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「一華開五葉」
前大徳文雅師
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花入れは丹波焼です
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障子越しの陽射しに
光の春を感じます
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主菓子 北野の春 鼓月製
先日のブログに
これまで私は六名の先生に
茶の道を導いていただいたことを
書きました
その全ての先生のお陰で
今の私が存在しています
振り返ってみると
色々な導きがあったことに
感謝の思いがあらためて
しみじみと湧いて参ります
初めて
お茶の手ほどきをしていただいた
名古屋のH先生との出会いは
母が勧めてくれたご縁でした
稽古場は
実家の家から歩いて
一分もかからない場所でしたので
当時学生だった私は
クラブで帰りが遅くなっても
試験中でも
休まず通うことができました
結婚し子供が生まれた後
長らくお茶の稽古から
遠ざかっていましたが
突然お茶との再会が訪れました
というのは
息子の通っていた学校の文化祭で
PTA活動としてお茶会を開くために
役員の皆様に薄茶点前を教えなければ
ならなくなったのです
青天の霹靂で
急きょ文化センターに駆け込み
M先生について
ご指導を受けることにしました
M先生は
熱心にご指導下さり
しばらくすると
七事式や相伝物の稽古のできる
大阪市内の教室に行くよう
勧めて下さいました
しかし
ピアノの仕事との兼ね合いで
稽古場を変わることは
できませんでした
その後新たに
寝屋川市の先生との出会いがあって
七事式などの
丁寧なご指導を受けることができました
ただそこでは
台天目と盆点の稽古が無く
悩んだ末
同じ寝屋川の別の先生の稽古場に
移ることにしました
しかしその先生は
既に94歳というご高齢で
ご指導は2年で途切れてしまいました
その後は
私の理想とするお茶を実践なさっている
師匠とのご縁をいただきました
その稽古場には
今も継続して通っておりますが
通い始めた頃は
稽古人が30名ほどいて
自分が点前をさせていただく機会は
1年に2~3回しかありませんでした
見学だけでは
学べることに限界があり
悶々としていた時
ある先生より声をかけていただき
研究会に入らせていただくことになりました
その研究会は
コロナ騒動をきっかけに休会
そして残念ながら閉会と
なってしまいましたが
お世話になった五年の間に
多大なるご恩を
いただくことができました
このブログをご覧いただいている
方々の中にも
稽古場に関して
様々な悩みを抱えている方も
いらっしゃるかもしれません
私の経験しただけでも
お茶の稽古場には
本当に色々な稽古場があるなあと
実感しています
そして
全てに完璧な稽古場というのは
無いのではないでしょうか
一長一短ある中で
今ご自分が通っている稽古場に
満足していれば
幸せなことです
でも
もし何か満たされないものが
あるようでしたら
まずは
ご自身が「お茶に対して何を求めているか」を
自分の心に問いかけてみて下さい
じっくり自分自身と向き合い
出てきた答えを元に
あらためて
現在のお稽古場を見た時
もう少しこの場所で頑張ってみようと
思われるかもしれませんし
やめて他の稽古場に移ろうと
決心できるかもしれません
いずれにしても
答えは自分の心の中にしか無いと
私は思います
皆様が
楽しく幸せに
お茶の道を
末永く歩むことができますように
祈っております