番号をどうぞ/星新一ショーショートセレクション/理論社/2002年
休暇で山の湖でボートで遊んでいたエヌ氏。ボートが転覆し何とか岸にたどりつき、びしょ濡れの服をかえようと離れた町で服を買おうとするが・・・。
店ではまずクレジットカードの番号といわれるが、カードは湖の底。
どうしてもカードがなければだめといわれ、今度は銀行へ。
銀行では通帳の番号といわれ。
次にはカードの再発行のカード・サービスセンターにいくため、レンタカー会社にいくが、ここでも免許証の番号といわれ
レンタカーの会社でも、自分に関する番号がもとめられ、
警察に行っても市民カードの番号をもとめられて
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最近、マイナンバー通知カードなるものがきました。名前はソフトですが、一時期猛反対があった国民背番号制です。
これまで年金、免許証、保険証、銀行通帳など、いくつもの番号があり、住基ネットで、全国的な統一番号が附番されていたはずですが、これとマイナンバーとは連動しているのかどうか。
2013年に成立したマイナンバー法では、社会保障や税、災害に限定されていたはずなのに、今年になって銀行口座や健康診断情報も連携させることも盛り込まれ、さらに医療機関のカルテやレセプト、NHK受信料などにも使う案も浮上しているというから、どこまで拡大するのか。
もしかすると、名前より番号が優先する社会が到来しそうです。
星さんは1997年に亡くなられていますが、まさに、星さんがえがいた時代になりそうです。