ギアナ・夜間飛行/あべ弘士/のら書店/2024年
でだしは、赤道直下・ギアナ高地にあるR山のいいつたえ。
「朝、雨つぶがあつまり、谷川をつくり、大きな川になり、竜になり、天空の山へとのぼる。
そして、満天の星のもと、光る子たちが小走りにあらわれ、光る石のまわりでおどり、あそぶ。
竜はよろこび、雲をよび、雨を、あらしをよび、そしてまた、ジャングルに おりていく。こうして一日があわる。」
光る子どもはほんとうにいるのか? 竜とはなにものなのか? 敵か? 味方か?
兄と妹のヒコーキきょうだいが、ギアナ高地へむかいます。
大自然の壮観な風景が、ダイナミックに展開していきます。巨大な滝、眼下に広がるうねった大河は、まるで竜の形。浸食されてできあがったへんな岩、地面いっぱいの水晶、稲妻を抜けると満天の星。
A4判ですが、もっと大きな絵本だったら、その迫力がつたわってきそうです。
飛行機きょうだいは、発見した光るこども(えんぴつぐらい)を、発見できずと報告するのは?
夜間飛行のシーンは、満天の星の下。
調べてみると、ギアナ高地は、地球の不思議を実感させてくれます。あべさん空中から見たギアナ高地から着想されたのでしょうか。