入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「夏」(51)

2021年08月03日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 霧が深い。夜半には雨の音を聞いたような気がする。雨量・雲量から判断すれば晴れてもよいはずだがそうならず、しかも午後からの予測はさらに悪化しそうだ。霧の向こうから忙し気な鳥の声が聞こえてくる。

 訪問客、撮影、草刈りなどが主な仕事になると、どうしても牛との接触が薄くなる。頭数の確認や給塩を怠ることはないが、電牧の点検や放牧地の草の状態を見ることが間遠くなり、特に草については10日の中間検査まではギリギリ、やきもきしながらそれまでを過ごすことになる。
 検査時にはまた10頭くらいの牛が上がってくることになっていて、その際にはホルスを現在牛のいる第4牧区のAから同牧区のBに移し、和牛は第1に上げようと考えていた。しかし、第1牧区へ上げる和牛はいいとして問題ははホルスで、第4牧区のBに放牧したとしても、残りの2ヶ月の間にはいずれ草が不足することは間違いない。そこでどうするか、頭が痛い。和牛とは分けたいが、やはりホルスも第1へ上げるしかないか。
 今年はまだ確定したわけではないが、第5牧区のアラスカの森には撮影の仕事が入る可能性があり、できれば牛を出さないでおきたい。放牧地に牛を出さずに、本来の目的から外れたことにあの牧区を使うことには矛盾を感ずるが、これは有力な牧区である第3牧区の使用を控えているせいで、あそこに放牧できたら何の問題もないのだが、それをするとなるとまた別の問題が生じてくる。
 これから小入笠まで上がり、雨に打たれて、牛たちと話し合いをするしかないだろう。

 また鹿の話になるが、第3牧区では昨日、50頭近くの群れを2か所で見た。できるだけ「鹿の牧」と化した放牧地に人の姿を見せるようにはしていても、敵はすでにあまりわれわれ人間に脅威を感じてはいないような気がする。
 5人くらいの鉄砲撃ちを草地に配して・・・、などということができればと思うも、今は奥にあるNTTの旧建屋の解体工事のためその関係者や車両が出入りしていて、そんなことはとても無理だ。

 昨日、北原新道の草刈りをした。いつもなら刈ったクマササはできるだけまとめて何箇所かに捨て置くのだが、今回はそのままにしておいた。放置された草をよけて歩く人がいれば、少しは山道が拡幅されるかと期待してしてのことだが、これをSNSなどで手抜きしていると批判されるかも知れない。まあ、そんなことはどうでもいいと言えばいいのだが。

 ANDさん、通信ありがとう。また、今秋の天気の良い日、月齢も考えてお仲間と連泊でお出掛けください。皆さんによろしく、「大いなる山の日々」をお楽しみください。
 本日はこの辺で。

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする