国民民主党の衆議院選挙で打ち出した、103万円の壁が大きな話題になっている。以前管理職として務めていた時に、この103万円の壁で臨時雇用の方々に大変迷惑をかけた経験がある。
8人ほど臨時雇用をパート雇用していたことがあった。全員が主婦で多忙な立った作業なので、人数を増やして短時間雇用をしていた。担当課長の手違いで、その年2名の方に103万円を超える金額を給付したのである。それで所得税が自身にかかり、旦那の扶養手当が外され(このことは企業ごとに差があるのでテレビではあまり触れることがないが意外と大きい)、相当な金額になってしまった。
多い方の方は、確か103万円を3万程越えたのであるが、45万円ほど減収になったというのであった。
そして驚いたのは、この103万円は30年近く据え置かれたままであった事である。この間指標になっていたはずの初任給は1.72倍になっていてたが、全く変えていなかったのである。
税制については絶対野党に口を出させたくない自民党は、国民民主党の主張では7~9兆円税収が減ると言ったことである。横暴の極みである。国側の台所を優先し国民の側のことなど考えていないのである。国民にしてみれば減税になるともいえるし、その金が市場に出るともいえる。
何よりも、女性の社会進出を抑制してきた制度であることを認識するべきである。
更に企業の大きさによって、106万円、130万円の壁があり社会保険料の負担が生じる。国民民主党はその分まで見ての、178万円を主張している。
但し、社会保険料の負担はやがて年金の増額という形で本人に還元される。
税金は12月閉めである。ただでさえ人出不足の日本である。特に単純作業は暮れの忙しい時期に(主に)女性が働きたくても働けない環境を作っているのである。
何より、自民党が握って離さなかった、野党の存在を許さなかった税制委員会を公開することができたなら、それは今回の選挙結果の最大のメリットと言って過言でない。
しかし、言い換えれば年収178万円までは使い捨てのままでよいと言う事だ。
何時まで経ってもアルバイト人生からは抜け出せないな!