New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

移動日

2012-10-09 23:01:00 | 2012年秋のツアー
 東京で演奏予定のある橋本を新大阪駅に降ろし、林、三上、横田の3人は岡山に向かう。

 オフの今日は岡山・遥照山(ようしょうざん)ホテル。地図上では高速出口からすぐ、のはずだったが、山道を登ること20分、山の頂上だった。なるほど平面の地図では隣同士だが標高までは判らなかった。

 確かにすぐ眼下に高速が見える、周囲には天文台以外は、な~んにも無い温泉風浴場付きホテル。演奏が無い日で良かった、浴場は10時で終了だから、演奏後の汗を流すのにも部屋にはお風呂がない。


ホテル横に唯一あった建物は天文台

和歌山田辺・オレンチ

2012-10-08 23:32:00 | 2012年秋のツアー
地図上では随分と南下するのだが、和歌山県田辺市まで3時間もかからなかった。まずは地元の農産物や手作りの食品を売っているお店でお買い物。

 ジャズ好きの三輪さんがお迎えに来てくれて「いこら茶屋」へ。この店は若い人から年配の人まで地域の人たちが気楽に集う喫茶店で、皆さん我が家のように過ごしている。我々も持ち込んだ食べ物を広げて昼食を取り、コーヒーを飲みながらゆっくりと過ごす。

 その後三輪さんとマスターに案内してもらって、宿泊先の「秋津のガルテン」へ。ここは小学校を改修して体験教室や交流センターとして利用したり、宿泊施設やレストランが併設された、とても素敵な施設なのである。

 昨日といい今日といい、公共施設のほうがビジネス・ホテルより格段に設備が良い事を発見した。

 演奏は、昨年に続いてライブハウス「オレンチ」。三輪さんといこら茶屋マスターのおかげでジャズ好きの方々が集まり、リクエストも沢山あって盛り上がった。


農産物販売所にあった、一等を取った巨大かぼちゃ


これが「いこら茶屋」


我が家のようにくつろいでます


いこら茶屋の前を流れる川


秋津野ガルテンの庭で


これが秋津野ガルテンの玄関。昔の校舎です


小学校の看板がそのまま残っています


校舎の向かいには、古い校舎と同じような景観の新しい宿泊棟とレストランがある


「オレンチ」の外観







大阪河内長野・百年邑

2012-10-07 23:13:00 | 2012年秋のツアー
 午前中は昨日演奏した牛窓シーサイドホールの母屋を拝見、江戸時代から続く材木商の服部家は広大な敷地に邸宅や蔵が点在する。高品質の木材が使われ、作りも緻密で強固な建造物である築百年の屋敷内には重要文化財級の襖絵や骨董品があり、驚きの豪商振りである。

 昨日もお世話になった小家氏の見事な木工作品は同敷地内のギャラリー・カフェに展示されていた。


南岳の襖絵


色も鮮やかに残っている


広い台所


当時の冷蔵庫です


トイレの手洗いもこのように凝った作りなのです


この形のトイレは新潟県にある豪農の館にもあった


現在事務室に使われている部屋


金庫と言っても、扉を開けるとその先は蔵なのである


よく手入れのされた庭


巨大な灯篭を見よ


服部家の玄関で小家さんと

 牛窓から3時間、大阪の河内長野市に到着。まずはチェックインをする。宿泊は障害者交流センター。ここは一般客も宿泊できるのだが、広いお風呂やバリアフリーの設備が健常者にも実に使い心地が良い。職員の方々も親切である。

 演奏はここから30分のカフェ「百年邑」。昨年に続き2回目の演奏である。歌手の岡さんもいらして、1曲披露していただいた。

 ちょうど今日は、この地域の「だんじり祭」だったので、練り歩く山車が目の前を通過し、日本古来の音楽を耳にする事が出来た。


百年邑の玄関にはいつもお花が素敵に生けられている






お店にあったカホン


マスターも登場


歌手の岡さん


高知大医学部付属病院/岡山牛窓・牛窓シーサイドホール

2012-10-06 23:48:00 | 2012年秋のツアー
 大歩危、小歩危を眼下に眺めながら徳島県から高知県に戻る。

 昼は高知大学医学部付属病院での恒例コンサート、患者さんと家族だけでなく一般にも開放して開催される。今日は連休で外泊の患者さんが多いのとのことで、最初寂しい客席だったが後半はだいぶ集まり、常連さんもいて私のCDからのリクエストまであった。

 アップライトピアノなのに我々持参のPAの働きで広いロビーによく音が響く。以前お世話になったI氏が差し入れを持って訪れてくれた。









 演奏終了後、病院職員の皆さんにも手伝ってもらって急いで撤収、直ちに岡山県に向けて出発。順調に車が流れ3時間、瀬戸内市牛窓に演奏開始2時間前に到着した。

 牛島シーサイド・ホールには日本に5台しかない型番のスタンウェイのコンサート・グランドが鎮座している。元は米蔵だったホールはとても広く、梁は50mはあるかもしれない巨木。百年前に頑丈に贅沢に作られたこの蔵は、1年前に改装されてコンサートホールに変身した。これまで私が演奏した中でも屈指の会場だ。

 管理している小家さんは木工作家。昔から続く木造船造りの技術を生かして継ぎ目のわからない家具を作る。会場の備品も彼の見事な作品である。

 その小家さんのお陰で、初めての土地なのに70人近い人が集ってくださった。

 最高のホールに最高のピアノという取り合わせ。これでつまらない演奏をしたら申し訳ない。帰りに書いて頂いた皆さんの嬉しい感想が有難い。


ここは搬入口です






徳島三好・百年蔵

2012-10-05 23:04:00 | 2012年秋のツアー
 朝は涼しかったのに、陽が刺すように暑い昼となった。3時間で徳島県三好市の「百年蔵」に到着。吉野川にかかる1車線の青い橋をワゴン車ギリギリで渡る、と大きな蔵。そして室内は骨董品が満載された宝仏殿だった!

 江戸末期の物から蓄音器まで、オーナーの西岡夫人が8年間で集めた、にしては量が多い。早速、私はお盆を購入、値段が通常の店の半額に近いから、色々と欲しくなるがNYに持ち帰るカバンに入りきれないですね、これでは。

 「地域おこし協力隊」の若き藪下氏の尽力で私の師、バリーハリス大好きのジャズファンから、ジャズ初めてという年配の方まで、また若い人も多く、休み時間には世代間の和気藹々の交流が見られる。

 アメリカに5年暮らした経験のある山本氏の「ひょうたん灯かり」の作品が数々がステージに置かれて幽玄な趣を醸し出す。最後は照明を消して「星に願いを」を演奏した。周囲の山に点在する家々の明かりも星のようだった。


この橋を渡ると百年蔵がある


吉野川はエメラルドグリーンだった


オーナー西岡夫妻、地域おこし協力隊の藪下さんと


百年蔵はこんなに広いのである


中は宝の山!


山本稀仁(きみひと)氏の作品によるひょうたん灯り展


ひょうたん灯りの中で演奏