枯渇する一方の糸魚川ヒスイでも、まだ糸魚川の海は宝の山なんだなあ。
ヒスイハンターさんが遠くから糸魚川に押し寄せる訳だ。
じゅうまんえんのヒスイを預かって撮影したので、以下の写真を目の保養にどうぞ!実物は透明感のある青味がかった深緑色しています。
確かに光を当てると薄い部分はすごく綺麗に透過する。
これがじゅうまんえんの光だっ、まいったかっ!
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