第193回 2018年5月15日 「しなやかに 涼やかに~鹿児島 薩摩錫(すず)器~」リサーチャー: 佐藤藍子
番組内容
重量感と銀色の美しいフォルムを持ち”冷たい飲み物が美味しく飲める”と人気の金属製タンブラー。鹿児島県で作られた薩摩錫(すず)器のイッピンだ。錫の鉱山がある鹿児島では、古くから様々な飲食器が作られてきた。中でも、柔らかい錫を手作業で削って高い気密性を生み出した「茶壺」は、茶葉の味と香りを百年保つという伝説も…。“西郷どん”の故郷で、驚きの職人技を佐藤藍子さんがリサーチする。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201805151930001301000 より
岩切美巧堂
岩切美巧堂は、大正5(1916)年に岩切登一郎氏が錫パイプ(「錫蛇管」)を手掛けたことに始まります。
その後、 パイプより錫器の方が将来性があると考えた登一郎氏は、息子の登六氏を鹿児島の錫器製造老舗業者に弟子入りさせて、錫器の世界への門戸を開きました。
登六氏は錫器を日本を代表する工芸品に高め、昭和8(1933)年の「シカゴ万博」では、日本の多くの工芸品の中から唯一、賞に輝くことになりました。
こうして始まった岩切美巧堂の錫器は、その無害性と独得の暖か味によって永年愛用され、薩摩錫器のは国分の地で
登六氏から子へ、そして孫へと受け継がれています。
そして従来の「白地(磨き)」肌から、温かみのある「梨地」の肌合いを完成させ、更にはデザインに優れた「吹雪」技法など、現代的錫器の開発も手掛けています。
薩摩錫器工芸館 岩切美巧堂 鹿児島県霧島市国分中央4丁目18−2
岩崎錫管
「錫蛇管」(すずじゃかん)は昔は多くの蔵で使われていましたが錫は柔らかな素材のため、取り扱いが難しことから
今ではほとんどの蔵がステンレス製に変わっています。
現在、「錫蛇管」を作っているのは日本で唯一、「岩崎錫管」さんだけです。
錫には不純物を吸着させる性質があり、錫蛇管で作った焼酎は、雑味の少ない、まろやかな風味に仕上がると言われています。
柔らかい錫を手作業で削って高い気密性を生み出した「茶壺」を作っていらっしゃるのが、浅田錫器の浅田慎太郎さんと健一さんです。
茶筒を水の中に入れて一時間経っても、茶筒の中の茶葉は乾燥したままでした。
錫彦 浅田錫器 鹿児島県鹿児島市樋之口町6−19
*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Kagoshima/satumasuzuki より
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