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インテリアコーディネーターのブログ。
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2月9日 くるりんポイで清潔浴室

2007-02-09 | インテリア/建築
2007年、INAXトステムの共同開発により、日本初(2007年1月現在、浴室排水トラップにおいて)のお手入れ簡単、汚れない機能が付いた「くるりんポイ排水口」が発表されました。

さて、この「くるりんポイ排水口」・・・。
一体どのような仕組みになっているのでしょうか。その特徴を詳しく見ていきましょう。

これは、浴槽の残り湯を利用して、洗い場にある排水トラップの内に渦流を起こし、そのうずの力によって、排水口のお手入れの煩わしさを軽減する画期的な機能です。

特徴は、次の通り。
①ヘアキャッチャーにたまった毛髪やゴミを“ポイ”と簡単に捨てられる。

ヘアキャッチャーに汚れた毛髪やゴミが絡みついてしまい、捨てるのが大変でした。
排水口の置き蓋を開ける瞬間って、ドキドキしますよね?
入浴後に、掃除して、なんだかまた汚れてしまった気分になり、洗面で手をゴシゴシ洗わなくても大丈夫。

浴槽の残り湯を利用して排水トラップ内にうず流を発生させるため、毛髪やゴミがくるくる回ってまとまりますので、“ポイ”と簡単に捨てることができます。

ちなみに、従来品だとこんな感じ。

②排水口の汚れをすすぎ流し、ヌメリの発生を低減
これまで、排水口のお手入れが煩わしかった原因は、毛髪やゴミがヘアキャッチャーに絡み付いて水の流れが悪くなり、そこに汚れた水(皮脂などを含む)が滞留するため、ヌメリを増殖させていました。

それに対し、「くるりんポイ排水口」は、渦の力で毛髪やゴミをまとめ、それにつく汚れをすすぎ流すので汚れが付きにくくなり、ヌメリの発生を抑えます。

これはすでに、特許取得済みの技術で、その新技術の詳細についても公表されています。
【新技術】 特許第3886055号

①うずを発生させる技術
うずを発生させる1次室と、封水(異臭止めの水)を確保する2次室に分け、うず流を発生させる1次室では、まず浴槽排水の流入口を円周上の接線に配置することで、浴槽排水のエネルギーを効率よく回転運動に変え、さらに流入口を縦長に絞ることで、うず流を発生させます。

②髪やゴミをまとめる技術
ヘアキャッチャーをカゴ状にすることで毛髪やゴミをまとめます。さらにヘアキャッチャーの網の断面を三角形状にすることで、うず流をヘアキャッチャー内に誘導し、汚れをすすぎ流します。

カゴ状のヘアキャッチャー

排水口の断面とうずの動きのイメージ図

ヘアキャッチャーの網形状

③ゴボゴボ音を低減する技術
従来の排水トラップでは、排水の勢いで排水管が負圧になり、ゴボゴボという異音がでることがありました。しかし、この排水口では、エアー給気システムによって、負圧時に効率良く空気を取り込むことで、異音を最小限に抑えます。


ところで、この商品の開発の背景には、1000名の男女によるインターネット調査がありました。
「浴室で汚れやすく、掃除に手間がかかる部位は?」
と、いう質問に対する結果を表したのが、次のグラフです。

排水口に対する不満が、2位以下を大きく引き離していることがわかります。
具体的には、「髪の毛がすぐ溜まる。へばりついて捨てにくい」「排水口がすぐ汚れる」「ヌメヌメして気持ち悪い」といった不満だったそうです。

このように、実際に生活している人たちの不満を解消する商品が研究され、発表される様子は、それを提案する立場の私たちとしては、嬉しい話題です。
数年前までは、まだまだ開発者に、利用者の気持ちが伝わっていない商品も見受けられましたが、最近のメーカーはどちらも、実に早いスピードで、商品の改善と性能アップに力を入れられています。

この排水口は、2007年4月2日より、戸建住宅用システムバスルーム「プレシオ」と「ルキナ」の一部において、標準設定されます。(もちろん、ハチセの新築住宅では標準仕様として導入します。)

ところで・・・、私は浴室で一番気になるところといえば、浴槽とカウンターの接している面の「スキマ」(→お掃除の方法がわからないのだけれど、目を細めると汚れが見えてしまう)なのですが、上のグラフには上位に入っていないようですね。
それも、なんとかしてほしいなぁ。

開発のみなさん、よろしくご検討ください。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さぶ)
2007-02-11 22:41:35
こういう”小さいけど大きな発明”というか工夫というのは、生活する上で助かりますね。
きっと、女性の琴線に触れることでしょう。
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Unknown (ogawa)
2007-02-14 14:44:16
世の中、出来ないことなんて無いのかなぁ?と思います。
そういえば、10年前に松下電器に経営学の授業の一環で訪れたときのことです。
学生の私たちは、それぞれオーディオ製品の企画書を提出していました。
私は、ボディの着せ替えができるウォークマンで金賞を。「壁掛けテレビ」を企画したグループは、銀賞をもらいました。どちらも現在では当たり前の商品。(まぁ、私の企画の場合、ウォークマンより携帯電話が有名ですね。)

特に「壁掛けテレビ」は、当時の企画のひとたちも実現は難しいとおっしゃっていました。たった10年で夢も現実に・・・。技術は恐ろしい速さで進歩していますね。
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