そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

金正恩にもてあそばれるトランプ

2019-02-09 | トランプ

トランプが一般教書で「もし自分が大統領に選ばれていなかったら、北朝鮮との間で大規模な戦争が起きていただろう。北朝鮮は核兵器実験を行っていない。ミサイル発射も15カ月行われていない」と自慢げに話した。
更に「やるべきことは多く残されているが、金正恩との関係は良好だ」と誇らしげである。2回目の米朝首脳会談を今月27、28日の2日間、ベトナムで開催すると
昨年シンガポールで会談したが、完全非核化を金正恩が約束してくれたとタラタラ述べていたが、工程など何も論議もしていない。昨年の米朝会談は全く実績もなく、膠着したままなのである。金正恩は経済制裁の解除もなく経済支援もしないトランプに業を煮やし、習近平に擦り寄った。幸いなことに、米中対立がトランプの尻を叩いた格好になった。
トランプが唯一、”歴史的”でおれしかやれなかったというトランプの自負は、他のことは何もできなかった外交の裏返しである。金正恩は、中国とロシアそれに韓国を巧みに取り込んで、裏は固めてある。そこで十分トランプをじらせての今回の交渉である。
もうすでにトランプはどんな条件でも飲まざるを得ない、と宣言しているようなものである。北朝鮮が核を完全に廃棄するとは思えない。核は遺棄の行程の
8カ国が時間をかけて取り組んだイラン核合意は、核軍縮への一つの模範になるはずであった。完全放棄などではなくその工程や条件の検証といえるものであったが、トランプはこれを離脱した。それでは北朝鮮に完全放棄を言えるかとなると、大いに疑問が残る。
トランプが金正恩のからめ手を、アドレナリンを上げずにかわすことができるとは思えない。あいつが悪いと言って離脱するか、丸呑みしていい加減で中途半端な妥協で終わるかどちらかである。
そのどちらでもいい。金正恩が核を持ってませんと宣言してくれるなら、完全放棄でなくても、不十分であっても前進であるとは思える。何処に落としどころにするかの器用な裁量などトランプにはないことを見越した、金正恩にもてあそばれるだけといえる。

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