リリオーの日記

気が付いたことを書きます。

おでん物語

2006-10-03 16:26:00 | Weblog

秋風が吹き始めると鍋物が恋しくなるね。その一つにおでん。
関西では関東煮と言う。「かんとうに」ではなく、「かんとだき」
関東煮は江戸時代末期に流行した「煮込み田楽」が関西に伝わったものと言う。
子供の頃、遊んで帰ってきたら昆布だしのにおいがプーンと香ってきて、「おかあちゃん、晩ご飯、関東煮やな、嬉しい」と喜んだ。丸いお膳に家族みんな囲んで食べる関東煮がたまらなくおいしく、いっぱい作ってくれたのにあっという間に鍋が空になった。でも、私はコロと大根が嫌いだった。所狭しとコロが入っていて「お母ちゃん、こんなん、口の中でグジュグジュしておいしない、嫌いや 」「何でも食べなあかん、食べ」と怒られた。コロやさえずりが高くて数が少なく、買うのも躊躇する今の時代がくるなんて、その頃は思いも寄らない出来事だった。
商店街にも関東煮が売っている出店があった。その様に関東煮は庶民の食べ物だった。それなのに今は何だ。関東煮と言わず、おでんと言い高級素材を使ってコースとして出す店もある。私も行ったことあるけれど、何か気を遣いながら「美味でございます、オホホホ」と言いそうだった。おいしかったけれど。
関東煮も偉くなったものだ。

たかが、おでんと言う無かれ、されど、おでんか