ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「バックグランドミュージック」

2013-08-06 | きょうのできごと
父方の伯母が急に亡くなった。

朝から高速バスとタクシーを乗り継いで出かけた。
高速バスからインターを降りてすぐの停留所で
携帯でタクシーを呼んだ。

着くと
読経がおわり、納棺が始まるところだった。

昨年の伯父の時は丹精込めて作ったお米を入れたのがついこの間のようだ。

マイクロバスでついた火葬場は
今どきの建物だが鶯がしきりにさえずっていた。

随分と昔、祖母が亡くなったのも夏休みの頃だった。
同じ場所にあった古い火葬場の裏は草いきれがした。
いとこと祖母のことを話して待ったのを思い出す。

出がけに祖父が断固として
「行かない」と声を荒げていたのも
はっきりと覚えている・・・

骨を拾い、去年も同じように伯父を送ったことを思う。
まだ一年もたっていないというのに。

昼過ぎから始まった告別式は地元のお寺で執り行われた。
窓を全て開け放して風が通るが蒸し暑い。

読経が始まる前までは
バックグランドミュージックが小さいカセットで流されていた。

式も中盤になる頃から
しきりとカナカナカナ・・・とヒグラシが奏で
鳥がさえずる。
それらが実にタイミング良く心癒されるのだ。

悲しみに暮れる女孫のことばも
涙をこらえるのがやっとという思いだったが
カナカナ蝉と鳥のさえずりのバックグランドミュージックがごく自然に流れて
何だか落ち着いた心もちになった。

納骨式のお墓のすぐそばには川が流れている。
やはり鳥が時おりさえずってくれていた。


この頃は
地下鉄の駅でも鳥のさえずりが流され、
トイレでは水流音に鳥のさえずりまで入っている。

一瞬、(これは本物?)と疑った自分が恥ずかしい。

自然の中で静かな優しい音に囲まれて
心癒されるお葬式だった。


 

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