多肉植物に陰らず、「根腐れ」ということが常に話題に上るのだが・・・・。
一口に「根腐れ」と言っているが、実は、その中には「生理的な根腐れ」もあるかとは意外に知られておらず、両者を混同する人がほとんどだろう。
が、この事を知らないで苦労をしている人は意外に多いのではなかろうか。
これはハオルシアの「万象」を鉢から抜き、培養土を落としたところです。
見ればわかると思うが、太い根が2本腐っています。
が、これは「生理的な根腐れ」であって、何も心配はいらないのです。
何故なら・・・・。
これは左側の太い腐った根を取り除いた後です。
中央の白くて長く伸びているもの。
これは腐った根の中を伸びていた新しい根です。
そう、これは生理的な根腐れなので、新しい根の成長に何ら問題はないのです。
前にも書いているが、軟葉系のハオルシアの根は、ほぼ2年か3年すると根の寿命が終わり、自然に枯れてしまうのです。
寿命を迎えて枯れたので、病的な根腐れとは違い、他の根に悪い影響は出ないのです。
ちなみに、この画像を見ればわかると思うが、冬でもこのように元気な根を伸ばすので、コツさえわかれば冬でも植え替えはできるのです。
それと。この画像でもわかるように、植え替え時でも土は乾いていません。
根腐れの原因を「水のやりすぎ」だと思っている人がほとんどだと思うが、水に原因を押し付けていては上達は望めないだろう。
万一根腐れが起きた時は、水以外の原因を探すことです。
2019.01.27.
この記事は5年半前に書いているが、ここで少し補足説明を。
本文中で「生理的な根腐れ」と書いてあるが、正しくは「生理的な根枯れ」というべきかも。
「根腐れ」と勘違いされがちなのだが、実はこの「生理的な根腐れ」。
実際には、寿命が来た古い根が枯れて新しい根と交代するための現象であって、腐るのは根が枯れた後です。
そう、枯れた後に腐るのであって、これは何の問題もないのです。
これは球根類にもよく起きる現象で、これを根腐れだと勘違いして騒ぐ人も多いので。
ちなみに、根腐れを恐れて水遣りを極端に減らす人もいるが、これが原因で根腐れを起こすこともあるのだがね。
サボテンや多肉植物は「乾燥に強い」とか「乾燥を好む」「乾燥に耐える」というが、それは地上部だけの話であって、新しい根や細い根は乾燥を嫌います。
なので、水やりを減らすと新しい根や細い根から枯れ始め、あたかも「根腐れした?」といった感じに。
が、これは水やりを減らした結果起きる現象であって、「本当の意味の根腐れ」とは違うのでね。
根の張りが悪いのも「水不足」が原因の場合が多いので、その点にもご注意を。
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