そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

アフガン侵攻から何も学ばないアメリカ

2021-08-30 | イスラエル

もう一度繰り返すが、アフガンのことはアフガンに任せるのが原則である。アメリカが20年かかっても、ソビエトが10年かかっても、アフガニスタンを結局支配は出来なかった。日本が中国東北に作った傀儡国家満州も同じである。
アメリカが20年かかって、220兆円も投資していながら、撤退を決めたら僅か3カ月で何故タリバンが全土を支配することができたかを、考えるべきである。
アメリカの撤兵で大きな障害が抜けて、アフガニスタンの国内の戦いが再燃している。ISホラサン州と名乗る過激集団が、功名を上げるためかタリバンへの対抗か、自爆テロをして国内外へ組織のアピール訴えている。更により穏健とされる北部同盟がこれに加わることになる。
アメリカはISの自爆テロに対し、感情的に暴力的報復を行っている。アメリカのアフガン侵攻の思想がそのまま生きている。更にバイデンの甘い見通しが、事態を悪化させている。
アメリカのISへの無人機による空爆で、児童6人を含む9人の民間人も犠牲になっている。アメリカはどこのだれを殺害したかも明らかにしない。
アフがにスタンの状況は、西欧の価値基準で報告されるる。アメリカ撤退決定時点で、カラシニコフで武装するタリバンはせいぜい7万人程度に対し、アメリカ武器を動かすアフガニスタン政府軍は30万人もいた。政府軍兵士はどこに行ったか分からないが、バイデンの予測を大きく上回るタリバンの国土の占拠で多くの武器が残されることになった。
これからしばらく続くであろう内戦という混迷は、アメリカの国際法に抵触する侵攻が造り出したものである。そしてそれは20年続けても達成されることなく、混乱と内戦と武器を置き土産にしたのである。

もしアメリカがサウジアラビアの金満家らが、何故アメリカを憎んでいるかを理解することができていたなら、もしアメリカが武力に拠らない報復を220兆円もの金で行っていれば、このような混乱などおきもしなかった。
現在の中東の全ての混乱、イランの内乱もシリアの内戦もレバノンの混乱も、もちろんISの出現もなかった。世界は不法にも金と暴力で傀儡政権を作り、侵攻するアメリカを叱責するべきなのである。
今日のアフガニスタンの混乱からはこうしたことを、アメリカは教訓にするべきなのである。

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