どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

なさけぶかいイワン・・ロシア

2014年06月03日 | 昔話(ヨーロッパ)

 グリムの「カエルの王さま」(グリム童話集 上、下/佐々木田鶴子 訳/岩波少年文庫/2007年初版)は、かえるが壁にたたきつけられると、王子に変身。

 かえるの首をはねると王子に変身するのがイギリスの「世界の果ての井戸」(世界の果ての井戸/子どもに語るイギリスの昔話/松岡 享子 編・訳/こぐま社/2010年初版)。

 王子だけかと思うと、おひめさまがまっぷたつにされるのが、「なさけぶかいイワン」(世界の美しい話/大石 真編/偕成社/1971年初版)。


 悪い鬼にとりつかれたお姫さまが、毎日、人間を食べなくては生きていられなくなります。
 イワンがこのお姫さまにとりついた鬼を、おじいさんの力をかりて退治すると、国の半分とお姫さまをもらうことになります。

 ところで、おじいさんがイワンにつけた注文が、もうけの半分をいただくというもの。
 おじいさんは、お姫さまも半分にしろと言い出し、お姫さまを剣でまっぷたつにしてしまいます。

 この傷口からへびや毒虫がぞろぞろはいだしてくるが、おじいさんが、それらの虫を切りころし、お姫さまのからだをつなぎあわせると、もとどおり一つになり、かがやくほど美しくなるという結末。


 昔話の結末は、よほどのことがないかぎり、ハッピーエンドに終わるので、こうしたのがでてきても驚かないが、しかし、はじめてこうした話をきくと、一瞬びっくりする。


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