ロシアのウクライナ侵略から今日で一年経った。ロシアの軍事進攻を懸命に理解しようとする人たちも日本に存在する。
しかしながらどのように擁護しようとも、戦争が殺人行為であることには間違いがない。ウクライナ軍は、ロシア軍の死者を1月末で13万7780人としている。その一方ウクライナ軍の兵士の死者数は1万~1万3千人と述べている。
ロシアのメディアの発表でも、ロシア兵の死者1万人、ウクライナは5万人という程度である。
戦死者数の食い違いは余りにも大きいが、両国合わせて戦死者は10~25万人に及んでいるものと思われる。現在トルコシリア大地震の死者数は5万人を越え悲惨な現状であるが、これは天災である。翻って、ロシアのウクライナ侵略はこの数倍であるが、これは人災である。いかに戦争が愚かな行為あるかが解るというものである。しかも戦争は現在進行形である。
今日国連は総会(193カ国)で、緊急特別会議を開き、ロシアに対し即時ウクライナ侵攻の停止と撤退を求める決議を行った。賛成国142か国、反対国7,棄権国37であった。
反対国が僅か7カ国に留まったことはとても大きな意味を持つ。プーチンが敵国と繰り返す西側だけが、反対しているのではないことが鮮明である。ロシアに正常な民主主義が機能していれば、プーチンは失脚するはずである。
ロシアは、2月か3月に大々的に攻勢に出るとの情報もある。こうした国際的な状況に加えて、国内で愛国心だけで戦争を正当化するには限度がある。
戦闘員の量も質も相当厳しいものが予測される。今後もし攻勢に出て戦果がなければプーチンの政治生命が終わりを迎える可能性もある。
この戦争はプーチンの退場でしか解決されない。政権内での交代か暴力的な結末かわからないが、プーチンの退場でしか終わることがない。