入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’24年「冬」(25)

2024年12月06日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

    本日の写真は散歩中に目にした伊那の谷と経ヶ岳、雪雲の中
 
 曇天、山は雪のようだ。土曜日か日曜日、また急に上に行かなければならなくなったというのに、果たしてこんな天気でも車で行くことができるだろうか。この時季から降雪を心配することはこれまではあまりなかったが、これも地球温暖化のせいで、海水温の上昇が原因だという。

 昨日は夜ではなく、明るいうちに散歩に出た。開田から眺めた仙丈はいつもながら主役を張っていて、そればかりかすっかり冬支度になってしまい、特に山腹にえぐられた大小の沢筋は早くも雪で埋まっていた。
 3千メートルを超える仙丈は故郷の山である。いつ見てもあの堂々とした山容には元気を貰う。眺めるにはもってこいの山だ。
 
 それでいて、通過点として登ったことは幾度かあっても、あの山頂を目的に登ったことは多分一度、それも高校の集団登山の時だけだと思う。
 山頂に立った記憶よりか、その前夜担任のM先生がウイスキーをしこたま飲んで、まだ酒の残る身体を押して必死で登るご苦労な姿の方が目に残る。後年、山に熱を入れるようになったかつての教え子のことを「アイツに山を教えたのはオレだ」と言っていたと人伝に聞いて、先生と一緒に山に登ったのはその時くらいだったはずだが、確かにそうだと納得したし、嬉しかった。確かこのことはすでに呟いた。
 
 これもその時に言ったことだが、仙丈は山頂が岩ではなく、土である。その記憶があってか、本峰には魅力を感じなかったし、頂上に立って眺めた周囲の景観も覚えていないくらいだ。
 この時に隣の大仙丈にも行ったかは忘れたが、多分のちの記憶だろう。大の付く仙丈は山の高さは仙丈に譲っても、遠くから眺めた時の男っぽい山容を裏切らず、相応しく、文句のない岩の山頂であった。
 単独で、霧も深く、子連れのライチョウを目にしたのは、この時も北岳からの帰りの大仙丈付近だった。山頂には人の姿はなく、その時のことは、何を考えていたかも含めて今も情景を伴い浮んでくる。

 仙丈にはもう登ることもないし、遠くから眺めるだけになってしまったが、故郷を守るように聳える山はそれだけでも充分だとしている。
 本日はこの辺で。

 



 
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