みなさん、おはようございます。
連載「イマジネーション・トレーニング法」の時間です。
よろしくお願いいたします。
さて、
ここのところ、わたしは「メチエとイマージュの稽古」
を一生懸命にやっていて、
それは今回もまったく同じです。
しかし、「即興」というものが、わたしの稽古のなかにはいつもあって、
これを、ここでよく考える必要があるなと気づきます。
改めて考えると、
「メチエのある即興」、「基本のある即興」は、音楽では「インプロビゼーション」と呼ばれていますが、
わたしもわたしなりに、「画面のインプロビゼーション」をしています。
こういう「即興」の考え方は、以前からあり、
いまよりずっと素朴な考えでしたが、
これを「リバティ・バランス・セッションズ」、などとも呼んでいました。
一種の「アドリブ稽古」です。
必要だと思う場合、
いまでも「らくがき」的なやり方をしています。
そして「自由」というものが、わたしの大きな課題で、
さしあたりそれは「画面の自由」です。
これがどうあるべきか考えてみます。
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「メチエ」と「即興」が
どう関係するかというと
それは、おそらく「イメージだし」と「アイデア・デッサン」の問題になると思います。
「イメージだし」とは、
以前書いたことのくりかえしになってしまいますが、
まず「手を動かして、具体的」に、つまり即興的に、
画面を育ててゆくことです。
これをしてゆくことが「アイデア・デッサン」です。
とはいっても、画面というものは、ひとつの「秩序」を持っているもので、
そうでないと、いい画面にはならず、
「イマジネーション・トレーニング」
の場合はとくにそうですが
自分の持っている固有の「画面パターン」(「プリミティブ・パターン」)があり
これはそんなにころころ変わりません。
また、色構成とか、画材や紙の特徴などを考えてみて、
ジャズの「インプロビゼーション」に、
ハーモニーやリズムの勉強が、実用できるかたちで求められるように
「画面の調和やバランス」というものを、それなりに把握できないと
なかなか魅力的ないい「画面」はできてゆかず、
そういうことを、「イメージ」というものを使って勉強してゆく必要があります。
それがつまり「イメージだし」という作業の具体的な内容になるかと思います。
つまり「メチエの勉強」を、「イメージだし」と「アイデア・デッサン」という形で、具体的にやっています。
試行錯誤の試みを毎日繰り返しています。
これが「テクニック的な意味でのインプロビゼーション」です。
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そして、「メチエと自由」がどう関係するかを考えますが、
それは「自分が自分らしくあることの追求、方法論」だと思います。
深く無邪気で陽気でありたいと願っています。
「自己探求」ということ、「自分を掘り下げること」
それはつまり、禅でいう「悟り」に類似し、
わたしは瞑想も座禅もしませんが、
いまのわたしなりの勉強の範囲では、「もののあはれをしる道」
という本居宣長の「紫文要領」での指摘、藝術観に、一番共感を覚え、
自分をよくしてゆくものとして、
日々画面に取り組んでいます。
これがわたしなりに考えてみた「画面のインプロビゼーション」というものです。
〇
さて、今回は「インプロビゼーション」としての「イマジネーション・トレーニング法」
について、
原則的な話しをまたしてみました。
こういう風にして、
毎日のように
こつこつ勉強して稽古しています。
これが、藝能や稽古、また「道の脩養」に志しているみなさんの
なにか参考になればと願います。
ではまた次回お会いしましょう。
読んでくださり、ありがとうございました。
( つづく )
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