ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「身の程知らず」

2013-07-30 | きょうのできごと
今日はケアマネさんの来る日と
あれこれと食品を詰め込んだリュックを背負い
駅地下でお寿司を買い足すと
実家へとバスに乗り込んだ。

雨は小止みになったがバスの中は蒸し暑い。
少し窓をあける。

とあるバス停で、バスは停車したが
乗客がなかなか乗り込んで来ない
それにしても遅い・・・

どうしたのかしらと気になって
膝上のリュックとお寿司を席に置いて
ドアからのぞきこんだ。
と、歩道にいるおばあさんが
少し離れて止まったバスのステップまでの間を見て
ためらっている。

バスのステップは高いし遠いのだ。
歩道の下に降りるとびちょびちゃだし
ステップはますます高くなる。

手を貸そうと声を掛け
手を上からのばすと
すがってきたが
思うように足が上がらなかったらしく
両手をつかまれて
全体重をかけられてしまった。
そうして逆に
こちらが引っ張られてしまった。

しまったと思った時は
私もドアを降りるはめになり
彼女は元の場所に逆戻り
反動でゆっくりと座り込んだ。

それからが大変
横に抱えて乗るには
身長差がありすぎた。
うまく足も上がらないし曲がらないのだ。
後ろから抱え上げようか
押したらいいのかと
あれこれ試みているところに
別の乗客が荷物を持ってあげるからと
手伝い始めて
運転手さん登場。

運転手さんと押して何とか足も届いて
無事乗車

おばあさんは何度も私たちや運転手さんにお礼を言って
しばらく乗った後にゆっくりと下りて行った。

たぶん私の顔は青ざめていただろう。
夢中でやってしまったこととはいえ
自分はいったい何をやっているんだろうと思った。

運転手さんにもっと歩道にバスを寄せて
止めなおしてもらえばよかったのだ・・・

つい軽い気持ちで
ちょっと手を添えれば上がれるものと思い込んで
浅はかな出しゃばりでやってしまったことなのだが
正直ぞっとした。

まかり間違えば私はこの人を
どうにかしてしまったかもしれないのだ・・・

「身の程知らず」もいいところだ。


自分はもう若くはないし、力も以前のようにはないのだから。


本当に全然わかっていなかったのだ。
思い知れと思った。

後悔しても取り返しのつかないことになってしまっていたかもしれない。

二度と身の程知らずは繰り返さない事を誓った。



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