イマジネーション・トレーニングの日記〜わたしの藝と稽古の記録

パターンやイメージを探求するために絵を画いています。

イマジネーショントレーニングの実際問題、その3

2021-03-30 10:40:22 | 日記


おはようございます。

「イマジネーショントレーニング法」連載、第八回目となります。

「イマジネーショントレーニング法の実際問題」のつづきですが、

「イマジネーショントレーニング法」で、まず学ぶべき重要なテーマは「まず待つ」ということです。

これを最初に勉強します。

百姓仕事と同じで、

基本的な作業、

田植えや肥料など、をしっかりして

定期的に草むしり、水やりなどの作業はもちろんするのですが、

「稲をむりやり伸ばそうとして引っ張って抜く」

などが、絶対にやっては駄目なことで、

「することをして待つ」というスタンスがいちばん重要です。

「つくるよりできる」です。

ここを間違って

なにかをしよう、達成しようとして頑張って焦っても、まず成功しません。

むろん達成する見込みというのは、100パーセントではなく、無保証無担保で、

「今度こそもう駄目か」とは、いつも思うものですが、

スランプとはわたしの仕事のいつものありようで、

「するべきことをしつつ待つ」という姿勢は作業の中心です。

これは「祈る」ことにも通じます。

クリエイションとは基本的にそういうもので、

どんどん機械的にできる作業は、いまはパソコンが人間よりもうまくするでしょう。

わたしもこの原稿がすすまず、今回はかなり悪戦苦闘してきました。

そうしているとだんだん見えてくるものもあり、

それはだいたい「わかってしまえばあたりまえ」のことばかりです。

わたしはいろいろの「藝談」を眺めるのが好きなのですが、

心理療法やら、数学などの「藝」の世界でもこれは鉄則のようです。

「イマジネーション・メモワール」を思いついたときにして、

日々、「イマジネーション・デッサン」の画面に取り組んであれこれしていることも、

いわば百姓の野良仕事のようなものです。

そしてどうやらこの原稿を毎月、ちょっとずつ進めるには、

だいたい2〜3回分の下原稿を用意してからアップしないとややこしいことになりそうで、

このあたりから、アップのペースも少し遅めになります。

「ああそういう作業をしているんだな」と温かい目で見守っていただけたらと希望しています。

また次回お会いしましょう。


(つづく)


イマジネーショントレーニングの実際問題、その2

2021-03-13 22:23:50 | 日記



こんばんは。

「イマジネーショントレーニング法」連載第七回目です。

今日は「イマジネーショントレーニング法の実際問題」の二回目として

「アイデア・デッサン」、「アイデア・スケッチ」について

もうちょっと詳しく説明して、また、具体的な画材についてもお話しましょう。

正式にはこれを「イマジネーション・デッサン・ノートブック」と呼んでいます。

以前にも触れていますが、

アイデアスケッチ、アイデアデッサンとは、

安価な「らくがき帳」などに自由に画いてゆく稽古です。

あれこれ実際にやってみて試行錯誤する場であり、

考える場、

実験する場

研究する場

でもあり

絵を画くことによって絵を画く能力自体をトレーニングする場です。

わたしは「無印良品」のB5の「らくがき帳」を使っていて、

一冊がたしか90円で、現在8巻目です。

また、無印良品の「らくがき帳」は、B4のものも使っています。

大きい紙がいい場合もあり、小さい紙のほうが作業が進むこともあります。

必要に応じて

スケッチブックや

クロッキー帳

水彩和紙

書道半紙

なども使っています。

わたしは鉛筆を使うことは少なくて、主に筆ペン(パイロットの「瞬筆」)を使いますが、これははっきり趣味の問題で、

稽古を始めたころは、無印良品の12色の色鉛筆や、クーピーペンシル、パステルなども使い

また、「ネオピコカラー」という「色ペン」などもときどき使っています。

これは手当たり次第、使えるものを使っているという感じです。

そして「らくがき帳」は稽古の最初のとっかかりとしてはよかったのですが、

画材に水彩絵の具や、アクリル、顔彩、またポスターカラー、などを使うようになってからは、

「らくがき帳」ではちょっと使いづらいので、

「淡月」という「水墨画帳半紙(水彩和紙)」を主に使うようになりました。

一冊20枚で、700円ほどです。

紙がばらばらだとなにをしているかわからなくなってくるので

ダイソーの安価なB4の「クリアファイル」に作品を入れて保管しています。

これを仮に「アンソロジー」と呼んでおり、

「アンソロジー」は現在、20巻ほどです。

わりあいとできのいいものをこういう形で保管して、

写真を撮って、iPadの「ライトルーム」というアプリにも整理しています。

これも広い意味での「イマジネーション・デッサン」になると思います

かなりの量をこなすことが大事で、

自分の絵の才能に悲観的になることはたしかに多いですが

ではどうやったらいい絵が画けるかを具体的に考えるための

「端的具体化」の場として、

自分なりにあれこれやってみるには

毎日毎日の「アイデアデッサン」の作業はとてもいい方法だと感じています。

ずっと考えていて、つぎになにを書こうかと迷っていたのですが、

細かい技法の問題に移るまえに

「イマジネーショントレーニングとはどんな作業か?」

ということの説明をしたほうが親切そうだと思い、

そういうことを次回はちょっとお話してみようと思っています。


(つづく)

イマジネーショントレーニングの実際問題、その1

2021-03-03 10:13:09 | 日記


こんにちは。

「イマジネーショントレーニング法」、連載第六回目となります。

実際にいろいろ手を動かして理論を現実化してゆくと

そこでさまざまなできごとや課題にぶつかると思います。

今回から、わたしが準備した道具、また出会った課題についてなどをちょっと書いてみようと思います。

まず最初に出会った課題は

とにかく絵がかけない。

どうやったらいいかまったくわからない。

という問題です。

一枚二枚と描いても、あとはどうしたらいいかよくわからず困惑する人もかなり多いと思います。

これはわたしも稽古を始めた当初からぶつかった問題で

いまでもときどき出逢う課題です。

まずはモチベーションの問題があります。

毎日一定のペースで画いてゆくというのは

やってみるとよくわかると思いますが

けっこうなハードルで

これができる人は絵に向いていると思います。

そして毎日毎日楽しく元気に絵が画けるという人はかなり珍しいのではないでしょうか。

つまりここにイマジネーショントレーニングの第一の難関があります。

アトリエまで持つ必要は差し当たりありませんが

毎日絵を画ける環境が必要です。

そして紙、自分に合った紙が十分にある必要があり

むろんあまり高価なものだと

毎日じゃんじゃん使うわけにはいかないでしょう。

人によって一枚の作品に集中する時間はずいぶん差があって

わたしは油絵はしたことがなく、これについてはよくわかりませんが、

最初は十分な分量の紙を持っておいた方が

精神的にもゆとりになり

無難な選択肢ではないかと思います。

また基本的な画材がどうしても必要で

ある程度の画材を揃えるにはかなりの金がかかります。

これがないと毎日制作をするのは難しいと思います。

ここでなにをするかですが、

わたしの場合には「アイデアデッサン」「アイデアスケッチ」というものが非常に役に立っています。

というわけで次回はこの「アイデアデッサン」についてもうちょっと詳しく書いてみようと思います。