３趾、４趾のシビレ

さー、今日の新規の方は手ごわそうです。

それはタイトルにもあるように、”左足３趾、４趾の指裏だけにあるシビレ”です。
５０代以降の女性の方ですが
病院での処置は余りなく、紹介で来院されました。

”何か診断はありませんでしたか”の質問に、「血流の問題と言われた」と答える女性。
「血流か～」とちょっと悩みます。

これがなぜ悩むかと言うと、この部位で有名なのがモートン神経腫という症状。
この神経病変により痛みが出る方がいるからなのです。

しかし今回はちと状況が違う。
その相違点というのは、お話を伺った中からは
・指先は冷たく感じる。
・歩行や運動では症状の変化が全くない。
・気圧や天候が痛みに関係する。
・暖めると楽になる気がする。
・おととしの１２月から症状があり、僅かに楽になってる気もする。
との事ですし、

触診などでは
・チネルに反応しない。（足根管、足底、３，４趾基部にかけて）
・押圧に関与が無い。
・腫れもみえない。
・背屈・底屈でも反応は無い。
・足趾の筋力は、ほんのわずかだけ左の屈曲が弱いだけで、その他問題なし。
・後脛骨動脈のみ少し減弱がみられる。
・アキレス腱ラインに左右差はない。

とまあ、こんな感じです。
ただ一つ有力な情報源は”たまに左膝の裏がつることがある”ということ。
実際に触診すると、足底筋が右よりも緊張していました。

そこで重要な要素をまとめていくと、
・わずかに足趾の屈筋が弱い。
・後脛骨動脈の減弱
・足底筋がつることがある。

これらの情報から考えられる部位はおそらく、
　・ヒラメ筋建弓→後脛骨筋→屈筋支帯→足底方形筋の外側→母指内転筋
　・足底筋、それにアーチに関係する筋（長短腓骨筋・長母指屈筋・スプリング靭帯など）
　・もちろん関連する構造（関節）
そして自分で必要と思われる個所を矯正しておきました。


さて、今後の状態はどうなるか。
注意深く経過を観察し施術内容も修正していこうと思います。
そして全ての判断を早めにし、
そのまま改善すれば言うことなし。
また、むやみに施術を長引かせ患者さんに負担を強いる事の無いように、
十分に意思疎通をとりながら取り組んでいきます。