ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

ボランティアって難しい

2013-10-15 10:35:34 | つぶやき

ボランティア とはどういうものだと思いますか?

実はわたしも過去に ボランティア をしていました

デイサービスのお年寄りの ハンドマッサージ が最初でした

当時のわたしは「人の役に立ちたい」という高尚な気持ちではなく、多くの人の手に実際にふれて技術を高めるチャンス という目的が先でした

そして、初めてのボランティアの日

わたしは衝撃の体験をしたのです

お年寄りと向かい合って指先から肘まで15分かけてマッサージをする 「してあげる」側だと思っていた自分が、なんだかわからないけれど終わるころには不思議な高揚感につつまれ

涙までこぼれる始末

お年寄りの感謝の言葉や、驚くような変化(デイサービスで常に無言といわれていた方が、自分の家族のことを私に話し始め、スタッフも驚いた)が胸にグーっときてしまったのです。

言葉にならないいろいろな感動を受け取り、ボランティアは与えるだけのものではないんだ と気付いた瞬間でした

その後、ボランティア講座に参加した時に

「ボランティアは自発的な行為です。一方、相手のためにこちらがなにか犠牲を払ってでも奉仕することはチャリティという別の言葉です」 と聞きました

無償のボランティアが長続きしない理由がここにあります

ひとつは、「最優先」事項にならないこと

つまり、お金を頂いているわけではないので、他に用事があればそちらが優先

ふたつめは、ボランティアをお願いしている側が 要求をふやすことで、 お願いされる側とのバランスがくずれること

例えばハンドマッサージをしているうちに今度は「お顔もやってほしい」という要望が出ます。

手と顔の違いですが、そこにはスキンシップという相互の交流をこえて、「ただでエステしてもらえて嬉しい」という受ける側の欲が出ます。

するとこちら側は便利に使われているような気持がして、「やってあげたい」という自発的な気持ちが冷めてしまうのです。

現に私自身も、一日に6人のお年寄りの顔、脚のマッサージをまったく無償のボランティアでした結果、感動を受け取る心の余裕がなくなるほどグッタリ疲れて、夕飯もお弁当を買うことになり逆にお金が出て行ってしまう という悪循環に陥りました

ボランティアは する側と受ける側の 精神面も物理面も含め、 バランスは難しいなと思います

しかし、介護の現場では ボランティア の利用で 格段に介護負担が減る可能性 があります

場合によっては介護保険制度よりも迅速に 助けに なることもあるので 困っているときには積極的に利用したらよいと思います

ただし!

さきほど書いた ボランティアとチャリティの違いを心にとめていただくことも大事だと思います