中村義弘監督の映画は、
「アヒルと鴨のコインロッカー」
「ポテチ」
「ジャージの二人」
「ゴールデン・スランバー」
「ジェネラルルージュの凱旋」
「フィッシュストーリー」など、
何度も見返したものが多いのですが、
その中でも特に、考えさせられた映画。
「ルート225」。
いつもの帰り道を曲がると、
突然、あるはずのない海の景色が広がる・・・。
パラレル・ワールドから始まって、
不思議 不思議 と引き込まれます。
家に帰ると、いるはずのお母さんがいない、
公衆電話から家にかけると、
ちゃんとお母さんは電話口で「早く帰ってきなさい」と、
家で待ってる。
でも、帰っても誰もいない。
何日たっても両親は帰ってこない。
姉・弟 二人の生活に。
もしかしたら、「姉/弟」もいなくなるかもしれない不安がよぎるなか、
お互いの存在がどれだけ安心できただろう。
最後には、それほど仲良くなかった二人の絆が深まり、
成長して現実を受け入れ、前に歩みだすのだけれど・・・。
決してハッピーエンドではないので、
一度目を見たときは、
終わり方がスッキリしない気分だったのですが、
後からじわじわと
「ある日、突然家族がいなくなる」
ということを考えさせられる映画です。
震災や事故で突然家族を亡くした人って、
こんな感じかもしれないと思うし、
自分にだって起こるかもしれない。
両親を亡くした今、
家族そろって元気に、当たり前に暮らしていたことも、
過去になり、
生きている限り、誰もが前に進まなくては始まらない・・・。
でも、未来が暗いわけじゃない。
と、肩を叩いてくれる映画なのではないでしょうか。
まだ少し幼い多部未華子ちゃんですが、
存在感あるし、かわいいです。
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