「北海道牛乳」には必ずこのような放牧風景が、かならず添付されている。とりわけ本州方面の人たちは、北海道の酪農にこのようなイメージを強く持っている方が多い。確かに、一昔前までは、いやもう二昔前になるかもしれないが、このような風景は一般的でした。特に私の住む、根室地方では原風景となっていました。
時代jは変わり、農業にも効率が求められ、農家が経済的にも自立するべきだと、誰かが言い始めたのか経済原則を優先する波の中へ放り込まれるようになりました。関税のかからない、安価な穀物を大量に投与して搾って、高価な牛乳や肉それに玉子に変える方が儲かるのです。BSE発生もこのような背景から生まれたものです。
最近気になるコマーシャルがあります。「牧場のおいしさを詰め込みました」などと、牛乳を宣伝している。そんな牛乳などほとんどない。僅かに、私たちの地方でいくらかは行われているが、それも個別化できずそれぞれの牛乳は混入される。草だけで搾られた牛乳を消費者が手に入れることはできない。牛乳成分の多くは輸入穀物に依存している現状で、牧場のおいしさは求めるべくもない。
草を主体に飼われた牛乳や牛肉が、人の健康にも良いことが最近にになってわかってきました。さらに、草地管理など環境にも、農家の労働にも、家畜福祉(家畜に負担をかけない)健康にも、家畜ごとの収入も良いことがわかってきました。しかしながら、穀物輸入・販売業者が巾を利かす日本では、当分穀物他給畜産が続くことでしょう。
これからは二分化していくということで、いいのではないでしょうか。「安ければよし」とする人はMJ社のような安さ勝負のものを常用すればいいし、僕のアトピーのように、食の危険性を察した人は、高くてもよいものを求めていく。僕なんか貧乏なので、高いの買うのは大変なんですけど、きちんと作られたものは味が素晴らしく満足度が高いので、決して損をした気持ちにはなりません。
食の品質勝負というのは、一昔前は絶望的だったかもしれません。しかしいまや子供の1/3が何らかのアレルギーを持つ時代です。いいものをそれなりの値段で売ることは、決して不可能なことではないし、それは作り手にとっても消費者にとっても、幸せなことではないでしょうか。特にネット直販が発達している現在では・・・
ネット直販って、考えてみれば不思議な経済現象ですよね。おそらく個人取引の多くは、税の申告もなく、経済産業省の統計から漏れてしまう経済行為でしょう。僕は何年か前に宅急便の仕分けのバイトしたことがあるけど、直販食料の荷物は本当に多いです!! こんなに裏で流通してるんだ、と驚きました。米とか、果物とか、重いから余計にインパクト大。(笑)
しかしやはり、問題は値段ですよね。2倍もしたら敷居は高いっス。なんとか「500ミリパック150円」ぐらいで品質確保できたら、買う方としても買いやすいのですが。
ちなみに、大手企業で品質の差異はあるものなのでしょうか? 僕はわりと小岩井は良心的かなという感じがしていなくもないのですが・・・