ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

親の家を片づける①

2013-10-03 21:58:09 | 実家の処分
実家をなくす  ということは 帰れる場所をなくす ということです

けれど、誰も住むあてのない空き家を持ち続けることは、ひとりっこの自分には重荷でした



母がグループホームに入ったあとも、母がいつでも自宅に帰れるように、家の中はそのままでした

毎週一度、自宅近くのデイサロンで馴染みの仲間に会うことを続けていたので、その帰りに自宅に寄って大好きな日本茶をいれて一息つくのが習慣となりました

使い慣れた湯飲みや急須が定位置におかれ、長年使い続けた台所にたつ母は、ホームにいる時とはちがって”ベテラン”主婦で、堂々としていました

箪笥のなかのものを畳み直し、カーテンを締め直すと、「さあ、ここは寂しいからあっち(ホーム)で寝るわ」と言うまで、わずか30分程度


あれだけ家がいいと言っていたのに・・・・

今いる場所が落ち着かない というのもアルツハイマー症のひとつだそうです


結局、ホームにいる時は「自宅でひとりで好きにやる方がずっといい」と言い

家に連れていくと、1時間ももたずに「さあ行きましょう」 となるのです


週に1度少し過ごすだけ、もう母が住むことは難しい家

それでも母にとっては大切な場所で、そこを奪うことは残酷です

ずっとそのままにしておくことが母に対する優しさだと思う一方で、現実的には毎月かさんでいく家賃が重荷になっていくのは目に見えていました

  母がこの家のことを忘れてしまう日まで待とうか

  それとも賃貸の家賃が払えなくなるまでは守ろうか

  もしくは更新をしない、という選択をするか


毎日悩み続けました


記入の終わった更新契約書を握り締め、提出時間ぎりぎりまで 心は行ったり来たり を繰り返しました


 続きはまた



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