Story
昔々のとある王国。この国では踊りが禁じられていました。しかし、王の娘のオーロラ姫(マルゴ・シャトリエ)は踊りが大好きで弟のソラル王子の前で密かに踊っていたのでした。
王の側近によると、王国の財政は破綻寸前。それを回避するためには、裕福な国の王子とオーロラ姫を政略結婚させて援助を受けるしかないと警告します。しかし、実は側近は王国のお金を着服し私腹を肥やしていたのでした。王は側近の言われるがまま、政略結婚の準備をすすめ、相手方に渡す姫の肖像画を描かせます。しかし、姫は肖像画を描く画家(ニコラ・ル・リッシュ)に恋してしまうのでした。
政略結婚に反対する王妃(キャロル・ブーケ)と側近の暗躍、捕われの身となる画家。オーロラ姫と画家の恋はどうなるのでしょうか・・・?
2006年/フランス/ニルス・タヴェルニエ監督作品
評価 ★★★★☆
バレエと物語がうまく融合した映画で、少しぼやけたような映像がおとぎ話を観ているような感じがしました。
オーロラ姫を演じたマルゴ・シャトリエはパリ・オペラ座の学校で学ぶ、まだ16歳の少女で、監督のニルス・ダヴェルニエ(パリ・オペラ座の舞台裏を撮ったドキュメンタリー「エトワール」の監督です)からの熱いコールを受け、今作のオーロラ姫に大抜擢されたそうです。
彼女のまだあどけない美しさがオーロラ姫の雰囲気にぴったりで、華麗なバレエ・ダンスに魅せられっぱなしでした。
監督は、この映画で踊りを禁ずるという主題を持ってくることによって、女性にとっての本当の自由とは何かを語りたかったそうです。オーロラ姫の母親である王妃(キャロル・ブーケが演じています)は、踊りの名手であったにもかかわらず、結婚することによって踊りを諦めなければいけませんでした。その反対に、オーロラ姫はどんなに踊りを禁じられようとも、踊ることで自分を表現しようとします。踊りを諦めても、結婚することで幸せになる人もいるし、一方で踊りを諦めたら不幸になる人もいる。この映画は、一見、ただのおとぎ話のように思えますが、実は深い意味を持った映画なのだな、と感じさせられました。
オーロラ姫が恋する画家の前で、自分の気持ちを伝えようとバレエ・ダンスを披露するシーンがあります。画家役を演じたニコラ・ル・リッシュは、パリ・オペラ座で最高位のエトワールに任命されたトップダンサーなので、まだバレエ学校生であるマルゴが、エトワールのニコラの前で踊ることは、まずありえないほど凄いことだそうです。それもあってか、このダンスシーンはとても初々しく感じましたね。
その他にも、オーロラ姫に求婚する3人の王子が、自国の踊りを披露するシーンがあるのですが、このダンスシーンも素晴らしいものでした(ジパンゴ王国の踊りはちょっと独創的すぎて、ついていけないところもありましたが・・)。バレエに興味のある人もない人も、この映画は一見の価値ありです!
評価 ★★★☆☆
冒頭の、網にかかった鷹を逃がしてあげる場面に象徴されるように、束縛から逃れて自由になる、というのがこの映画のテーマだと感じました。オーロラ姫はダンスで、その弟ソラルは画家として旅に出ることで。
王が娘のオーロラ姫を政略結婚させるため、裕福な国の王子と次々と舞踏会を開きます。
アブダラ王子、ジパンゴ王国(なんだそりゃ)の王子、ヌシャトー王国の王子と、舞踏会を3回開いていく展開がとてもおとぎ話的でした。ジパンゴ王国が出て来たときは芸者の踊りでも始まるかと焦りましたが、山海塾みたいな前衛的な舞踏だったのでホッとしました。
舞踏会を開くごとに画家にオーロラ姫の肖像画を描かせる訳ですが、姫としては画家に会える嬉しさの一方で、これで最後になるかもしれないという哀しみもあるわけで、その気持ちが上手くダンスに表現できていたと思います。
雲の上でのダンスや妖精出現を描写する一方で側近の謀反が描かれ、ファンタジーと悲劇性が良い具合に同居した映画でした。
(「オーロラ」2007年1月 名古屋 名演小劇場にて鑑賞)
昔々のとある王国。この国では踊りが禁じられていました。しかし、王の娘のオーロラ姫(マルゴ・シャトリエ)は踊りが大好きで弟のソラル王子の前で密かに踊っていたのでした。
王の側近によると、王国の財政は破綻寸前。それを回避するためには、裕福な国の王子とオーロラ姫を政略結婚させて援助を受けるしかないと警告します。しかし、実は側近は王国のお金を着服し私腹を肥やしていたのでした。王は側近の言われるがまま、政略結婚の準備をすすめ、相手方に渡す姫の肖像画を描かせます。しかし、姫は肖像画を描く画家(ニコラ・ル・リッシュ)に恋してしまうのでした。
政略結婚に反対する王妃(キャロル・ブーケ)と側近の暗躍、捕われの身となる画家。オーロラ姫と画家の恋はどうなるのでしょうか・・・?
2006年/フランス/ニルス・タヴェルニエ監督作品
評価 ★★★★☆
バレエと物語がうまく融合した映画で、少しぼやけたような映像がおとぎ話を観ているような感じがしました。
オーロラ姫を演じたマルゴ・シャトリエはパリ・オペラ座の学校で学ぶ、まだ16歳の少女で、監督のニルス・ダヴェルニエ(パリ・オペラ座の舞台裏を撮ったドキュメンタリー「エトワール」の監督です)からの熱いコールを受け、今作のオーロラ姫に大抜擢されたそうです。
彼女のまだあどけない美しさがオーロラ姫の雰囲気にぴったりで、華麗なバレエ・ダンスに魅せられっぱなしでした。
監督は、この映画で踊りを禁ずるという主題を持ってくることによって、女性にとっての本当の自由とは何かを語りたかったそうです。オーロラ姫の母親である王妃(キャロル・ブーケが演じています)は、踊りの名手であったにもかかわらず、結婚することによって踊りを諦めなければいけませんでした。その反対に、オーロラ姫はどんなに踊りを禁じられようとも、踊ることで自分を表現しようとします。踊りを諦めても、結婚することで幸せになる人もいるし、一方で踊りを諦めたら不幸になる人もいる。この映画は、一見、ただのおとぎ話のように思えますが、実は深い意味を持った映画なのだな、と感じさせられました。
オーロラ姫が恋する画家の前で、自分の気持ちを伝えようとバレエ・ダンスを披露するシーンがあります。画家役を演じたニコラ・ル・リッシュは、パリ・オペラ座で最高位のエトワールに任命されたトップダンサーなので、まだバレエ学校生であるマルゴが、エトワールのニコラの前で踊ることは、まずありえないほど凄いことだそうです。それもあってか、このダンスシーンはとても初々しく感じましたね。
その他にも、オーロラ姫に求婚する3人の王子が、自国の踊りを披露するシーンがあるのですが、このダンスシーンも素晴らしいものでした(ジパンゴ王国の踊りはちょっと独創的すぎて、ついていけないところもありましたが・・)。バレエに興味のある人もない人も、この映画は一見の価値ありです!
評価 ★★★☆☆
冒頭の、網にかかった鷹を逃がしてあげる場面に象徴されるように、束縛から逃れて自由になる、というのがこの映画のテーマだと感じました。オーロラ姫はダンスで、その弟ソラルは画家として旅に出ることで。
王が娘のオーロラ姫を政略結婚させるため、裕福な国の王子と次々と舞踏会を開きます。
アブダラ王子、ジパンゴ王国(なんだそりゃ)の王子、ヌシャトー王国の王子と、舞踏会を3回開いていく展開がとてもおとぎ話的でした。ジパンゴ王国が出て来たときは芸者の踊りでも始まるかと焦りましたが、山海塾みたいな前衛的な舞踏だったのでホッとしました。
舞踏会を開くごとに画家にオーロラ姫の肖像画を描かせる訳ですが、姫としては画家に会える嬉しさの一方で、これで最後になるかもしれないという哀しみもあるわけで、その気持ちが上手くダンスに表現できていたと思います。
雲の上でのダンスや妖精出現を描写する一方で側近の謀反が描かれ、ファンタジーと悲劇性が良い具合に同居した映画でした。
(「オーロラ」2007年1月 名古屋 名演小劇場にて鑑賞)
私的にはバレエと物語がどっち付かずな感じで少々不満も残りましたが、ファンタジーは大好きなので楽しめました。
そうそうあのジパンゴのダンスは頂けなかったですね??
この映画のレビューを色々読んだのですが、好きな人と嫌いな人に賛否両論分かれるみたいですね。
私は、期待していなかったせいか思ったより良かったです。
前作のエトワールよりは好きかな。。
ジパンゴ(名前もちょっと・・。。)の踊りはちょっと独創的すぎましたね。。^^;