「ムーンふじ」
■ムーンふじとは?
●袋掛けで遮光栽培されたふじ
最近登場したムーンふじは新しい品種と言う訳ではなく、長野県で果実に二重構造の袋を被せて日光に当てずに育てられた「ふじ」です。あれ?「ふじ」って「サンふじ」じゃない物は袋掛けするんじゃなかったっけ?と「ふじ」に詳しい方は思われるかもしれませんね。そうなんです。一般的な袋掛けされる「ふじ」は仕上げに2か月程日光に当てることで、袋掛けしない物よりもより均一に赤く色を付ける事が出来るんです。しかし、このムーンふじは、収穫ぎりぎりまで袋を被せたままにすることで淡いクリーム色に仕上げています。
そうすることで、通常色付きが良くなるように木の下に反射シートを敷いたり、果実が影にならないよう葉を摘み取ったりするのですが、その手間を必要とせず、更には葉を摘まないので、太陽を浴びた沢山の葉からたっぷりと栄養分が果実にまわり、糖度が上がるのだとか。
この栽培方法は近年袋掛け栽培が減り、サンふじ中心になってきたことを危惧した資材メーカーから相談を受けたJAが知恵を絞り、2010年に農家に提案したのが始まりとの事です。
●ムーンふじの特徴
形や大きさは「ふじ」そのものですが、最大の特徴は表皮の色です。「ムーンふじ」という名にふさわしいまさに登り始めたとこの満月のような色をしています。上部にはうっすらと紅が差しているものも多いです。
果肉は柔らかくジューシーで、蜜入りになるものが多いようです。今回入手した物もいずれも蜜が入っていました。糖度は15~16度にもなるとの事で、酸味が穏やかなのでとても甘く感じます。
ただ、終始袋をかけ、箱入り娘のように育てられている為とてもデリケートで、リンゴ同士が当たったりするだけでもその部分の色が変わり傷みやすいようです。
■主な産地と旬
●主な産地
ムーンふじは長野県で2010年に試験栽培が始まり、まだ本格的な出荷が始まって数年目です。現在はJAグリーン長野など長野県のみの生産となっています。生産量は年々増えているようですが、まだ希少なリンゴとなっています。
●ムーンふじの収穫時期と旬
収穫は11月中旬頃から始まり12月頃まで続きます。食べ頃の旬は11月下旬から1月頃までとなります。
*https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/apple-moon.htm より
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