★2015年08月13日 19時03分 ニュース, 事件・事故・裁判, 政治
市民団体が、★2006年度の和歌山県議会議員13人に政務調査費を目的外に使用したとして、和歌山県の仁坂吉伸知事に対し、返還を請求するよう求めた訴訟の控訴審判決で、和歌山県はきょう(13日)、先月30日に行われた大阪高等裁判所の判決を受け入れ、上告を断念すると発表しました。
この訴訟は、「市民オンブズマンわかやま」が、★2006年度に議員だった13人の政務調査費・およそ3700万円が目的外に使われたとして、仁坂知事に全額を返還するよう求め、訴えていたものです。★一審の和歌山地方裁判所は、去年(2014年)10月、事務費や事務所費、人件費の一部を違法として、原告側の訴えを一部認め、仁坂知事に対し、13人におよそ1400万円を返還請求するよう命じる判決を言い渡しました。
県側はこれを不服として控訴しましたが、先月30日、大阪高等裁判所も一審の判決を支持し、およそ★1360万円の返還請求を命じました。
そして、上告期限を迎えたきょう、県側は弁護士と相談した結果「判決が覆る可能性はない」と判断し、上告を断念しました。
仁坂知事は「県の主張が認められず残念。似たような事例が争われた裁判の結果から考えて、判決を受け入れざるを得ないと判断した」とコメントしました。
また、県議会の前芝雅嗣(まえしば・まさつぐ)議長も「議員にとって残念な結果となったが、知事の判断を受け入れるしかない。今後は判決を踏まえ、より一層政務活動費の適正な執行に努めたい」とコメントしています。
一方、市民オンブズマンわかやまの畑中正好(はたなか・まさよし)事務局長は「上告はしない方針だ。このようなことがないよう、今後も引き続き不審な点は追及していく」と話しています。