論創海外ミステリー(2018/1/20)
アーサー・コナン・ドイル(著)、北原 尚彦(編集)
¥4,860
内容紹介
今なお読み継がれるシャーロック・ホームズ物語。アーサー・コナン・ドイルが生み出した偉大な
る名探偵の事件簿より13編を厳選し、明治・大正時代の翻案・翻訳を原作の重複なく収録! 編者
はシャーロック・ホームズ研究家の北原尚彦氏。押川春浪「ホシナ大探偵」、加藤朝鳥「毒蛇」、妹
尾アキ夫「這う男」、森下雨村「サン・ペドロの猛虎」など、知る人ぞ知る隠れた名訳が新字・新か
な遣いのテキストで甦る。
内容(「BOOK」データベースより)
知る人ぞ知る歴史的名訳が新たなテキストで蘇る。原作の重複なく、珠玉の長編1作と短編12作を
厳選収録。
何故今なのか・・・。
何れにしても、ホームズ作品が既に明治時代から翻訳されていた事には驚かされました。
大いに興味はあるものの、当時の文体で書かれている事を思うと読みずらいのではないかとも思いますが、
どの作品でもホームズ、ワトソンの名前が日本の名前に置き換えられたりしている様で興味深いです。
読んでみたいとは思うものの、このお値段ではね~・・・。
なので、読むとしても図書館かなぁ(小声で)
内容を少しばかり調べてみると、
収録作品は :
「乞食道楽」:(正典 :「唇のねじれた男」)
明治27年(訳者不詳)
「暗殺党の船長」:(正典 :「5つのオレンジの種」)
明治32年(南陽外史訳)
「新陰陽博士):(正典 :「緋色の研究」)
明治33年(原抱一庵訳)
「怪盗ホルムス 黄色の顔」:(正典 : 「黄色い顔」)
明治39年(夜香郎=本間久四郎訳)
「禿頭組合」:(正典 : 「赤髪連盟」)
大正2年(三津木春影訳)
「ホシナ大探偵」:(正典:「レディー・フランシス・カーファックスの失踪」)
大正2年(押川春浪訳)
「肖像の秘密」:(正典 :「六つのナポレオン」)
大正4年(高等探偵協会編)
「ボヘミア国王の艶渦」:(正典 :「ボヘミアの醜聞」)
大正4年(矢野虹城訳)
「毒蛇」:(正典 :「まだらの紐」)
大正5年(加藤朝鳥訳)
「書簡のゆくえ」:(正典 :「第二のしみ」)
大正6年(田中貢太朗訳)
「十二時」:(正典 :「ライゲイトの大地主」)
大正7年(一花訳)
「サン・ペドロの猛虎」:(正典 :「ウィステリア荘」)
大正12年(森下雨村訳)
「這う人」:(正典 :「這う男」)
大正12年(妹尾アキ夫訳)
内容は原作をそのまま翻訳した物だけでは無く、舞台を日本に置き換え(従ってホームズとワトソン
の名前も日本名に変更←「翻案」と云われるものだそうです。)それにより状況も変えざるを得ない
部分が多いのでしょう。 それ故パスティーシュの様な雰囲気も持つのかも知れません。
読んでいないので内容は分かりませんが、タイトルを見る限りでも 特に「禿頭組合」などは顕著で、
当時の日本で「赤髪」は通用しなかったせいで苦肉の策で”禿頭組合”になったのではないかと想像
出来 そんな点が面白い、と云ってはナンですが、なかなか興味深いです。
かなりマニアックな世界なのでシャーロッキアン向けかとも思われますが、正典との読み比べも面白
いかも知れません。
もしも、もしもですが読めた暁には改めて感想を書いてみます。
それにしても、このお値段は・・・。(又言ってる)
「禿頭組合」一番ウケますよね(笑)。 明治大正時代にホームズがどの様に解釈され、表現され
ているのかという興味もあり 出来れば読みたいと思っています。
そうですかぁ、図書館も色々大変なようですね。 ワタクシは大いに利用させて頂いているので助
かっています。 入庫していない作品のリクエストも受けてくれるんですよ。
この本に関しては既に図書館に在庫していて、もう何人かの予約待ちの状態です。
何時になるやら・・・・ですが、読めましたら又。