「イカメンチ」
主な伝承地域 津軽地方
主な使用食材 イカ、キャベツ、人参、たまねぎ
歴史・由来・関連行事
津軽地方に伝わる家庭料理で、イカを刺身にしたときに残る「ゲソ」を叩いてミンチにし、たまねぎや人参といった野菜とともに小麦粉でまとめて揚げたのがはじまりという。諸説あるが、終戦直後の食糧難の時代に、貴重なイカを残すところなく食べられるよう、また野菜くずを美味しく食べるために工夫されたといわれる。イカの旨味とプチプチした食感に野菜の甘み、油で揚げた香ばしさが相まって、今でも子どもから大人まで大人気のソウルフードとなっている。
食習の機会や時季
基本的に家庭の日常料理で、家庭ごとにつくり方があり揚げずに油で焼くこともある。市場やスーパーマーケットの総菜コーナーでも定番の商品で、価格も安い。ファストフードのような気軽な食べ物で、具材や生地のアレンジも自由である。ご当地グルメとして提供する店舗も多く、ご飯にのせた「イカメンチ丼」やバンズに挟んだ「イカメンチバーガー」も登場している。
飲食方法
下処理を済ませたイカを、胴体、エンペラ、ゲソすべてみじん切りにするが、フードプロセッサーなどで細かくするとふわっとした食感に、粗く刻めばイカの存在感がしっかり残る。これを刻んだ野菜と合わせ、小麦粉を混ぜてまとめる。溶き卵を入れる家庭もある。紅しょうがや枝豆を加えてアクセントにしたり、豆腐や長芋を混ぜてふわふわな食感を出したり、カレー風味にしたりと、アレンジも多様。旨味がじゅわっとあふれ出す揚げたてが美味しい。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
普段のおかずとして地域の家庭に浸透しており、家庭ごとに「うちの味」がある。「鯵ヶ沢イカメンチ」「弘前いがめんち」など地域ごとにPR活動も盛んである。弘前市ではグループが結成され普及に努めている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ika_menchi_aomori.html より
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