Photo by Ume氏
昨日は日曜日だというのに、静かな秋の一日だった。3時過ぎ、富士見側の展望台へ行っても、歩いている人の姿はなかった。しばらく眼前に拡がる八ヶ岳の山容や、ここではさすがに主役を赤岳や阿弥陀に譲った格好の富士山を眺めた。
そのままヒルデエラ(大阿原)まで行こうとして、仏平の少し手前、何年か前に車道に沿ってできた遊歩道が目に付いた。歩いたことがなかったので、少し戻ることになるが緩やかな上りとなるその山道を、もう一つの展望台まで行ってみた。
そこでも主役はやはり優美な裾野をひく八ヶ岳で、若いころ四季を通じて登った阿弥陀岳の西面もよく見えていたが、かつての思い入れの山も今や余所よそしさを感じ、早々にそこを立ち去った。
「首切り清水」などというちょっとした広場があって、仏平から続く遊歩道がコナシや落葉松、モミの木などの林の中をヒルデエラまで整備されている。この道も初めてだったが、舗装された車道とは大分雰囲気が違った。
大した距離を歩くこともなく、車椅子でも行けると謳う立派な木道が見えてきた。気付いたら、湿原の側に沿って古い木柵が残っていて、よく見れば有刺鉄線らしきもある。木道のできる前の湿原・阿原を訪れた人たちは、この辺りを歩いたのかも知れない。
湿原に着いた所で、気紛れが起きた。目の前の木道の終わる辺りから右へと、背後の林に沿うように古い巻き道がありそうに思え、半世紀以上も昔しの学校登山の際には、そこを歩いたのではないかという気がしてきた。で、それを探ってみることにした。
やはり、想像した通りだった。途中、木材を運び出した古い林道の跡に邪魔されながらも、明らかに道が続いていた。きっと、富士見からの舗装道路や、湿原に木道が出来るずっと以前、「ヒルデエラ」とか「大阿原」と呼んでいたころの周回路の一部だろう。
伊那側の法華道に関しては北原のお師匠の熱意によって、かなりのことが分かっている。他方、富士見側はどうか。観光については熱心で頭も下がるが、納得のいかないこともある。例えば「御所平峠」、「法華道」、「首切り登山口」などなど。
「入笠山観光連絡協議会」などという組織が伊那市と富士見町の間にできている。このあたりの調整も、同会にしっかりとやって欲しいと望むのは無理なのだろうか。
雨は上がっても日の光りは遮られていて、そのために周囲の景色はあくまでも渋く、赤、黄、緑、その色合いは神々しいまでの美しさだ。
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本日はこの辺で。