そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

原発の事後処理とその行方

2011-04-17 | 原発と再生可能エネルギー

 原発の後処理がどうも納得がいかない。今日(17日)東電は、原子炉110417 を安全な状態に冷却処理するまで、6~9カ月かかると発表した。

 残念なことに、地元住民や自治体は彼らの言葉を信用していない。願望でないかとか何を根拠にしているのか解らないという、覚めた反応が圧倒的である。

 これまでの無責任な態度を見ていると当然である。未だに冷却すら思うに任せないまま、冷却水の状態ばかりを延々と説明する。こんな状況で、終息の期限を示されてもだれも信用しないのは当然でもある。

 工程表を見ても、施設内に起きていることの詳細が解っていない現110417_2在、この取り組みの進捗状況は誰も解らないであろう。

 被害者補償の算定が、経済産業省がやることになっている。この省は原発の推進を中心になってやっていたところである。いわば加害者であるが、事件の加害者が損害算定をするなどとは、一般社会では あり得ない。被害者の目線に立ってこそ、実状が解る言うものである。

 例えば、枝野官房長官は単純に、家畜を移動する費用も持ちますなどと発言し、酪農家に現状を知らないとバカにされていた。牛など移動して、持って行くところがあるわけないだろう。

 経済動物を、同じ仲間が汚染したままひき取るるわけにはいかないだろうし、公共牧場に今持って行けるわけない。第一搾乳施設などない。

 家畜の移動など、通常の人が出来ない。それなりの車や施設や経験者がいる。

 年が明けて、宮崎が大量に牛を買い始めたので急騰していた牛の価格であるが、3月になって価格が急落した。移動する家畜車が、震災で不足したのが原因である。

 多分くこうした机上で計画を建てる人たちには解らない問題が、原発処理に多く付きまとうことになるだろう。

 たとえ9カ月でも短いのではないか。この工程表を見ても、廃炉にするための作業とは書いていない。東電は未だに復活を考えているのであろうか。

  現場で懸命に危険を冒して作業する人の苦労には頭が下がる。しかし、戦場にいくら美談があったとしても戦争の称賛に繋げてはならない。

 原発は未来に負の遺産を残すrことになる、極めて危険な施設であることを、この事故で国民が一様に実感すれば、今回の事故の唯一の意味合いとして評価したいものである。

コメント (1)
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