北朝鮮が人工衛星を打ち上げると言い出して、周辺諸国が大騒ぎである。ご先祖様を敬うために設けられた、お祭りの日程
を考えると、米朝会談の思惑も日程も理解できる。
自分たちの失政で飢えさせている国民に、アメリカから核を餌食におこぼれをもらうことになった。核の威力は、武器として政治交渉に使えるところにある。だから、北朝鮮は今後も手放すことはない。
彼らはイベントのために、ミサイルの打ち上げをやるタイミングを見計らっていた。何の経歴もない金正恩が計画したとは思えない。取り巻きが(多分軍の)、計画したことである。
彼らの交渉を、瀬戸際外交と呼ぶのは勝手であるが、一喜一憂するようだと、彼らの思うツボである。中身のない「強盛大国」を演出する下地を手助けするだけである。
またこのお祭りに合わせて、最高人民会議が召集される。どうやらそこで金正恩坊ちゃまを、国防委員長に選出するようである。
さらに北朝鮮労働党代表者会議の開催も予定されており、ここでも坊ちゃまは、総書記に選出される見込みであるといわれている。
金日成の生誕100年に当たる、4月15日の「太陽節」には金正日広場で、強盛大国宣言をするとみられている。韓国情報当局によると、北朝鮮は「太陽節」に合わせ、年間予算の半分近くを投じるとされている。
自由アジア放送によれば、北朝鮮の地下資源は昨年は前年度の倍の、18億ドルにもなったそうである。国民生活とは無縁のセレモニーのため、金が必要だったのだろう。
すべてが後継者を、金メッキで飾り立てるためのセレモニーである。ミサイル発射にマスコミを通じて、大騒ぎしてネガティブキャンペーンを張るのは、北朝鮮の思惑通りである。