前に、古いMRI画像をお見せできないと書きましたが、2012年の画像が見つかりましたので供覧します。
第3,4腰椎間でわずかに前方すべりが見えるでしょうか?この程度でも、十分に間欠性跛行を生じていました。
前にも書いたかもしれませんが、脊椎の画像検査はどうしても仰臥位で安静にした状態を撮影していますので、診断に限界があると思います。おそらく、立位で撮影できれば、すべり症や椎間板の突出はもっと描出されやすいと想像します。
経験の浅いお医者さん達は、このような静的な画像を見て、「何も異常はない」と患者さんに説明しているのではないかと思います。患者さん達から、病院での検査結果を説明してもらうと、多くの場合、「なんともないと言われた」と言います。何ともないのに、足が痺れたりすることに疑問を感じるより、病気がないと言われて安心したい心理の方が強く働くのでしょう。
さて、自分の場合、この画像所見と自覚症状から腰椎すべり症による馬尾神経障害性間欠性跛行と診断しましたが、さすがに外科的処置は検討しませんでした。手術も避けられないかもしれないと観念したのは2年後に検査の時でした。
椎間板の変性が進み、すべりが大きくなった上に、第4,5腰椎間にヘルニアが生じています。
馬尾神経障害に神経根障害が加わったのです。それでも、この画像の時点では保存的治療に望みを持ていました。
この後、状況はさらに悪化し、手術を余儀なくされたのでした。その話は、この次にします。
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