二月堂瓦拓本『心外無別法』
東大寺長老寛秀師
関西では昔から
「お水取りが終わると春が訪れる」と
言い伝えられていますが
その言葉通り
お松明とお水取りの終わった昨日あたりから
ぐんと暖かくなりましたね
稽古の合間に
障子を大きく開け放って
春の訪れを五感で感じながら
お弟子さん達と共に
穏やかな一日を過ごしました
抱清棚 濃茶 組合点
今日は全員お濃茶の稽古をしていただきましたが
すわって見ているうちに
私もお点前がしたくなってきました
お稽古が終わって
皆さんがお帰りになった後
片付けをする前に
濃茶点前をして独服いたしました
誰もいない茶室で
一人点前座にすわって
ただひたすら濃茶を練っていると
自分がそこに存在しているという実感が消えて
自分がいるのかいないのか
はっきりわからなくなってくるような
不思議な感覚に包まれました
そして
そのお茶を飲むのは誰なのか
自分であって自分でないような
見えないもう一人の自分と
対峙しているような
・・・・・
お茶が美味しかったので
なんだかほっとして
我にかえりました
主菓子 三色すみれ 鼓月製
干菓子 和三盆 羽根さぬき本舗
菓子器は
ロシアのホフロマ塗