「食材探検 おかわり!にっぽん NHK 「春にら 高知県」
元体操選手の田中理恵と川島宙シェフは、高知県香南市で「春にら」に出会う。みずみずしく生でもおいしい「にら」が、現代スペイン料理の技でご飯のおかずに変身する。
今回の食材は、高知県香南市の「春にら」。元体操選手の田中理恵と一緒に探検するのは、大阪に店を構え現代スペイン料理で人気の川島宙シェフ。朝まだ暗い5時にハウスを訪ねると、切り口から水が滴るほどみずみずしい「春にら」の収穫真っ最中。そのまま食べても甘い「にら」。刻んでかつお節・生卵と混ぜたご飯は絶品。川島シェフは、現代スペイン料理の技を駆使、「春にら」を生のまま使い、ご飯に合うおかずに変身させる。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201405141930001301000 より
高知県香美市・香南市(にら)
温暖な気候のもと お日さまをたっぷり浴びたにらを周年出荷
土佐香美農業協同組合
営農経営指導課 西村 尚
産地の概要
JA土佐香美は、高知県中央部の香美市(物部町・香北町・土佐山田町)と香南市(野市町・吉川町・夜須町・赤岡町・香我美町)にまたがって位置し、平成6年に旧8町村の8JAが合併して誕生しました。管内でのにら栽培の歴史は古く、栽培が始まってから40年以上にもなり全国的にも有数の産地です。
管内のニラ栽培は、昭和33年に野市町においてトンネル栽培で始まりました。その後、昭和38年に土佐山田町で栽培が始まったのが最初です。それから徐々に周辺の地域に広がり、昭和44年ごろの簡易パイプハウス導入と同時に栽培面積も急増しました。比較的、軽作業であることや単価が安定していることから栽培面積も増加傾向にあります。
一年を通じて太陽いっぱいの温暖な気候と、管内を流れる物部川水系がもたらす豊かな水と肥沃な土壌の恩恵を生かして、果樹ではゆずや温州みかん、平野部では施設園芸を中心にやっこねぎ、メロン等の栽培で全国的にも有名です。その他にもピーマン、きゅうり、ししとう、なす、フルーツトマト、花卉等の品目も栽培されています。露地品目ではオクラ、かんしょ、青ねぎなどの品目が栽培されています。
土佐香美農協の販売額は約100億円で、その内、野菜が80%を占めています。にらは野菜の26%を占め、一つの品目部会では土佐香美農協で一番大きい部会となっています。
管内では、旧6町村(香北町・土佐山田町・野市町・吉川町・夜須町・香我美町)でにらが栽培されており、平成16年に旧6町村の部会組織を一本化して新たな部会組織を立上げ、現在に至っています。
現在、生産者266戸、作付け面積84.5haで生産されており、主に関西、中京、中四国方面に周年で出荷されています。
栽培の概要・特徴
~スーパーグリーンベルト主体の品種構成で、毎年の株更新を実施~
栽培品種は、スーパーグリーンベルトを主体に若干、ワンダーグリーンベルトとグリーンベルトが導入されています。今年から、これに加えてミラクルグリーンベルトが入ってきています。
日本でも有数の豊富な日照量で比較的に温暖な気候を利用して施設・露地栽培で12月中旬ごろから5月上旬ごろまで播種し、4月初旬ごろから9月中旬ごろまで順次定植が行われ、周年出荷が確立しています。品質に優れたにらを栽培するために、全圃場において定植株の更新を毎年行っています。
収穫は1年間に6回~8回収穫し、10a当りの収量は7~8t程度になります。戸当りの平均栽培面積は30a程度ですが、1haを超える大規模な生産者や農業法人等もあり、新規就農や後継者がいる生産者で規模拡大が進んでいる状況です。生産者数は高齢化の問題から徐々に減少傾向ですが、栽培面積は徐々に増加傾向にあります。
にら栽培圃場
生産体制 ~省力化による規模拡大と、防除方法の工夫~
害虫を誘引・捕殺する
粘着シートによる発生予察
管内では、セル苗や実生苗(注:種から育成した苗)の掘り取り機導入、マルチの活用、APハウス(パイプハウス)の導入、換気や潅水の自動化を図ることで作業全般の省力化を推進しており、これが規模拡大につながっています。
病害虫に対する防除面では、にらには登録のある薬剤が少ないことから、物理的・耕種的防除法についても研究を重ねており、薬剤による防除だけでなく、様々な物理的・耕種的防除も導入を推進しています。
これらのことに加えて、土づくりを第一に考えて有機資材の投入と深耕を推進し、収穫後は商品価値を減じる折れ葉、変色葉の除去といった調製作業を徹底することにより品質の向上に努めています。
出荷体制 ~主に小袋包装は量販店に、大袋包装は業務用~
小袋包装
当JAでは、管内6ヶ所の出荷場に生産者が出荷したにらを、出荷形態ごとに2ヶ所に横持ち配送して集荷され、各取引市場に出荷されています。関西・中京地域では翌日には店頭に並ぶことになります。
出荷形態は、1束ごとの小袋包装と10束入りの1kg大袋包装です。小袋包装は主に量販店が主体で、大袋包装は主に業務用が主体となっています。
小袋包装では、各出荷場で予冷が完了したにらを保冷車で各出荷場より集荷します。その後、生産者ごとに検査を行い、1束ごとに個包装してから箱詰め後に2合い梱包(100gのにらが50束入った箱を2箱束ねる梱包)をして直ちに入庫し、トラック輸送時間まで予冷処理します。市場出荷直前のにらを検査することで、より確かな品質管理の徹底に努めています。
大袋包装では、各生産者の出荷したにらを出荷当日のうちに各出荷場より集荷します。その後、生産者ごとに検査を行い、2合い梱包して直ちにVC予冷(真空冷却方式)を行って短時間で予冷します。それから、予冷庫に搬入してトラック輸送時間まで予冷処理し、品質管理の徹底に努めています。
販売戦略 ~周年出荷体制やトレーサビリティの確立とパーシャルシール包装の導入~
当JAはにらの周年出荷体制を確立することにより、各取引市場の出荷要請に応えられるよう努めてきました。規模拡大による増量出荷、一束ごとの商品管理番号・氏名付き出荷をすることで「消費者のお手元まで届くトレーサビリティの明確化」を実践し、それに伴う品質管理を徹底しています。
また、小袋包装では県独自の鮮度保持技術である「パーシャルシール包装」を導入して今まで以上の鮮度保持を実現し、さらなる鮮度保持と品質向上に努めています。
これらのような取り組みが各取引市場や量販店からも高く評価されており、さらなる産地のブランド化が促進されて、より一層の有利販売に繋がっています。
【パーシャルシール包装】
高知県独自の鮮度保持技術で、特許を取得しています。青果物を機械でフィルム包装する際に溶着するシール部分に微細な空隙を残し、ガス透過性を調整します。
品目によって袋のガス透過量を微量に調整することにより、袋内が低酸素・高二酸化炭素状態となって青果物の呼吸作用が抑制され、高い鮮度保持効果が現れます。
JA土佐香美のにら
一言アピール JA土佐香美管内は、全国でもトップクラスの日照量を誇ります。
お日さまをいっぱい浴びてミネラル、ビタミンたっぷりで鮮度の良いシャキシャキのJA土佐香美産にらをよろしくお願いいたします。
お問い合せ先 土佐香美農業協同組合 営農経営指導課
*https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/santi/0806_santi1.html より
香南市は、ニラの生産量が全国1位‼
昭和40年代からハウス栽培が導入され、ハウスと路地栽培で周年生産をしています。
丁寧に余分な葉を取り除く「そぐり」という作業の後、束に仕上げ包装します。
おすすめ料理は、豚肉と炒めた「ニラトン」「ニラ塩焼きそば」
*https://www.city.kochi-konan.lg.jp/soshikikarasagasu/chiikishienka/iju_teiju/hataraku/2/2547.html より
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