そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

高齢者は集団自決は妄想でしかない、成田悠輔や植松聖や杉田水脈のような人物が間断なく出る社会こそが病根である

2024-03-17 | 格差社会

二年ほいど前に成田悠輔という男が、高齢者がいるから社会が機能しない、集団自決(Mass suicide )してくれとツィートした。
ところがこのエール大学の経済学教授の成田悠輔を、農水省や財務省の広報活動に起用していたとのことである。れいわ新選組代表の山本太郎が参院予算委員会で指摘し、岸田文雄の認識をただした。岸田は内容確認してこの通りなら不適切であるという言葉を引き出した。
成田悠輔のこの言葉は二年半ほど前のことであるが、彼はネットから削除はしたが、謝罪も発言の撤回もしてない。 中学生と老人が自動消滅する方法について、真剣に討論している姿がネットでも確認されている。子どもたちに、老人が障害物であるとの前提で討論は進んでいる。 
人間を効率で判断する傾向は、経済効率を求める社会では間断なく出てくる。その典型が 相模障がい者施設の殺害事件である。 19人を殺害した植松聖は、社会の負担になっている意識のない人物は抹消されるべきであると主張する。国の負担を軽減させたのであるから、 俺は国から表彰されると信じているのである。
杉田水脈のように”生産性がない”と、同性愛者を罵倒する人物が出てくる。 しかもこの女は国会議員であるが、非難されながらも民族差別も平然と言い続る。
高齢者が作り上げたこの社会が、劣化し負担になったからとお前ら集団自決すれば、社会は良くなるとは、自ら老いることがないとする妄想にでしかない。高齢者や障がい者や自身の価値観から外れた集団や思想を抹殺する思想など容認などできるわけがない。人間の存在を経済効率に限定した評価が、若者や幼児にまで及ぶ論理と中学生たちは理解してはいない。成田悠輔や植松聖のような人物が間断なく登場する社会こそが病根である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完全失業者160万人越えなのに人手不足で外国人労働者が必要という奇怪な国

2023-08-19 | 格差社会
日本には完全失業者が160万人(約3%)いるが、一方で「人手不足」が理由で外国人労働者を大量に受け入れている。なんでこんなことが起きるのか。
簡単である。日本の賃金が安いからに他ならない。最低賃金が先進国の中では圧倒的に低いから、失業者が多いのである。人手不足は最低賃金の場で起きている。
当地でも酪農家などに、多くの外国人労働者が働いている。全員が東南アジア、フィリッピンやベトナムの人である。かつては中国人や韓国人もいたが、彼らを見かけることはまずなくなった。日本の賃金が低くなったためである。
現在働いているフィリッピンの人に聞いてみると、このところの円安で自国に送る金が30%も目減りして困っているいるという。それでもコロナ禍で帰国ができなかったので働いているという。以前と異なり、家族とは毎日動画で話し合っているというのである。いずれ彼らも中国や韓国のように撤退するのでないか。
日本の失業者は世界的に奇異である。世界的に失業者とは、低学歴、ドラッグ依存、犯罪、働かない、貧民地域などの人である。一方日本の失業者は、高学歴者が多く、犯罪やドラグなどとは無縁で勤勉であり有資格者が少なくない。
これは日本の失業者たちが、就業できないのは政治的な失事である。
そして、外国人労働者を受けれる制度も、上から目線で実習生として受け入れている。「教えてやらーな。」といった感じなのであるが、教えることなどなく、実習(労働ではない)期間や休日の儲け方などデタラメもいいとこである。
日本の国力も経済力も、(農業など)現場の技術も、何より賃金が低迷する状況では、外国人労働者すら来ないことになるだろう。
日本の働き手不足は虚構である。失業者も政治の失事である。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やまゆり園事件、犯人の優性疑念は日本御底流に消えない

2023-07-26 | 格差社会
相模原市の知的障害者施設、津久井やまゆり園で43人殺傷(19人が殺害)事件から今日で7年となる。この事件は、現在の日本が抱える大きな問題を象徴的に顕在化した事件といえる。一年前には犯人の植松聖の問題と、社会の対応の問題を指摘したが、殆ど変わりなく強固な防犯システムに囲われた以外、園は何事もなかったように、園児を受け入れている。
19人殺害は、戦争以外で一人の人物が殺害した最大人数である。犯人の植松聖は、「重度障害者は生きている意味がない。石早津できない人間は存在意義がない。彼らに対する出費をなくしたことで私は表彰される。」と、述べている。いわゆる確信犯と呼ぶにはあまりにも大きな事件で、確信犯の範疇を逸脱さえし、多くの人にどこかに潜む想いさえ引き起こすものでさえある。
国がこのような人たちを処分するための安楽死の法制化さえも、植松聖は構想していた。
植松の思いと大きく重なるのが優性保護法が内包する、障がい者は社会に不要な存在という概念である。それはこの国の底流に蠢くもので、ハンセン病(ライ病)や森永ヒ素ミルク中毒や水俣病の初期を支配していた。北海道ではアイヌ民族への差別は彼らを歴史からほとんど魔性した。
社会の通年との戦いが何より大きかったのであるが、石原慎太郎の知事時代の、「この人たちに人権があるのか」と問うたことがその象徴でもある。
支配者や成功者の意識さえされない差別概念が未だ消えない。植松死刑囚は上告もしないという、死刑という制度の空洞感も問われることになる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

軍事増税、武器税新設への動きに反対する

2023-06-20 | 格差社会

自民党は近隣の危機感を煽るのに懸命であるが、それもこれも軍事費倍増の布石である。世論が騒がしい間はあちこちの倹約や転用でお茶御濁すであろうが、もの忘れの激しい国民が忘れたころ、結局は武器増税をするしかないだろう。国家予算の10%に及ぶ財政など増税するしかない。
この30年間GDPは横ばいかむしろ減少気味である。消費増で抑えられた日本経済に、現在の防衛予算を倍する負担に耐えられるわけではない。
早い話が、こんな高額な軍事費を背負うだけの力が、老齢社会の日本にはあるはずもない。
賃金が上がらない一方で、2021年時点での世界の経常収支ランキングでは、1位中国、2位ドイツ、3位日本となっている。つまり企業はこんな中でも結構儲けているのである。経済成功しないのに企業は儲けている。
もし兵器税の新設を行うのであれば、こんな中でも、こんな中だからこそ、儲けに儲けた企業の内部留保金の500兆円をターゲットにすればよい。
格差社会で一般税と導入なれば、庶民がターゲットになるのは火を見るより明らかである。
軍事増税に反対する。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の景気低迷と賃金低迷は、公務員激減と非正規労働者の激増を産んだ小泉竹中改革の失政である

2023-05-08 | 格差社会
日本の景気低迷の根源は、小泉竹中が作り上げた非正規雇用の増加であ。もう一つが公務員を非効率とか、無駄な存在を念頭にドンドン切り捨てた。民間に請け負わせて、公務員のサービスをなくし、非正規雇用者を激増した。
維新の会を作って放り投げトンずらした橋下徹が、大阪の保健所を半減以下に切り捨てて、事業所を統一して財政を健全にしたというのであるが、これが典型である。維新の会のブレーンとして、橋本徹の指導者としも改革を盛んに唱えた、堺屋太一の机上論の結果ともいえる。
維新の会が働きもしないお役所とした、保健所はコロナ禍でその矛盾を曝け出してしまった。大阪は知事のパフォーマンスとは裏腹に、コロナ禍を最も激しく受けたところでもある。
小泉竹中改革は非正規雇用を大量に生むことで、一時的には企業の業績を上げたかもしれないが、結局は購買力をなくして市場の活力を奪うことになってしまった。同様に公務員をドンドン減らすことによって、中央官庁や地方自治体の財政を一時的に建てなおしたかもしれないが、市場の購買力を激減させた。
景気変動をあまり受けない公務員の存在は、社会全体にとって極めて重要で、景気変動の振幅を抑えてくれる働きは重要である。小泉や竹中が、がなり立てるほど公務員の数は多くはない。日本の公務員数はOECD最低で、ノールウェイの5分の1以下、OECDの平均の3分の1しかいない。
公務員が無駄な存在であるのは、政治家の行政手腕の問題である。無駄な役所を切るのではなく、無駄をなくすように機構を改革をするべきなのである。
非正規雇用者を社会にばら撒いた、小泉竹中改革は労働者を労働三法の外に追いやった。首を切られても、過剰労働を強制されても、不当労働を強いられても何も言えない労働者は、極悪の環境でも働かなければならない。そんなことを背景に求人率が上がったと喜ぶのは、行政の不作為でしかない。
小泉竹中改革あるいは堺屋太一の提言は、見た目の改革パフォーマンスであって新自由主義ですらない。大幅な公務員の削減や非正規雇用の増加は、社会不安を招き、社会資本(税金と言って良い)を激減する結果になっている。
次世代に年金不安を産むのも、このような雇用形態の悪化が底辺にある。
日本の公務員の中で、数として無駄なのは議員定数であり、OECD内で並外れて高い報酬の高さである。国会議員は現在の4分のⅠ以下、報酬は10分の1で充分である。
地方議員を日当性にした自治体もある。議員定数の削減こそ必要である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

格差社会の本質は賃金などではなく、都会と地方の格差こそが本質である

2023-04-11 | 格差社会

格差社会が進行しているが、それは所得の面だけでとらえられることが多く、現実に存在する各種の格差について論じられることもほとんどない。
上図は、正規と非正規、男と女による格差を賃金によってあらわしている。賃金は格差の結果の現象にすぎない。賃金を同じにすれば格差がなくなるわけではない。企業内の地位が向上するわけでもなく、社会的な扱いが均一になるわけでもない。
賃金を同じにすれば格差解消に多少は役にたつかもしれないが、非正規社員を増やした目的が安価な労働であり、脱労働基本法であるある。こうしたことが根底にある。仮に賃金を揃えるとなると、正規社員の賃金や、男性社員の賃金が抑制されるだろう。不満も平等性も損なわれたままで、賃金だけに固執して、賃金だけを悪玉に挙げても格差の本質は解消されない。

格差の本質は地方から、人間を奪い富を奪ってしまったこの国の政策にある。金銭評価でしか、社会活動を評価することしかできないようにしたからである。私の住む北海道の田舎は、道都の札幌に比して3割は賃金が低く、その札幌も東京より3割は安い。
ところが田舎では年収400万程度でも、100坪以上の土地に住宅を建てている。土地も建材物も人件費も安いからであろう。金が動かないからである。
下に本ブログで何度も載せているのは、国民を騙して国鉄の民営化を強行した自民党の宣伝文である。
ローカル線はなくなりません、ブルートレインもなくなりませんと謳っている。今見るとお笑いであるが、民営化はともかく、赤字になるのが判っている地方路線、特に北海道や四国は分割されては、採算がとれないのは当初からはっきりしていた。
逆に妙な形で物価つされた東海は大黒字で、リニアモーターという絶対に採算は取れない、電力大食い環境破壊事業に手を出す。冗漫な経営は黒字地減らしとしか思えない。
民営化しても分割していない郵便は、北海道から沖縄に手紙を書いても、隣の家に手紙を送っても同額である。JRは分割によって、地方を切り捨てたのである。
日本の一次産業、とりわけ農業を日本は切り捨てた。経済効率を優先し、食料を犠牲にして、主に車など工業製品を大量にアメリカに売りつけに成功したのである。アメリカからは、肥培管理が不明の農産物、食料と飼料用穀物を大量に輸入する。国際分業論という、世界の主要な国の何処も行っていない、食料海外依存の形態を創りあげる。
こうして日本農業は保護とは全く無縁の、近代化という農業政策を打ち出し周辺産業が潤う、農家切り捨て政策へと走る。金の卵と持ち上げられた、安価な労働力を地方から集め、地方は、農村は衰退するばかりである。この格差が問題なのである。
国は経済活動を金の動きで判断する。GDP評価であるが、当地の巨大酪農家は400頭搾乳すると生産額は4億円になるが、40頭搾乳の農家の生産額は3000万円少々であるが、手取りは全く変わらない。今般の頃にゃウクライナなど世界情勢でそれも逆転している。GDPは10分の1以下の酪農家の方が健全であることに論を待たないが、国が推進した格差社会は更なる農村の疲弊をもたらす。
格差社会は、GDP評価による一次産業切り捨ての産物である。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「唯一の解決策は高齢者の集団自決、集団切腹みたいなものではないか」という成田とかいうガクシャ

2023-02-20 | 格差社会

「僕はもう唯一の解決策ははっきりしていると思っていて、結局高齢者の集団自決、集団切腹みたいなものではないかと」と、エール大学の経済学教授成田悠輔の言葉である。高齢化社会の社会の停滞についての彼なりの解決策である。高齢者は皆自決しろというのである。
”生産性のない”と、同性婚者についての杉田水脈の言葉を彷彿とされる言葉でる。経済学の効率も政治的効率も、人間がいない。人権というものを考えもしない姥捨て山の論理である
更に思い起こすのが、7年前の相模原障がい者施設殺傷事件である。障がい者を次々殺したのは国のため、国の不要な出資を止めることができた。自分は国から表彰されると、19人を殺害した男は堂々と語っている。
畜産農家は、生産性を求めて家畜を飼うのであるが、その家畜でさえ現在では感情を持つ生命体として扱うことが提唱されてる。アニマルフウエルフェア(家畜福祉)である。
何のための経済学か、経済学が何をもt目ているのか、成田悠輔という男に問いたいものである。健康のためなら命を投げ出しても良いというのと同じである。国が栄えるなら、命を投げ出しても良いという論理である。
人々が平和にそして幸せに暮らせるために、経済学はある。政治学だって哲学だってそうである。手段でしかない。それを目的化する愚かな論理の錯綜、逆転である。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新自由主義はカルトか?竹中平蔵は犯罪者になる自由がある

2022-09-30 | 格差社会

新自由主義の権化、竹中平蔵はこの国を回復不能にまで落とめた、数少ない張本人の一人である。
竹中平蔵を閣内に呼び込んだのは、郵政民営化を唱える小泉純一郎である。竹中は小泉改革の象徴になって、周辺に彼の新自由主義論理に反対する人物さえいなくなる。
小泉・竹中改革で最も大きな傷は、非正規雇用を常態化したことである。雇用者は被雇用者(労働者)を意のままに、廃棄することができるようになった。それまでは、非正規雇用者は特殊技能や通常の社会体制でない場合、被災地の医療関係者とか、建設現場の特殊技能者のように限定的であった。
派遣社員の枠を取り払って企業が抱える労働者を、ほぼ自在に派遣雇用できる形態を導入させたのである。
特に大きな企業は、単純作業などを派遣社員を派遣会社から取り寄せる形の、雇用関係にない雇用体系を作った。賃金をいくらでも安くできるし、労働組合など結成して権利要求などすることもない。既存の労働組合は、非正規雇用者の安価な賃金を横目で見るだけで、自らの立場が削減される可能性を胸に彼らの権利要求に無関心となる。
既に日本の賃金は先進国では最悪となってしまっている。非正規雇用者が半数となり、GDPの60%以上を占める国内消費が伸びず、日本はあらゆる分野で世界から後れを取るようになる。
その後竹中平蔵は派遣会社パソナを作り、自らが手掛けた派遣法を最大限活用することになる。成長率1000%越えの大儲け企業となる。
竹中平蔵は、参議院で自民党の上位に置かれ国会議員になるが、閣内に呼ばれないことを確認すると、ポイと議席を投げ出した。民主主義も投票してもらった選挙民の思いなど全く興味がないのである。
そしてこの虚言を心酔しているのが菅義偉である。ひょんなところから、望外の首相に収まり、真っ先に菅が官邸に呼びつけたのが竹中平蔵である。底の知れた男である。
「金持ちを貧乏ににしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない」「首を切れない社員なんて雇えないですよ。全社員遣社員でいい」「人は貧乏になる権利がある」「オリンピック中止の世論は間違ってますよ。世論はしょっちゅう間違ってます」等々、言いたい放題の竹中である。
ではこの男はオリンピックでなにしたのか。東京オリンピックでは人材派遣はすべてパソナが独占している 。現場の責任者は時給1,650円、日当にして約1万2,000円であるが、パソナとオリンピック委員会との契約では最低でも日当20万円であるが、いくらんでもこれはひどい。抜きとかパクリと言われている。現在東京オリンピックの贈収賄事件の調査が進行中であるが、竹中はパソナを突如辞任した。
あらゆる社会活動を経済的効率でを判断基準とする、その判断は市場がするというのが、新自由主義である。ここには人の生活はない。
こうしてみると、新自由主義はまるでカルトのようである。政治権力に寄り添って自腹を肥やす。並べる理屈はすべてを金で評価し、金銭的の効率をすべてに優先する。
『金だけ、今だけ、自分だけ』そのものが新自由主義である。環境に限界がることがはっきりしていた、21世紀にはこうしたぼったくりで、利権を追い求めるような思想というか、経済指標は間違いであり、あってはならないと思われる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富の偏在、格差社会の進行こそ政治の取り組み最大の命題である

2021-12-26 | 格差社会

世界上位1%の超富裕層の資産が今年、世界全体の個人資産の37.8%を占めたことが、経済学者ら100人超による国際研究で分かった。下位50%の資産は全体のわずか2%だった。コロナ禍で落ち込んだ景気への刺激策で株式などの資産価値が急騰、格差が一段と広がった。
特に最上位の2750人だけで3.5%に当たる13兆ドル(約1490兆円)超を占め、富の集中は鮮明。研究報告書は「不平等は今後も広がり続け、巨大な水準に達する」と懸念し、富裕層や巨大企業への課税強化が不可欠だと訴えた。
日本も富の分布は「西欧ほどではないが非常に不平等だ」と指摘した。>(ワシントン共同)共同通信社の本日の記事である。
資本(お金)は新たな資本を得るために肥大化し、肥大化はまた新たな資本を獲得しさらに肥大化する。資本主義社会は往々にして自由主義社会と呼ぶ。資本主義社会は自由主義社会ではない。資本主義社会で自由を謳歌するのは、資本家であり資本そのものである。資本はそのため規制を嫌う。
コロナ禍で多くの規制が外され、もしくは適用外となり、あるいは巨大資本の経済活動に国家も社会も依存する選択をしたのである。その結果が上記の共同通信の記事である。
世界の1%の資産が40%近くなる」のも驚きであるが、「下位50%の資産が僅か2%」というのはもっと驚かされた。
ある意味、コロナ禍は資本主義の本質を露わにしたといえる。政治はこうした富の偏在を分散することが使命である。富の再配分こそが、政治のやらなければならないことである。経済を理由に富める者を更に富ます政治が横行している。貧困層つまり弱者から税の徴収は容易である。こうした事態下では、不平等の進行は激しくなる。
政治はこうした時ほど、学ぶことも負いはずである。格差社会は資本主義社会について回る命題である。富の生産を促すのではなく、社会資本の充実にあわせて富の平準化は政治の命題である。徒な成長戦略は、富の偏在、格差社会が産まれる根源となる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本を先進国と呼ぶ理由はあらゆる方面から見て失せてしまっているのに

2021-10-30 | 格差社会

報道などで日本という言葉の前に、”先進国”という言葉を付けて「先進国日本」という言い方が通例化している。はたして未だに日本は”先進国”と呼ばれるに相応しい国なのか?
上図は主要国の賃金の伸び率であるが、この20年で11%も減っている。極めて大きな失速をしているといえる。3年前に韓国に平均賃金を追い越され、アメリカのほぼ半額となっている。もうすぐ東南アジア諸国に追い抜かれ、安い労働者を呼べなくなるし、下請けにも出せなくなる。
このことを見えにくくしているのが、アベノミクスの第一の矢である、「異次元の金融緩和」政策である。円安と株高を生み、一見日本経済は堅調であるかのように見せかけていたのである。8年間2%のインフレを壊れた機械のように言い続けている。つまり異次元の金融緩和策は成功していないのである。
円安・株高は経済的には動いていなくても、大企業や大金持ちは儲けたように金が入ってくるシステムである。国家国民が潤っているわけではない。アベノミクスは格差社会を創り出したに過ぎない。
博士の取得率も取得者も激減している。基礎研究を、「ヒヨータイコーカ」などという言葉で追いやった結果である。論文提出数は見るかげもない。
国債の発行は群を抜いて高く、財政収支は最悪で、その場限りの短期的政策しかできない日本の政治の結果である。国債の評価が30位まで下落し、信用は低下は著しい。
政治の貧困、政治家の極端な知性などの欠如と低下、それが若年層の無関心を呼び、さらに劣化する。少子高齢化は突如現出するものではないが、無策のまま今日に至りさらに加速を早める。投票率の低さは民主主義の劣化の表在の一つに過ぎない。
現在日本という国の何処を切り取っても、先進国という誇る言葉で説明できるものはほとんどない。報道各社も、先進国という冠詞を日本に付けるべきではない。

ジェンダーギャップ指数(GGI)が群を抜いて日本は低く、156カ国中120位である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

共生社会の実現を訴えた経済学者内橋克人さんが亡くなられた

2021-09-04 | 格差社会
経済評論家の内橋克人さんが亡くなられた。経済学を研究室から外に出して、圧倒的多数の弱者のための、経済を訴え活動されていた。
不安を煽り競争社会へと人々を引きずり出す社会に警鐘を鳴らし、地方の重要性を循環という視点から重要性を訴えていた。菜の花革命と呼び、循環共生社会の実現を試みている。
地域内で食料(Food)と電力(Energy)と福祉(Care)で行うべきと、頭文字をとってフェック(Fec)活動を訴えられていた。地方を重視して循環社会の道や方策を模索されていた。
何より小泉純一郎の時代、竹中平蔵による新自由主義思想による、効率を求めることへの警鐘は手厳しいものがあった。内橋さんの指摘通りの格差社会が厳然と現在存在している。
内橋さんは幼少時空襲の度に、町内の防空壕に避難していた。幼い内橋さんのために設けられた定位置が、防空壕内にあった。ある日の空襲で逃げ込めなかった時、爆弾が防空壕を直撃しあ。内橋さんの定位置を爆弾は直撃しその人だけが死亡した。私の全ての原点はここですと、おっしゃられていた。温厚な口調で手厳しい理論を展開する姿を思い出す。
内橋克人さんのご冥福をお祈りする。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹中平蔵がこの国いた不幸

2021-06-17 | 格差社会
大学教授の肩書に英語で討論できるという実績を掲げる竹中平蔵を、政界に招き入れた人物が小泉純一郎である。小泉は原発について、原子力ムラに騙されたと今更恥ずかしくもなく述べている。だったら竹中平蔵に騙されたことも、公に認めてこの男の悪行を非難するべきである。
小泉はいきなり経済政策担当大臣として招き入れ、その後総務大臣などを経て勢い込んだNHKの民営化提案で小泉と対立、無役になり参議院議員を辞職する。
この間、経済音痴な議員たちに勉強会を開き、新自由主義を叩き込み議員たちは費用対効果や市場が決めるなど、これまでなかったことを言い出すようになり、それが現在自民党に残滓として残っている。
政治を離れた竹中は、大学をも後に離れて実業家への道を歩む。自らが提案したことやアドバイスで作り上げた制度や補助を熟知する立場を存分に、津Gのビジネスに利用し大儲けをすることになる。
コロナ禍にあって前年比1000%増の、竹中が代表を務めるパソナグループの最終利益が目に余るものとなっている。
以下日刊ゲンダイ一部引用、『大儲けした中身は単純である。官公庁や企業から業務プロセスの全てを請け負う「BPOサービス」である。コロナ対策関連事業やオリンピック関連事業にパソナは深く食い込んでいるれるとみられる。
昨年の「持続化給付金」で、当初から電通などと設立した「サービスデザイン推進協議会」が、769億円で受託、746億円で再委託された電通が子会社5社に流し、さらにパソナやトランスコスモスなどに計417億円で外注と、血税“中抜き”は猛批判を浴びたが、とりわけパソナの受注費は約170億円と際立つ。
五輪関連事業でも大会組織委員会と「オフィシャルサポーター」契約を締結、先月26日の衆院文科委員会で「人材派遣サービスはパソナしか許されていない。43(の競技)会場の派遣スタッフを頼むときはパソナに(仕事を)出さなくてはいけない契約になっている」(立憲民主党・斉木武志議員)と、事実上の独占状態なのだ。
究極の買い手市場だからか、パソナの五輪有償スタッフの募集要項によると、時給は1650円(深夜時間帯は125%の割増賃金)、日給にすれば約1万2000円程度だが、組織委と委託先の広告代理店との契約書や内訳書には人件費の1日単価は35万円であるが、関係者によると実態は4分割されていて80万円になると証言している。
ピンハネ率は97%。代理店からの独占委託分もあり、パソナは大儲けする実態が浮かんでくる。』
竹中平蔵が、「オリンピック中止の意見は間違っている。開催を論議することは間違っている。世界に約束したのだからやるべきだ。」というのは、中止されると儲けがなくなるからと言っているのである。
菅が総理就任でまず官邸に呼んだのは、総務副大臣だった時の上司になる竹中平蔵である。
250年前の富国論を掲げる新自由主義は、市場は神の手、労働者は貧困になる自由がある、などと格差を煽り、竹中自身は金の亡者、欲望の権化となり利権をあさるのである。
竹中平蔵がこの国を私欲によって堕落させた。私たちは竹中が日本にいた不幸を実感する。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この1年で富豪の資産が5割増える、格差進行が圧倒的である

2021-04-22 | 格差社会

フォーブス・アジアは、日本の富豪上位50人の合計資産がこの1年で前年比、48%増えて24900億ドル(約26兆9千億円)となったと、今日(22日)発表した。国家が大量に買い上げた株式相場の活況が要因であろう。新型コロナの流行で日本国内では飲食店の倒産や雇い止めが広がるなど貧困層の現状を尻目に、更に格差が拡大したと言る。
2021年版の長者番付によると、上位50人全員が資産10億ドル超の「ビリオネア」となったのは初めてである。1位はソフトバンクグループの孫正義会長兼社長で、資産は444億ドル(4兆8千億円)、2位はファーストリテイリングの柳井正会長兼社長で、420億(約4兆4千億円)ドルである。柳井氏の資産は1年で90%以上増えたのであるが、中国市場が後押ししたのであろう。
上の表は4年前のものである。しかいよく見るとこの表は、下の広がりが不正確である。最下層は全体の46%に、下の2層で67%になり、正確に表現すると上層部が点になってしまう。この時点でも巨大な富裕層が圧倒する個人資産が巨大であるが、現在はさらななる格差が広が蹄るのである。

東西冷戦が終結したとたんにレーガン・サッチャーが資本主義国の勝利を宣言する。と同時に、後に名付けられる”新自由主義”が200年前のアダム・スミスの富国論を掲げて登場する。市場があらゆる価格を決め、経済効果のないものは排除される。なぜアダム・スミスが復刻したのか緒論はあろうが、社会主義国が崩壊した勢いが安易な200年前の富国論を喚起したことは疑いないことである。
以来市場経済最優先、経済成長が至上命題となり世界を席巻する。効率を求めて人々は都会に集まり、経済活動をGDPで評価する。
金で評価されると購買能力が高い方がが勝つに決まっている。大企業はより大きくなり、都会はより巨大化する。資本は資本を呼ぶ。それは金融でも同じことが起きる。
これを是正するのが政治である。ところが現政権は、圧倒的に多い貧困層から金を吸い上げるシステム消費税を導入し、企業には税の優遇や規制緩和を提供し、献金をいただく。
経済を理由に国民の側に立たずに企業側に立つ。政治は税金や制度によって、富の再配分をすることを放棄しているからである。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「こころ旅」と「ポツンと一軒家」に見る地方の過疎の深刻さに胸が締め付けられる

2020-12-30 | 格差社会

サイクリングが趣味で、火野正平の「にっぽん縦断 こころ旅」をほぼ欠かさず見ている。こんなに続くとは思っていなかったが、今月で10年になった。女癖の悪いかつての姿がなく、ほんわりとした人懐っこい火野正平のキャラクターが飽きさせない。
視聴者からの思い出の場所を尋ねるのであるが、廃校になった学校跡が少なくない。荒れた校庭など周辺に比して、校舎が朽ちながらも毅然としたたたずまいを見せていることが少なくない。少子化の傾向を把握せず対策すらしなかった行政の愚を見る気がする。
火野正平が通り抜ける市街地が淋しい。数十年前には相当な建築費がかかったろうと思われる、商店や住宅の閉ざされたシャッターや扉が悲しい限りである。荒れた農地もあれば、懸命に耕されている農地もあるがその多くは高齢者たちばかりである。それに何といっても、農村を走れば廃屋が目立つ。そして火野正平が道を尋ねると、そのほとんどが老人である。その映像を見ているだけで、へき地に住むものとしてはこの数十年の動きが、手に取るようにわかるというものである。

比較的新しい番組、「ポツンと一軒家」は周辺に何もない一軒家を、衛星写真で見つけて尋ねる番組である。このほとんどが山間地の農家で、高齢の夫婦がのんびり暮らしていることが多い。尋ねると数十年前までは何軒もあった集落で、亡くなったか山を下りた結果残った夫婦が多い。多くの場合食べものは自給している。訪問者に新鮮な野菜などを振舞っている。かつての農村には普通にみられた光景である。息子たちが帰って生まれ育った家屋敷農地を管理している場合もあるが、それも時間の問題で、廃村は目前に迫っている。
なかには戦後開拓農協の跡だったりした比較的新しい開拓農村もあるが、廃村となるのであるが、投下された国費は無意味であったのであろうかと思われる。
高度成長経済は2,3次産業で起きている。賃金格差は農村から人的資源を奪って都会へつぎ込んだ。日本が食料を放棄した結果である。食料生産に効率を要求し、大規模化と化学肥料や農薬に依存させ、畜産農家に多頭数化と大量の輸入穀物給与を強要させ、主食のコメさえ食料の安全保障の枠を取り払ってしまった。
農村が疲弊するのは当然のことである。多くの国民はこれらの番組を、懐古から支持するのであろうか、視聴率が高く見ている人が多いのは多少の救いになっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

過疎は深刻であるが、過密はもっと深刻な問題を抱えている

2020-12-01 | 格差社会

日本全国過疎化が問題となっている。あらゆる局面に経済効率が優先され、給与の高い都会、何でも買える都会、若者が集まる都会、流行の最先端を行く都会、会社の本社が集まる都会、有名人の集まる都会、何でも便利な都会になれば人は集まる。
田舎の過疎が進行するのは、都会から人を吸い上げるからである。それも限界になってきた。一昔前までは、都会人には皆故郷が全国に散らばっていた。都会人であっても田舎への理解があった。二世代を経た現在は都会人には、田舎にはじいちゃんばあちゃんすらいなくなった。
田舎農村は、「イナカモン」と言われ、「ヒャクショウ」と言われ時代遅れの象徴的な存在となっている。こうして田舎は少子高齢化の先端を走る。確かに現在田舎は大変である。国が農業など一次産業を擁護しないからである。食糧の自給を放棄したからである。
田舎の過疎は深刻である。農家戸数は減少するし、高齢者ばかりである。しかいながら田舎には人が住むことの出来る土地間があるし、何よりも空間がある。真摯に人間を重んずることになれば、農業の必要性や水や空気を謳歌する田舎の環境は見直されることになるであろう。
その一方都会の過密はもっと深刻である。政治の中枢、経済の中枢として過密化した都会は過密を放棄できない。今回のコロナ騒ぎはそのことへの警告である。資本主義社会は、都会をさらに大きくする、機能を高める、権力も経済力も高めるために過密は進行するばかりである。体制として自らを見直すことはない。新たな力や価値観が生じない限り都会はさらに過密になるしかない。あるいは効率性に背を向けた人たちがわずかながら過密化ら脱するかもしれない。
過密都市は災害に脆い。東京では超巨大な雨水をやり過ごす施設を作っているが、高度のない平地をどのように守れるのであろうか。
都会は便利さと高い所得で、過密が深刻な現状に気が付いていない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港