ジョンズ・ホプキンス大学の遺伝子研究によると、現イスラエル在住のユダヤ人の97.5%は古代ヘブライ人のDNAを全く持っていないというのである。従って彼らはセム人だけでなく、パレスチナの地の古代との血縁が全くないと言って良いのである。
一方、パレスチナ人在住の80%は古代ヘブライ人のDNAを持っているため、本物のセム人といえるとのことである。
セム人(族)とは、セム系の言語を継承してきた民族の総称で、中東、西アジアや北アフリカ、アラビア半島に分布する。アラブ人、エチオピア人、ユダヤ人などである。ユダヤ人もセム人である。ヘブライ人とユダヤ人とはほぼ同義語である。
2000年も世界各国に散らばっていたのであるから、多くの非セム系の人達の交わりがあって当然である。自らをユダヤ人として伝統や文化、宗教や言語などは繋いできたとしても、パレスチナに移住した現イスラエル人たちにはそうした伝統が、脳の中にしか存在しなくなってきているといえるのである。
科学的にも肉体的にも、2000年前のヘブライ人とは無縁の「ユダヤ人」たち、が母なる大地”乳と密に流れる”パレスチナの地にダビデの旗を掲げても、ほとんど意味がないことである。
ましてや2000年も住み続けてきた、ヘブライ人の血が濃いパレスチナ人の方にこそ居住する権利がある。ましてや殺戮と収奪を、外国でたんまり儲けた財力でおこなうイスラエルの側にこそ根拠が希薄であり、反倫理的で非人道的行為と言わざるを得ない。