今年の夏はは異常な暑さであった。温暖化で、北国の北海道は作物が出来るようになって、農 業者は喜ばなければならないという人もいる。根室地方は冷涼であるから、農作物が出来ない。唯一安定して作付できるのが、牧草である。酪農がこの地にあっている最大の理由である。
今年は暑かったことを受けて牧草が好調である。量も品質も悪くはない。家畜用飼料としてその 他に作られているのが、デントコーン(家畜用トウモロコシ)である。背丈が伸びなくても、実が取れるように早生品種が作付されている。作付面積は少ないが、温暖化を受けて次第に増えてきている。
当地のデントコーンは、8月15日までに出穂するとその後の天候が相当悪くても、実が取れるようになる。黄熟後期まで行くことになる。この2年は8月20日過 ぎに出穂するが、秋が暖かいので何とか黄熟してくれる。刈り取り時期は11月になってしまうほどになる。
ところが今年は8月10日には、出穂したのである。実のなりも良い。最高の年と思っていたのであるが、ここに来て葉が枯れてしまった。一斉に葉が褐色になってしまった。葉に水分がなく何もしないと、立ち枯れてしまう。もう収穫に入ってしまった農家も出ている。今年の春の多雨か夏の酷暑が原因であろう。
ススモン病(煤紋病)というらしい。作付限界の地域で起きる病気のようである。なんとか実は獲 れるようであるが、黄熟前期という状況である。抗病性の強い品種を今後考えなければならないようである。
マルチ(畝にビニールを張って保温する)を行っているところのデントコーンは、何とか無事のようである。しっかりとしている。今後の参考になるだろう。秋の収穫を待っている、タンチョウたちが今年はどうなるなるか心配である。