本日のつどい、50人ほど、ご参加していただき、ありがとうございました。中には、小さな赤ちゃん連れのご夫婦もいらっしゃいまいた。
「うまかしゅう」 のステージは、「紅白」の美輪明宏さんで注目された「ヨイトマケの唄」からスタート。学習支援のボランティアで出会った子どもとのやりとりを題材にした歌。「きらめく星座のように」では、モチーフとなった井上ひさしさんの戯曲の一節を、一色涼太さんが語りをつけていただき、会場いっぱいがジーンとなりました。
シンポ「若者の貧困と向き合いながら…」は3人の方からのお話。(右から、白鳥勲さん、渡辺潤さん、本田昭二さん)
さいたま教育文化研究所の白鳥さんは、「若者から連帯する心と技術を奪った」ものが、この25年間の新自由主義的な改革にあったこと。高校卒業前の生徒には、現在の「どえらい貧困」状況と、困った時は社会や、周りの大人に助けてくれと言っていいのだということを、憲法九条と合わせて話している。それは、社会に出る前の若者に、「肌着1枚」着させてやる気持ちでやっている。子どもは誰でも分かりたい、勉強したいと思っている。その潜在的な能力を育てることが、日本経済にもプラスの方向であると、強調されました。
生活保護行政で相談員をされている渡辺潤さん。
昨年5月のお笑い芸人・家族の生活保護受給をとりあげたバッシングの異常さ。保護申請が、大学中退者、一流企業社員だった方などに広がっていること。弱肉強食、イジメ社会、蔓延しているのは、食べるに困る人をどんどん増やし、軍隊に入るしか道がないような、アメリカ社会のような実態を作りだす危険があるとのお話。
九条の会おまぎ世話人で、浦和生活と健康を守る会の本田さんは、非正規労働の若者の未婚率の高まり、生活保護制度の持つ役割と、それを壊してきた、この間の政府の社会保障改悪を流れを指摘しました。
フロアからは、埼玉県内の私立高校で、自分が非正規教員として「偽装請負」であった問題を告発し、立ちあがった女性教員の方が発言。月収9万円ないし15万円という低所得、社会保険なしという状況を変えたいと、埼玉県私立学校教職員組合連合、首都圏青年ユニオンの支援をうけて、たたかっている活動を紹介してもらいました。
最後に、先日、うかがった、さいたま市浦和区の「自立援助ホーム・クリの家」のインタビュー・ビデオを会場にみてもらいました。
全体として、若者の貧困をめぐって、教育、労働、社会保障など制度の問題は焦点ではありますが、現在の日本社会の「底抜け状態」を転換させていくか、広い方々との議論がまたれることを感じました。そこでは、憲法九条の戦争放棄の意味が、もう一度復権されるべきではないでしょうか。
以下、感想文から紹介させてもらいます。
「音楽、シンポジウム共に、いい会でした。80歳になる私よりも、もっともっと若い人に参加してほしいですね。どうしたらいいのかな? いつも考えてしまいます。ありがとうございました」(浦和区領家・女性)