Story
1937年のイギリス。未亡人となったヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)は、莫大な遺産を手にするが、使い道をどうするか迷っていた。ある日、通りかかったウィンドミル劇場が売りに出されているのを見て、劇場経営を思いつく。手始めにショービズ界のプロ ヴィヴィアン・ヴァンダム(ボブ・ホスキンス)を支配人に雇う。最初のレビュー興行は成功を納めたものの、他の劇場が真似し出して、たちまち不振に陥ってしまう。そんな中、ヘンダーソン夫人はヌードショーを行うという奇策を思いつく。検閲官のクローマー卿(クリストファー・ゲスト)をあの手この手で懐柔し、ヴァンダムと衝突しながらも、ショーは大成功となる。
第二次大戦が勃発しロンドンにもドイツの爆撃が始まる。かつて、戦争で息子を亡くしたヘンダーソン夫人は、戦場へ赴く兵士達のためにも、爆撃中でも絶対閉館しないと宣言する。
2005年/イギリス/スティーヴン・フリアーズ監督作品
評価 ★★★☆☆
前半は、ジュディ・デンチとボブ・ホスキンスの漫才的なやり取りがとても面白かった。さすがに二人とも名優だけあって、台詞回しや表情と間の取り方など絶妙ですね。ボブがショーの制作に口を出させまいとジュディを劇場から閉め出しにかかるのですが、ジュディがあの手この手で侵入を試みるのが笑わせました。ただ、後半失速気味になったのは残念。ジュディがショーガールの一人を無理に兵士と交際させる所もちょっと感心できませんでした。しかしラストで、ジュディとボブがビルの屋上でダンスをする場面がいい味を出してます。
ジュディがフランスに眠る息子の墓をお参りするシーンが何度かあるのですが(息子はおそらく第一次大戦で戦死したと思われます。)、ここから、ストリップショーを企画するに至った過程が明らかになるくだりがしんみりとさせるものがありました。
評価 前半★★★★★ 後半★★★☆☆
この映画は、ヘンダーソン夫人演じるジュディ・デンチの魅力全開といった感じで、ジュディの出演した映画は色々観ましたが、こんなお茶目なジュディは初めて見ました!
ボブ・ホスキンス演じるヴァンダムに劇場から閉め出された時、ヘンダーソン夫人はあの手この手で劇場に侵入しようとするのですが、その侵入方法が、中国人の観客に変装したり、白クマの着ぐるみでオーディションを受けたりします(これはビックリですが実話だそうです!)。その場面をジュディはユーモアたっぷりに演じているので、最高に可笑しかったですね。
また、ヘンダーソン夫人が落ち込んだ時に自分を慰める方法が、一人川に出てボートを漕ぐことなのですが、その漕ぎっぷりがまた板についている感じで、可哀想な場面なのになんだか笑ってしまいました。
ジュディの魅力もさることながら、ボブ・ホスキンスとのやり取りも漫才を見ているみたいで、とても面白かったです。しだいに、この二人の間に、興行主と支配人という関係を超えた友情のようなものが芽生えていくのですが、その過程での二人のやり取りもとても良かったですね。
この映画の前半は、劇場経営に乗り出していくヘンダーソン夫人の姿が面白可笑しく描かれているので、★5つで評価してもいいくらい楽しめたのですが、後半になって戦争の場面が多くなると、やや失速気味になり、★3つと低い評価になってしまいました。
ただ、ラストの(爆撃がひどくなって劇場が閉鎖に追い込まれるのですが、それを阻止するために)大勢の群衆の前でのヘンダーソン夫人の演説シーンは必見です。このシーンで、なぜヌードレビューを思いついたか(映画のタイトルが何を意味しているのかが分かります)を夫人の戦地で亡くなった息子とのエピソードを交えて熱く語り、初めてその理由が明らかになります。この演説は、ほろっとさせるような良いシーンでもあり、またジュディが貫禄たっぷりに演じているので、充分に説得させるだけの迫力がありました。この演説のおかげで、戦時中でもロンドンで唯一閉鎖を免れた劇場となり、戦地に赴く兵士たちのためにレビュー興行を続けることができたのです。
それにしてもこの物語が実話というのが凄いですね。この時代にヌードレビューをやると思いつくのも凄いですけど、ヘンダーソン夫人が劇場を買ったのが70歳を過ぎてからという話なので、70代でこのパワー、本当に凄いと思いました。この映画の「人生は決して色褪せない」というキャッチコピーのとおり、人間はいくつになってもやる気さえあればなんでもできる、ということを強く感じる映画でもありました。
(「ヘンダーソン夫人の贈り物」2007年1月 名古屋 名演小劇場にて鑑賞)
1937年のイギリス。未亡人となったヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)は、莫大な遺産を手にするが、使い道をどうするか迷っていた。ある日、通りかかったウィンドミル劇場が売りに出されているのを見て、劇場経営を思いつく。手始めにショービズ界のプロ ヴィヴィアン・ヴァンダム(ボブ・ホスキンス)を支配人に雇う。最初のレビュー興行は成功を納めたものの、他の劇場が真似し出して、たちまち不振に陥ってしまう。そんな中、ヘンダーソン夫人はヌードショーを行うという奇策を思いつく。検閲官のクローマー卿(クリストファー・ゲスト)をあの手この手で懐柔し、ヴァンダムと衝突しながらも、ショーは大成功となる。
第二次大戦が勃発しロンドンにもドイツの爆撃が始まる。かつて、戦争で息子を亡くしたヘンダーソン夫人は、戦場へ赴く兵士達のためにも、爆撃中でも絶対閉館しないと宣言する。
2005年/イギリス/スティーヴン・フリアーズ監督作品
評価 ★★★☆☆
前半は、ジュディ・デンチとボブ・ホスキンスの漫才的なやり取りがとても面白かった。さすがに二人とも名優だけあって、台詞回しや表情と間の取り方など絶妙ですね。ボブがショーの制作に口を出させまいとジュディを劇場から閉め出しにかかるのですが、ジュディがあの手この手で侵入を試みるのが笑わせました。ただ、後半失速気味になったのは残念。ジュディがショーガールの一人を無理に兵士と交際させる所もちょっと感心できませんでした。しかしラストで、ジュディとボブがビルの屋上でダンスをする場面がいい味を出してます。
ジュディがフランスに眠る息子の墓をお参りするシーンが何度かあるのですが(息子はおそらく第一次大戦で戦死したと思われます。)、ここから、ストリップショーを企画するに至った過程が明らかになるくだりがしんみりとさせるものがありました。
評価 前半★★★★★ 後半★★★☆☆
この映画は、ヘンダーソン夫人演じるジュディ・デンチの魅力全開といった感じで、ジュディの出演した映画は色々観ましたが、こんなお茶目なジュディは初めて見ました!
ボブ・ホスキンス演じるヴァンダムに劇場から閉め出された時、ヘンダーソン夫人はあの手この手で劇場に侵入しようとするのですが、その侵入方法が、中国人の観客に変装したり、白クマの着ぐるみでオーディションを受けたりします(これはビックリですが実話だそうです!)。その場面をジュディはユーモアたっぷりに演じているので、最高に可笑しかったですね。
また、ヘンダーソン夫人が落ち込んだ時に自分を慰める方法が、一人川に出てボートを漕ぐことなのですが、その漕ぎっぷりがまた板についている感じで、可哀想な場面なのになんだか笑ってしまいました。
ジュディの魅力もさることながら、ボブ・ホスキンスとのやり取りも漫才を見ているみたいで、とても面白かったです。しだいに、この二人の間に、興行主と支配人という関係を超えた友情のようなものが芽生えていくのですが、その過程での二人のやり取りもとても良かったですね。
この映画の前半は、劇場経営に乗り出していくヘンダーソン夫人の姿が面白可笑しく描かれているので、★5つで評価してもいいくらい楽しめたのですが、後半になって戦争の場面が多くなると、やや失速気味になり、★3つと低い評価になってしまいました。
ただ、ラストの(爆撃がひどくなって劇場が閉鎖に追い込まれるのですが、それを阻止するために)大勢の群衆の前でのヘンダーソン夫人の演説シーンは必見です。このシーンで、なぜヌードレビューを思いついたか(映画のタイトルが何を意味しているのかが分かります)を夫人の戦地で亡くなった息子とのエピソードを交えて熱く語り、初めてその理由が明らかになります。この演説は、ほろっとさせるような良いシーンでもあり、またジュディが貫禄たっぷりに演じているので、充分に説得させるだけの迫力がありました。この演説のおかげで、戦時中でもロンドンで唯一閉鎖を免れた劇場となり、戦地に赴く兵士たちのためにレビュー興行を続けることができたのです。
それにしてもこの物語が実話というのが凄いですね。この時代にヌードレビューをやると思いつくのも凄いですけど、ヘンダーソン夫人が劇場を買ったのが70歳を過ぎてからという話なので、70代でこのパワー、本当に凄いと思いました。この映画の「人生は決して色褪せない」というキャッチコピーのとおり、人間はいくつになってもやる気さえあればなんでもできる、ということを強く感じる映画でもありました。
(「ヘンダーソン夫人の贈り物」2007年1月 名古屋 名演小劇場にて鑑賞)
コメントとトラバありがとうございました。
あの年齢で自家用機を操縦してお墓参りに行くなんて、イギリスのお金持ちは凄いな、とも思いました。戦争で亡くした息子への思いが彼女の原動力になっているところが、デンチの名演と相俟って感動的でしたね。
戦争中には、色々なドラマがありますね。いままで知らなかった実話を知る事ができるのも映画の良い所だと思います。
自家用機にのっていったところが息子のお墓がジーンときました・・
戦争中にこんな実話があったことが驚き。
社会派でウイットにとんだイギリスらしい映画で楽しめました。
早速、コメント&TBありがとうございました。
いつもは感想が違ったりするのですが、この映画は主人も私も同じような感想を持ったようです。^^;
ヘンダーソン夫人は、素の部分とお茶目な部分の両方が描かれていたので、とても魅力的な女性に感じましたね。
70代であのパワー、本当にあやかりたいものです。^^
ご夫婦で鑑賞されたのですね。
お二人で意見がピッタリ合っている部分が多いのも面白いです~。
夫人のお茶目な部分と、「ボートの日」や息子の墓の前にいる素の部分の対比が良かったと思います。
70代であんなに行動的だなんてちょっと信じられないですよね!
なぜかTBが反映されないことがあって、こちらこそ本当に申し訳ないです。。
デンチとホスキンスのやり取りが面白くて、終始笑いぱなしの映画でした。
ラストの二人のダンスシーンがいい味が出ていて、とても好きですね。
以前、カーズでトラバさせて頂いた者です。
漫才!確かに二人のやり取りは夫婦漫才みたいでしたね(笑)
早速来てくださってありがとうございます。
この映画のデンチはとてもお茶目でかわいかったですね。
ホプキンスとのやり取りも漫才みたいでとても笑えました。^^
ヘンダーソン夫人のパワーは勇気を与えてくれる感じがして、観終わった後、とても心地よかったです。
TBありがとうございました。
まとめtrackbackお許しくださいませ。
この作品は素敵でしたね。
デンチ&ホプキンスは掛け合い漫才って感じで面白かったですね。
ヘンダーソン夫人のパワー私も欲しいです!!
デンチさんはほんとにキュートな役も、Mのようなシャープな役も似合って、やはり演技派ですね。