急に時間ができ、天気予報もよかったので、プライベートでまたまた剱岳に行ってきました。
ルートは、長次郎谷~六峰Cフェース剣稜会ルート~八ツ峰上半縦走~北方稜線~剱岳本峰。
秋晴れの下、剱沢でキャンプ二泊の贅沢なコースでした。
まずは室堂から地獄谷を通り、剱沢のキャンプ場まで。
リビに立山信仰を解説しながら通過。
剱・立山のいいところは、このスケールとアプローチの良さですね。
穂高なら上高地から涸沢まで半日はかかりますが、剱なら室堂から剱沢までわずか3時間余りで着きます。
今年の紅葉はあまりよくなく、紅葉というより枯れているといった感じでした。
台風が来すぎたかな? 来年に期待ですね。
剱岳を目の前にしてキャンプ。
今回は軽量化を図り、二人とも50Lのザックだけにすべてを詰め込みました。
経験をもとに、必要最低限の荷物をうまくパッキング。
テント、寝袋、ストーブ、食糧、ロープ、登攀用具…。
もちろんファーストエイドなど非常用装備は持っていきますが、軽量化は大切ですね。
軽く素早く快適に行動するってことは安全にもつながります。
もう秋ですね。 盛夏には100張ぐらい張られるキャンプ場も、この日は数張だけ。
二日目は長い日になりそうで、まだ暗いうちに出発。
アイゼンを利かして、剱沢雪渓を下ります。
雪渓の状況は極めて悪く、右岸を巻きました。
以前は剱沢の雪渓もこんなに解けていなかったはずなのですが。
温暖化の影響でしょうかね。 気になります。
長次郎雪渓を登ると、八ツ峰が近づいてきます。
ここは、今までに二回挑戦しましたがいずれも敗退。
最初は4年前、濃霧でルートを間違え、ビバークを重ねた上に撤退。(未熟でした)
二回目は今年の夏、取りつき近くまで行くも、雨のため撤退。
今回は三度目の正直となりました!
さぁ、クライミング開始!
左は、朝登ってきた長次郎谷を背に登るリビ。 右はリードする私。
天気は快晴ほぼ無風。 9月下旬ですが、最高のクライミング日和。
もろい岩もなく、快適なクライミングで、小学生でも登れる難易度。(本当に)
六峰登頂後は八ツ峰上半縦走予定でしたが、少し遅くなりそうで予定を変更。
ちょっとゆっくりのペースでしたので、八ツ峰上半は忠実に縦走せず、六峰懸垂下降後は巻き道を通って池ノ谷乗越に出ました。
北方稜線を縦走。 ここは何度か通ったことのあるルートですが、バリエーションルートとして入門的ないいところです。
長次郎谷からのコースは、映画『劒岳・点の記』の舞台で明治の剱岳初登ルートでもあります。(実際の初登は平安時代ですが)
剱岳本峰到着。
私のガイドトレーニングも兼ね、ずーとショートローピングで行動しました。(超安全!)
しかし、ガイド山行なら2,3人でショートローピングで行くべき所ですね。
状況にもよりますが、大人数でツアー山行はお勧めできません。
過保護ですが、別山尾根の鎖場やハシゴも確保して通過。 やり過ぎですが、まぁガイド山行の練習と思って。
別山尾根は一般ルートですが、滑落すればただでは済まないところもありますし、実際に事故も多く起こっています。
慣れていない方や年配の方などにとって、ロープ無しでの通過は危険だと思います。
よく思うのですが、大キレットなど日本の一般ルートには難所が多いですね。
ハイキングと登山、これが混ざっているのが日本アルプスの縦走路なのかもしれません。
最終的には時間があったので、のんびり夕陽を見てからキャンプ場へ下山しました。
朝は寒く、草木には霜が降りていました。 きれいですねぇ。
翌朝も快晴。もう2,3日滞在し、もっと登りたいところでした。
しかし、翌日は岐阜でガイドの仕事でしたので下山しました。
また今度。
室堂で見かけた雷鳥たち。 もう冬支度、白い長靴はいています。
今度は真っ白な雷鳥に会えるかな?
剱岳周辺には素晴らしいバリエーションルートがいくつもあります。
『劒岳・点の記』の登頂ルートである長次郎谷や北方稜線、八ツ峰や源次郎尾根など。
ガイド山行なら、さほど困難ではないルートもあります。
来年の秋はこんなルートをガイドできたらいいなと思っています。
これから涼しくなってくる季節ですね。
山も町も、もう秋です。
皆さん秋の予定はいかがですか?
紅葉の山や沢の散策はいかがでしょうか?
ジュンジュン
昨年は同じ時期に北八ヶ岳に行きました。
初冠雪の日で雪が結構、降って天狗岳には行けませんでしたので、お天気を見てまたココかも。黒百合ヒュッテは、けっこう好きだから。
スキーでもできたら、乗鞍に行きたいところですけど驚きのセンスの無さなんですよ
前傾姿勢が怖いっていうか...
年末年始は乗鞍ですか?
じゃあ、お話だけでもしに行こうかしら
“困った奴・大歓迎”
その人それぞれのレベルに合ったことをすればいいんじゃないですか?
ヨーロッパのガイドはシビアですね。
「あんた、そりゃ無理。ワシはあんたなんか連れて行けん!はい、ここでサヨナラ。ここからならあんた一人でも降りれるやろ。」
といった感じです…。
まぁ、プロとして安全管理する以上ある程度は当然かもしれません。
でも日本の多くのガイドは親切ですよ~。
いろんな方のレベルに合わせて、その人それぞれの要望を聞き、夢をかなえ、喜びを分かち合うのがプロのガイドだと思っています。
私などまだまだ駆け出しですが、少しずつ頑張っていきたいですね。
槍や剱岳は思うよりも敷居は低いと思います。
もちろん危険個所もありますが、高いところはアルペンムードで気分爽快ですよ~。
あまり機会ないですが、またお話ししましょう。
残念ながら関東周辺にはあまり行きません。
年末年始はずっと乗鞍にいそうですが。
みつさん、次の山行予定は?
スクリーンで観ました。
はしごや鎖場は私には、ハードルが高いですけど
じゅんじゅんさんのお話を聞いていると
行ってみたくなるなあ
ても、いきなり、槍や剱岳だけじゃなくてというところからチャレンジしてみたいです。
でも基本、アルペンムードは欠かせまけん。
生意気ですよね^^;
低山は低山の良さだけどわたしは力もないのに
高い山が好きです♥
本当ですか?ガイドしてくれます?
私と行くのは、根気が必要かもしれないです。
PJ氏にもいつも迷惑かけてしまっています。
でも、また行ってしまう…
困った奴かもしれないです(・_・;
でもお話、聞きたいです。
機会がありますかねー?
いろんなグレードがあり、それぞれですね。
例えば今回行ったルートで説明します。
『別山尾根~剱岳本峰』
ここは一般の地図にも載っている登山道です。
非常に多くの登山者が登っています。
ただし、はしごや鎖場が連続します。
剱岳は、百名山など一般的な登山道の中では最も危険でしょう。
ガイド山行なら、お客様の状況次第でロープを使います。
しかし、剱岳登頂者の中でロープを使う登山者は3%以下でしょうか。
『長次郎谷~北方稜線~剱岳本峰』
映画『劒岳・点の記』の舞台であるこのコースは、アイゼンとハーネスなどが必要です。
しかし、難しい技術は全く必要ありません。
アイゼン未経験者なら、事前に半日練習すれば大丈夫です。
『八ツ峰六峰Cフェース』
このコースは、クライミング装備と技術がある程度必要です。
全くの初心者なら、事前に二日間ほど練習が必要です。
基礎知識のある人なら、三時間の講習だけして連れて行けることもあります。
山歩きはコツみたいなものがありますよね。
パッキングや装備の選択、歩き方や水分補給などを少し変えるだけでも、楽になります。
バリエーションルート、ご希望があればガイド承ります。
一般的な体力さえあれば、あとはお任せください。
装備についても全てレンタルがあります。
用意してもらうのは、“アイゼンの装着できる登山靴”と“ヤル気”。
でも一番大事なのは“楽しむ心”かな、と思います。
まぁ、お話だけでもしましょうか?
夢を語るって素敵…。
またまた、私のツボにはまるレポートです。
やっぱりこのクラスの山ともなるとクライミング装備は
マストなんでしょうか?
だとしたら私にはまだまだチャレンジできないなと思いました。
だいいち一人では無理だしツアーでも他の人のお荷物にはなってはなりませんし。
それにしてもロケーションが素晴らしすぎる‼
いつかは私も登りたいです。
じゅんじゅんさんが前に言っていましたよね…
バリエーションルートの選択も…って。
そのへんも気になりつつ、色々考えていこうと思います。
パッキングもいまひとつなんですよ(ーー;)
何から何まで見よう見まねです。
刺激をいただきました。
ありがとうございます(^_^)